<前編>スイスの自家用車駐車方法

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個人で海外旅行をすることが珍しくなくなった昨今、現地で車を借りて自分で運転しながら気ままに移動する旅を計画・実行される方も増えていると思う。交通ルールや標識の違いなどの情報は観光ガイドブックやインターネット等で比較的簡単に入手できるが、車で移動する際に絶対必要になる駐車場(もしくは駐車のし方)については情報が乏しいのが現実だ。そこで、今回と次回の2回に分けて、スイスの駐車事情についてちょっと掘り下げてご紹介したい。

*注意*

記事執筆に際しては入念にリサーチを行っておりますが、本記事の情報が必ずしも法的に正しいとは限りません。ご紹介するルールはあくまでもごく基本的なもので、多数の例外が存在します。掲載情報は参考とするに留め、駐車エリア利用の際は、駐車のし方や料金をご自身でその都度必ずご確認下さい。万一違反駐車となった場合でも、当方では一切責任を負いませんので、あらかじめご了承下さい。

まず大前提なのが、スイスではいわゆる「路駐」が基本的にご法度ということ。市街地でも田舎村でも、例えば店舗の前の道路にちょっと路駐して買い物...などはNGだ。お客さん用の駐車スペースを設けてある店舗も多いが、そうでない場合はまず駐車場なり駐車スペースなり、車を駐めていい場所を探してそこに駐車してからお店に行くのが前提。

法的に「路駐をしてもOKな道路」というものももちろんあるが、海外からの旅行者がそれを判断するのは難しいので、スイスでは路駐をしないのが賢明だ。

スイスの駐車スペースは、大きく分けて屋内駐車場(パーキングビル等)、屋外駐車場、そして道路脇に設けられた駐車エリアの3種類がある。駐車スペースは、公的なものでも病院やスーパー等施設の併設駐車場でも、いずれも青地に白抜きアルファベットのPが書かれた四角い標識が目印。

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Pの上に屋根が付いている場合は、駐車場が屋根付きだという意味になる。

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駐車スペースには有料と無料のものがあり、基本的には、白線で区画されかつそれぞれに番号が付いているものは有料。

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上の写真は道路脇に設けられた駐車エリアで、写真左側にパーキングメーター、右側の白線で囲われていて番号が付いている部分が駐車スペ-ス。

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こちらは比較的大きな屋外駐車場。写真やや中央奥にパーキングメーター、手前側に白線で囲われて番号が付いた駐車スペースが見える。

駐車料金は駐車場の立地によっても異なるが、都会や観光地でも1時間あたり2スイスフランを超えることは稀だろう。支払方法は、パーキングメーターが併設されている場合は事前支払い。駐車場の入口にゲートがある場合は、日本と同様に入口で駐車券を取って後精算となる。

パーキングメーター方式の駐車場には、Pと一緒にパーキングメーターの絵が付いているのが目印。

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パーキングメーターには色々な種類があるが、おおむね下の写真のような様子だ。

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パーキングメーターでの事前支払いの場合は、基本的にコインでのみ支払い可で、お釣りは出ないので注意。また、場所によっては駐車時間に上限があるので、パーキングメーターに書かれた小さい文字や標識の但し書きをよく読むことをお勧めしたい。

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(但し書きの一例)

この但し書きがある駐車スペースの場合、月曜~金曜の午前8時~午後7時までと、土曜の午前8時~午後5時までは有料。それ以外の時間帯と日曜日は駐車してはいけないのではなく、駐車料金を払う必要がない―つまり、無料で駐めてよいという意味だ。

駐車料金は1時間あたり1フラン20ラッペンで、例えば10分しか駐めないというのであれば、10分間分の20ラッペンだけ払えばよい。駐車時間の上限は1時間で、1時間後に戻ってきて車を動かさずに駐車料金を追加で支払うのはルール違反だ。

場所によっては、もっと色々なことが細かく書いてあるパーキングメーターもある。

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①月曜~金曜の午前7時~午後7時、土曜の午前7時~午後5時(料金を払うべき曜日と時間帯)

②1時間は無料。無料の駐車時間内でもパーキングメーターを使うこと。

③1時間半=1フラン50ラッペン、2時間=2フラン(駐車料金)

④最長駐車時間2時間、駐車料金の追加支払い禁止。

⑤1.区画の番号を入力 2.駐車料金を投入 3.登録ボタンを押す 4.駐車券発券のためにもう一度登録ボタンを押す(パーキングメーターの使い方の説明)

⑥駐車券は車内に提示する必要なし

...読むのはちょっと難解だが、駐車違反の罰金を払うことがないよう、よく読んで頂きたい。

今回はここまで。続きはこちらからご覧ください!

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Asami AMMANN-HONDA

スイス東部トゥールガウ州の農村在住。元書店員、現在は兼業主婦(介護補助士&日本語教師&日独英通訳)。趣味はスポーツ・園芸・料理、専門は音響映像技術。

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