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エジプト名物の鳩料理
旅のガイドブックにエジプト人は鳩料理が大好きと書かれているのを見たことがあります。
が、実際は鶏肉が多く食べられていて、鳩は極たまに頂くご馳走です。
鳩は身が小ぶりなので真夏の暑い時に締めてから急いで調理しなければならず、保存に向かないのかもしれません。
聞く所によると鶏だけじゃなく鳩もハラルのお祈りをして処理された冷凍ものが売られているようですが、
多くのエジプト人はその日に締めた鳥を食べる習慣が強いので冷凍保存して味の落ちたものは好みません。
何年か前の"鳥インフルエンザ"の影響でエジプト国内では庶民が出入りする市場での生きた家畜の流通は無くなりました。
仕方なく冷凍ものを手に入れたり、時間をかけてスープを作らずにインスタントの固形スープを使うことが増えたような気もします。
しかし需要が多いからなのか、いつの間にか市場では以前のように鶏、うさぎ、鳩など生きたまま売られるようになっていました。
昨日の市場です。見た目通り、お店は特別に衛生面で改善された様子はありません。
鳩はケージの中には入れられておりませんが、飛んで逃げてるのは見た事がありません。
自宅用に鶏を家畜してる人もいますが、都市の多くの家庭では市場のお店で絞めてもらい、内臓を取り出してもらって家に持ち帰ります。
この日は主人の知人のお母様がエジプト料理をご馳走して下さるといいました。
しかし多忙な主人を承知していて我が家へ持ち帰れるように準備してくれました。
鳩料理を持って帰る!と電話連絡をもらいました。
とっても嬉しそうでした。
お腹の中に詰め物をした鳩のローストです。
この他にモロヘイヤスープも頂きました。
お腹の詰め物はご飯ではなく、脱穀小麦(小麦を粉にする前)でした。
スーパーで普通に売られていて茹でてやわらかくしてからホットミルクに入れて食べた事はありますが、他にどのように使うか長らく知りませんでした。
食感はプチっと歯応えあって雑穀好きにはたまらない味でしょう。
鳩は身があまり付いていないので、手づかみして骨をしゃぶりながら頂きます。
鶏とはあきらかに違う匂いと香りがします。ややクセのある独特の味は一度食べると病みつきになるかもしれません。
市場から持ち帰った鳩のお腹を綺麗に洗い、サムナ(溶かしバーターのようなエジプト料理には欠かせない調味料)で炒めて塩味をつけてた脱穀小麦を詰めてから先ず丸茹でします。
その後スープから引き上げて、油で軽く身を焦がすか、オーブンで焼きます。
一緒に頂いたモロヘイヤスープはこの鳩のダシがしっかり出ていて、美味しかったようです。
さも食べたようにレポートしていますが、私は食卓に一緒に座ってみていただけです。
自分は日本の神社や公園に居たハトを思い出して食べれません。こちらで売られているハトとは種類も違うんですが、これぞ食べず嫌い!
日本からの観光客には人気メニューらしく、ハルガダでも食べれるレストランがいくつかあります。
有名店はシェラトン通りの丘を上がったところの美しいオーシャンビューが眺められる"フィルフェラ"。
しかし、こちらエジプト国内に何店舗かある大人気エジプトオリエンタルレストラン、ハルガダ店舗は現在閉店しています。
観光客だけでなく在住者の多くがここのオーシャンビューとガーデン式テーブル配置、アンティークの小物をアラビアン風にアレンジした内装に魅了されています。
久しぶりにフィルフェラレストランの道を走ってみました。やっぱり眺めは抜群です。
この白い塔が昔ながらの鳩小屋です。店は閉店した当時からそのままの外観でした。
今でも再オープンを望む声がやまない人気レストランです。
他には鳩料理が食べられる所は店先でチキンのローストしているグリルレストランで扱っているようです。
鳩は詰め物をしたのとお腹を開いてグリルにしたものを用意できる店もあります。
行かれる際は前もって予約を入れておくと良いでしょう。
以前ハルガダの街中のみやげ物屋で見かけ可愛らしいと思って買った素焼きの置物です。 これ、飾りつけされてますが鳩小屋です。
エジプトでのお土産品は近頃はほとんど中国産になっていたのですが、新政権で輸入関税が高くかけられるようになったので、今後は本来のエジプト産みやげ物が流通するようになるかもしれません。
本来エジプトで生産されている品が復活し戻ってくる姿を期待したいと思います。
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ココ珊瑚
- エジプトの地方リゾート、ハルガダ在住18年となりました。目の前には美しい紅海が広がっています。ダイビングやスノーケリング、マリンスポーツが大好きです。ゆったりとした時間が流れているエジプトから外国人目線の情報をお届けします。