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これは知っておきたい!オーストリアでやってはいけないこと&やっていいこと(食事編)
独自の歴史と文化が色濃く残るオーストリア。オーストリアに旅行する時や、オーストリア人の友だちができた時に知っておくと便利な、食に関するNGを集めてみました。
<オーストリアの田舎風の伝統的レストラン>
目次
乾杯のルール
オーストリアでの乾杯の第一のルールは、乾杯する相手の目を見ること。日本人だとつい、グラスの方を見ながら乾杯しがちですが、必ず相手の目をしっかり見つめて「Prost(プロースト)」といいましょう。
乾杯の第二ルールは、手や腕をクロスさせないこと。これは皆さんうるさく言う上、ミスると結構目立つので、気をつけましょう。
目の前で左右二人の人が乾杯している時に、その二人の腕を乗り越える形で、向かい側にいる人と乾杯すると、4人の腕が「+」の形になりますよね?これが「腕をクロスする乾杯」としてNGになります。目の前で乾杯している人がいたら、終わるまで待ってから向かいの人と、しっかり目を見て乾杯しましょう。
<こちらが手がクロスしたNGの例。上下に重なって、同時に2組の乾杯になってしまっています>
この2つのルールを守らないと、「7年間不幸と悪い性生活に祟られる」と言われています。それはたまったもんではないですね(笑)。
水道水の注文の仕方
オーストリアが他のヨーロッパ諸国と違うのは、日本のように水道水が無料で飲めて、とても美味しいことです。通常のレストランでは、水道水はLeitungswatter(ライトゥングスヴァッサー)と注文すると、水道から汲んで入れてきてくれます。
コーヒーを注文すると必ず水道水が付いてくるのがウィーン流ですし、余程の高級レストラン以外では、水道水を注文することは、別に恥ずかしいことでもなんでもありません。(逆に一部の高級レストラン等では、水道水でもお金を取るところもありますので、ご注意ください。)
また、瓶詰めのガス水が欲しい場合はMineralwasser(ミネラルヴァッサー)、瓶詰めのガス抜きの水が欲しい場合にはMineralwasser ohne Gas(ミネラルヴァッサー・オーネ・ガス)と注文します。
食事中に気をつけること
ドイツ語で「いただきます」はMahlzeit!(マールツァイト。「食事の時間」という意味)かGuten Apetit!(グーテン・アペティト、「良い食欲を!」)と言います。日本では自分が食べ始める時に言いますが、ドイツ語では相手が食べ始める時に、もしくは全員で一斉に食べ始める時に言います。
<美味しそうな鹿肉のキノコ添えで、Mahlzeit!>
食事中のNGは、音を立てて食べない、口の中にものが入っている時は話さない、自分から離れたところにある調味料等は手を伸ばさず、手渡してもらうなど、ほとんど他のヨーロッパ諸国と同じです。
意外に重要なルールは、「一人だけ先に食べ始めるのはNG。みんな一緒に食べ始める」ということです。同じテーブルの人全員の食事が運ばれてくるまで、自分の分は目の前にあっても、食べ物には手を付けません。
ただ、事情があって早く食べ終わらないといけない場合は、「お先にいただきます」と一言断ると、先に食べても構いません。逆に、自分の食事だけ運ばれてくるのが遅い場合は、他の人にさり気なく「冷えちゃうから先に食べていいよ」と促すのも礼儀です。
食べ残しはお持ち帰り
日本ではあまりない、食べ残しの持ち帰りですが、オーストリアでは、高級レストランを除くほとんどのレストランやホイリゲ(ワイン居酒屋)で可能です。
こんな大きなガチョウのお肉、食べきれませんよね。但し、持ち帰れるのはシュニッツェル等の肉類だけで、サラダやスープ、シチュー等は持ち帰れませんのでご注意下さい。もし食べ物が余ってしまったら、ウェイターにMitnehmen bitte(ミットネーメン・ビッテ、持ち帰りお願いします)と言って包んでもらうか、アルミホイルを持って来てもらって自分で包みます。
お支払いの習慣
レストラン等での支払いは、自分の分は自分で払うのが原則で、日本のように割り勘はほとんどありません。
実際支払うときにGetrennt bitte(ゲトレント・ビッテ)と言うと、自分の注文したものだけ足し算して、合計金額を教えてくれます。まとめて支払う場合にはZusammen bitte(ツザメン・ビッテ)と言うと、テーブルの合計金額を出してもらえます。
また、支払いの際にとても重要なチップ。アメリカなどでは、チップは支払いしたあとで、小銭を置いて出る習慣のようですが、オーストリアでは異なります。ウェイターから出してもらった合計金額に10%程上乗せし、端数を丸めて支払うのが習慣です。
例えば、13.2ユーロの合計金額の場合、「15ユーロで」と言いながら20ユーロ札を出すと、相手は2ユーロ分がチップと理解して、ダンケ!と言いながら5ユーロのお釣りをくれます。パパっと頭の中で計算して支払うのは、慣れるまでは少し難しいですが、観光客でしたら慣れていないのも当然なので、スマートに出来なくても心配しなくても大丈夫ですよ。
それでは、今日ご紹介した習慣を頭の片隅に置いて、美味しいオーストリア料理をお楽しみ下さい。Mahlzeit!
<ドナウ河を見下ろす絶景レストラン>
今回ご紹介したNGや習慣は、オーストリア人と一緒に食事する際に気をつけることですので、旅行等で来られる場合には、そこまで肩肘はらず、気軽にお楽しみくださいね。
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ひょろ
- オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。