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氷河が刻んだ入江・大地が創り上げた造形美!一度は見たい!世界遺産"ミルフォードサウンド"
鏡のように水面に静かに写り込んだ美しい断崖、豊かな自然が満ちるニュージーランドの中でも、"屈指の景勝地"「ミルフォード・サウンド」は世界遺産「テ・ワヒポウナム」が擁する大小14のフォヨルドです!そのスケールは想像を遥かに超える絶景です!
フィヨルドといえば、氷河によって大地が削られてできた複雑な地形のため、ノルウェー、スウェーデンなどの北欧の厳寒な国の地域で見られる景色ですが、ノルウェーのフィヨルドは北緯71度~57度で見られるのに対し、「ミルフォードサウンド」はそれに比べはるかに低緯度に位置します。
ミルフォードサウンドの近くの都市・クイーンズタウンは日本の稚内市(北緯45度)とほぼ同緯度に過ぎません。なぜ厳寒地に多く見られるのでしょうか。
それには、ニュージーランドの氷河を生み出す特異な地形が密接に関わっています。
ニュージーランド南島の西海岸には、海岸線に沿うように「サザンアルプス」が連なっており、タスマン海の西海岸には、南極側から吹いてくる湿度の高い偏西風が、高い山にぶつかって年間6,000mmを超える大量の雨や雪を降らせます。
こうして降り注いだ雨雪が氷河を形成し、ゆっくり大地を削り、ミルフォードサウンドはニュージーランドの地理、山、風の向き、気温などの条件が偶然重なって生み出された"奇石の風景"なんです!
自然の神秘を感じさせるミルフォードサウンドでは雨が続くと普段は水の流れがない断崖のいたるところに岩肌を伝う数千もの「カスケード」と呼ばれる滝が現れ、幻想的な光景を見ることができます。
それらは滝の快晴が続くとそのほとんどが枯れ、常に見られる滝は山頂に残る氷河から溶け出すたった2本のみ。その氷河も2040年頃までには完全に溶けて見られなくなってしまうといわれてます。ですが!そんな"壮大さ"と"繊細さ"を伏せ持つ姿には希少さと神秘性を感じます。
また、サザンアルプスの一部である「マウント・クック」では、海抜わずか250mほどの低地の氷河地帯があり、氷河を見たり水上ハイキングを楽しむことができます!
このような類稀な風景や多様な自然が凝縮されているのが、ニュージーランドが「地球の箱庭」と呼ばれる由縁です!ぜひ一度は訪れたいですね♪
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世界の絶景編集部
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