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滋賀・石山寺(33年に1度の御開扉)
石山寺 "日本で唯一の勅封秘仏" 33年に1度の本尊「如意輪観世音菩薩」御開扉
▲石山寺/例年、3月中旬~4月中旬が桜の見頃です。 (写真:(公社)びわこビジターズビューロー)
滋賀県の石山寺は、西国三十三所観音霊場の第13番札所で、日本でも有数の観音霊場となっています。奈良時代後期に、聖武天皇の勅願により、良弁僧正によって開かれました。
今年2016年、石山寺では33年に1度の本尊「如意輪観世音菩薩」御開扉が行われます。
≪期間:2016年3月18日(金)~12月4日(日)≫
特別拝観 本尊「如意輪観世音菩薩」
▲本尊/イメージ
現在、本堂内陣の厨子の中に秘仏として安置されている本尊「如意輪観世音菩薩」は、安産・福徳・縁結びの観音さまとして信仰を集め、日本で唯一の勅封秘仏です。勅命(天皇の命令)によって封印された仏像は、現在石山寺の御本尊のみとなっております。御開扉は33年ごとです。
初公開 石山寺 本堂 内々陣
▲本堂内の様子(内々陣ではございません)
石山寺本堂は、滋賀県最古の木造建築物とされています。内陣は平安時代中期の建築、外陣(礼堂)は慶長7 (1602) 年淀殿の寄進により増築されたと言われています。相の間には、紫式部が『源氏物語』を起筆したことにちなむ「源氏の間」があります。今回、特別に本尊御開扉特別拝観として、初めて本堂内々陣が一般公開されます。
特別公開 初代本尊 如意輪観世音菩薩塑像断片
▲初代本尊左足先
初代の本尊は、天平時代まで遡り、全体が塑像で造像され、その上に華美な彩色が施されていて、石山寺創建に関わった聖武天皇の念持仏を含む佛像4?を胎内佛像として納められていました。承暦2(1078)年に本堂が火災にあい、本尊も大きく損傷し現在ではその姿は断片でしか見ることができません。
特別公開 本尊 如意輪観世音菩薩胎内佛像
▲左から、如来立像(飛鳥時代、7世紀)、観音菩薩立像(白鳳時代、7世紀)、菩薩立像(白鳳時代、7世紀)、観音菩薩立像(天平時代、8世紀)
2002年8月、奈良国立博物館の調査により平安時代の石山寺の本尊如意輪観音像胎内から、4?の小型金銅仏が発見されました。飛鳥時代(7世紀)と白鳳時代(7世紀後半)、奈良時代(8世紀)がそろっており、このうち飛鳥仏は日本製としては最古級と見られています。
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