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がんばれ本屋さん!カナダの大型書店「チャプターズ」
カナダに移り住んで以来、ずっと変わらずお世話になっている、大型書店チャプターズ(Chapters)。本屋さんに入ったときのあの何とも言えない紙のいい匂いは、国が違っても懐かしい同じ匂いです。
本はネットで買うという人が多く、電子書籍などの普及もあってか、近頃は書店の経営がとても難しくなっているようです。町の小さな本屋さんが消えていき、資本がたっぷりある大型書店ですら店舗数が減ってきています。このチャプターズも元はカナダの会社でしたが、インディゴ(Indigo)というアメリカの会社の傘下に入り、今ではバンクーバー近郊に3店舗となってしまいました。そのなかでも品揃えをの素晴らしいメトロタウンのお店は、お気に入りの本屋さんです。
ジャンル別にぎっしりと本が並び、書棚の片隅には椅子が置いてあります。ここでゆっくり読んでいいですよ...ということです。以前はもっとたくさん椅子が置いてあって、大きなテーブルやベンチまであったのですが、さすがに営業に差し支えるのか、ずいぶんと数が減ってしまいました。
小説の書棚は著者のアルファベット順にずらりと並び、今年も残念ながらノーベル賞を逃した村上春樹は、こちらでも英訳本が年々増えてきています。「1Q84」の英語版が出版されたときは、店頭に平積みされていました。大学の文学部などで研究テーマにもされているそうです。
そして、ここではすっかりおなじみのマンガ(Manga)コーナー。ここ数年マンガの棚がどんどん増えてきていて、時代の移り変わりを感じさせます。マンガをきっかけに日本の文化に興味をもったり、日本語を習い始める若者が多いのです。
大人もちょっと覗いてみたくなる子供のセクションには、絵本だけでなくかわいいおもちゃも揃っています。ディスプレイがとても楽しくて、そこにいるだけで幸せな気持ちになります。ここにも子供用のテーブルと椅子があって、お母さんが子供に読み聞かせをしたりして、ほのぼのとした心地よい空間です。この時期はハロウィン関連の本が前面に並び、コスチュームなども売っています。
本に興味のない人も飽きさせないくらいに、雑貨や文房具の品揃えも充実しています。読書の大事な脇役をつとめる暖かいブランケットや、ハーブティーのセット、キャンドルなど。本やノートパソコンのための機能的なバッグ、ちょっとユニークなステーショナリーは学生たちに人気があります。カードの種類も豊富で、クリスマスのかわいいオーナメントも並び始めました。
どの店舗にもスターバックスが併設されているので、コーヒーを飲みながら、買ったばかりの本をさっそく読み始めることもできます。本はやっぱり手に取って、パラパラめくってから買いたいですね。読書の秋を満喫したいと思います。
Indigo Chapters
Metropolis, Metrotown, 4700 Kingsway, Burnaby, BC
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ごとうみつよ
- 1997年よりバンクーバーに移住。ツアーガイド、日本語教師を経て、現在は夫と寿司店を営む。 余暇はテニスと庭仕事に忙しい。