これは知っておきたい!オーストリアでやってはいけないこと&やっていいこと(初対面&キスの種類編)

オーストリアでの初対面の挨拶の仕方と、様々な種類の挨拶のキスについて、NG/OKをご紹介します。

オーストリアは画家グスタフ・クリムトの名画「キス」でも有名ですが、今回ご紹介するのは、恋人同士のキス以外の様々な「挨拶のキス」です。

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<クリムトの名画「キス」/画像引用:Wikipedia

オーストリアの挨拶の習慣は、他のヨーロッパ諸国に比べて古風なところがあり、ドイツと異なるところもあります。この機会にぜひその一端を覗いてみてください。

目次

初対面の挨拶

相手が同世代であっても目上であっても、初対面の時は必ず握手をします。この時、相手の目を必ず見て、しっかり握手しましょう。初対面の挨拶は、ドイツ語講座などではNett Sie kennenzulernen(初めまして)と習いますが、通常はもっと簡単です。

同世代の相手だと、握手しながら自分の名前を名乗るだけで十分です。この時、学生同士など、いわゆる「タメ」の関係の場合は下の名前を、同僚などの仕事の関係の場合は苗字、もしくはフルネームを名乗ります。

目上の相手の場合は、Gruess Gott(グリュース・ゴット、オーストリアのドイツ語で「こんにちは」)、と言った後でフルネームを名乗るのが普通です。要は、自分が相手にどのように呼んでほしいかを名乗るだけで挨拶が完了するような感じです。

オーストリア特有の挨拶「グリュース・ゴット:のプレート
<オーストリア特有の挨拶「グリュース・ゴット」>

出会いと別れは全員に挨拶&男性は起立

グループに混じる場合には、通常グループの全員に、出会いと別れの時にあいさつして回ります。この時、初対面であれば握手しながら名乗り、友達であれば頬にキスをします。どちらの場合も、男性は必ず立ち上がり、帽子をかぶっている場合は取って、挨拶しましょう。女性は座っていても構いません。

ハグ&頬にキスをする

基本的に、友達の間柄では挨拶時にハグ&頬にキスをしますが、よく知らない間柄ではハグなしの握手のみです。また、女性同士や男女の友達同士ではハグ&頬にキスをしますが、男性同士はハグはしないで、握手だけになります。

また、オーストリアでは、ビジネスの相手もずっと敬語の姿勢を崩しませんので、仕事の関係だと、よほど親しくならないと頬にキスをする機会はないと言っていいでしょう。

また、この挨拶のハグ&キスは、ヨーロッパでも国や地方によって回数が異なりますが、オーストリアでは左右1回ずつです。頬に直接唇を付けるのではなく、頬と頬を軽く合わせる程度です。

友人でも唇にキス

日本では考えられないことですが、オーストリアでは女性同士や男女の特別親しい友達同士、唇にキスをして挨拶することもあります。このような友達のキスは、幼馴染みやいとこ同士などの親しさの間柄ですので、通常日本人旅行者が遭遇することはあまりないかもしれませんが、もし見かけても驚かないでくださいね。

舞踏会では手の甲にキス

ハプスブルク帝国の首都として、古風な風習の残るオーストリアでは、時々男性が女性の手の甲にキスをする場面があります。

舞踏会の会場
<ハプスブルク帝国時代を彷彿とさせる舞踏会会場>

手の甲にキスをするのはドイツ語ではハンドクスHandkussと言います。ハンドクスが使われる状況は、舞踏会など正式な場や、男性が古風さや貴族趣味をアピールして行う場合、または、年配の男性が若い女性に敬意を示して行われる場合などがあり、偶に見かけたり受けたりする機会がある、比較的メジャーな習慣です。

ただし、映画などでよく見かけるような、手の甲に唇を付けたり、女性の手を自分の顔の高さまで持ち上げるやり方は、実はNGですので、真似しないようにしましょう。

正式には、男性の方は身をかがめて女性の手を少し持ち上げて顔を近づけるだけで、実際に唇は触れてはいけません。女性の方は、貴婦人のように微笑みを浮かべて余裕を見せます。内心びっくりしますが、平静を保ちましょう(笑)。

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<これが正式なハンドクス/画像引用:Knigge 2Day

オーストリアでの初対面でのあいさつの仕方と、様々な種類の挨拶のキス、いかがでしたでしょうか?私は、女性友人同士のキスを目撃した時と、自分より若い男の子に舞踏会会場で手の甲にキスされたときは、カルチャーショックを受けました。びっくりして当然の状況もありますが、知識として知っていると少し心に余裕が生まれるかもしれませんね。

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ひょろ

オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。

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