中国・シルクロード2(古の旅人たちが辿った大地へ)

古の旅人たちが辿った大地に想いを馳せて

壁画

莫高窟
▲「莫高窟」の内部は極彩色の壁画と仏像で彩られており、魏晋南北朝時代から元代まで、時代時代の美が凝縮されています。

陳さん 「敦煌」での一番の見どころは「莫高窟」でしょうね。三危山の断崖に『約1.6㎞に渡って掘られた洞窟群』ですが、造られはじめたのは4世紀頃といわれています。500程の洞窟があって、壁には一面に素晴らしい仏教壁画が描かれているんです!

渡辺 「莫高窟」にはその『時代によって様々な壁画』があります。その目的は仏教の布教のためというのはもちろんですが、過酷な旅の安全を祈願するようなもの、インドから伝えられた新しい教えと、自分たちが信仰する教えと合わせて空想した壁画を描いたりだとか、作られた時代によって本当に様々なものが描かれているんです。その時代の文化を"記録に残す"意味合いなんでしょうね。それから、面白いのは描かれた時代によって顔つきが変化していることです。初期の4世紀頃は、顔がどこかギリシャ彫刻のようなんです。それが時代を経て、表情が次第に柔和になり、女性の顔も菩薩のような顔に変わっていくんです。

吉田 「莫高窟」は仏教の歴史が凝縮されているんですよね。ツアーで見るのは2つの特別窟と、一般開放窟を10前後くらいですが、それでも3~4時間はかかります。全部見ようと思ったら、それこそ1週間以上かかってしまいますので(笑)。

吉田 説明会でよく聞かれるのですが、内陸部での「気候」や「食事」など、気を付ける点があればお願いします。

陳さん 「砂漠の気候」について心配される方が多いですね。夏場の最高気温は40~45度になることもありますが、湿度が低いので日本の夏よりは暑くは感じません。私は日本の真夏の35度の方がよほど辛い(笑)。ただし、日本に比べれば昼と夜の温度差はありますので、注意ください。

渡辺 日陰で風が吹けば、数値よりもむしろ涼しいと感じる程です。それほど心配に感じることはないですよ。「食事」に関しては、内陸部はいわゆる中華料理とはまったく違います。スパイスをたっぷり使って焼く料理が中心ですね。

陳さん 現地の味付けはかなり濃くて辛いので、日本人には濃く感じるかもしれません。もちろんツアーで出される食事は、味付けや辛さを抑えてありますのでご安心ください。また、近年は道路整備や新車のバス、それからトイレなどの衛生面に配慮したりと「観光インフラ」が急速に整ってきています。

吉田 確かにここ数年でこのエリアはすっかり綺麗に整備されました。安全面や衛生面では、特に心配することは無さそうですね。古の旅人たちが辿った大地に、想いを馳せるシルクロードの旅へ!皆さんぜひご参加ください。

シルクロードの由来

夢とロマンをかき立てる魅惑のシルクロード。一般に、中国と西アジア・地中海沿岸地方を結んだ歴史的な東西交易路のことを指します。この"絹の道"は、中国産の絹が遠くインドや西アジア、さらにはローマ帝国にもたらされたことに由来しています。ドイツの地理学者リヒトホーフェンが「ザイデンシュトラーセ(Seidenstrasse)」と命名したのがその始まりで、その後、スウェーデンの考古学者ヘディンが英訳である「シルクロード (Silk Road)」を著作に用いたことから、一般化したと言われます。

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