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【長瀞桜花見ガイド】1か月あまりの長期間にわたって多種類の桜の花見が楽しめる長瀞|埼玉県

桜は日本人にとって、単なる春の花ではないようです。薄紅色の花から、厳しい寒さが和らぎ、暖かな季節の訪れを迎える喜びが感じられます。
樹全体が薄紅色の花で覆われると、華やかで桜花爛漫の圧倒的な美しさです。ところが、花の寿命は短く、花びらが風に舞い始めると、はかなさや名残惜しさを感じることでしょう。冬から春に向かう季節の変わり目に、新たなスタートをきる希望がみなぎってくるかもしれません。
全国各地に桜の名所が点在しています。その中から特に美しいスポットが「日本さくら名所100選」に選出されています。埼玉県の長瀞も、その一つに選ばれています。
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目次
- 都心から約2時間のアクセスの県立長瀞玉淀自然公園
- 例年3月下旬から4月下旬の長期間にわたって桜の花が絶えない長瀞
- 長瀞でいち早く開花する岩田桜、大手の桜、しだれ桜
- 例年4月上旬に長瀞駅周辺で桜のトンネルを繋ぐソメイヨシノ
- 花見シーズンの最終盤に宝登山の麓で立体的に重なり合うヤエザクラ
- 早春に多種類の桜がバトンを繋ぐ長瀞
都心から約2時間のアクセスの県立長瀞玉淀自然公園
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<長瀞駅前>
長瀞は埼玉県の北西部に位置し、都心からは約2時間のアクセスです。明治時代から人気の観光地として注目され、現在では年間凡そ300万人の観光客でにぎわっています。
町全体が県立長瀞玉淀自然公園に指定されているのです。エリアの中心を流れる荒川の両岸には、四季折々美しい景観や自然があふれています。春には延々と続く桜回廊、秋には紅葉が、宝登山や荒川を季節の彩りで染めてくれるのです。
例年3月下旬から4月下旬の長期間にわたって桜の花が絶えない長瀞
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<長瀞駅前>
長瀞には秩父鉄道の長瀞駅を中心として3,000本を超える桜が植えられ、例年3月下旬から4月下旬にかけて、桜の花を楽しむことができます。
2026年は2月から3月の気温が高めであったため、例年より早めの開花が予想されます。毎年、見頃時期に合わせて「長瀞桜まつり」が開催され、2026年は3月20日(金・祝)から4月26日(日)の期間が予定されています。
長瀞の桜の最大の特徴は、1ケ月を超える長期間にわたって花の姿が絶えないことです。エリアによって植えられている種類が異なり、早咲きの品種から遅咲きの品種が、リレーのバトンをつなぐように開花していくのです。
スポットごとの見頃時期は大きく3つの期間に分けることができます。
- 第1期(例年3月下旬頃):「道光寺の岩田桜」、「大手の桜」、「法善寺のしだれ桜」
- 第2期(例年3月末から4月上旬頃):「桜通り」、「宝登山参道」、「野土山」
- 第3期(例年4月上旬から中旬頃):「通り抜けの桜(八重桜)」
長瀞でいち早く開花する岩田桜、大手の桜、しだれ桜
道光寺
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<道光寺の岩田桜>
長瀞でいち早く桜が開花するのはエリアの北東部です。「道光寺の岩田桜」、「大手の桜」、「法善寺のしだれ桜」などが、ほぼ同時期に開花します。
「道光寺の岩田桜」は、長瀞で最も早く開花する桜と言われています。2003年頃、岩田地区の個人宅で発見された桜が、2008年に道光寺の境内に移植されました。カンヒザクラとヤマザクラの自然交雑種と推定されています。
道光寺
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町岩田735
大手の桜
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<大手の桜>
「大手の桜」は、戦国時代の1540年頃に築城されたと伝わる「天神山城」という山城の大手門付近に育っていることから名づけられました。主幹の根元から枝を広げるエドヒガンは、樹齢推定200年です。「道光寺の岩田桜」とほぼ同じ時期に開花します。
大手の桜
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町井戸225
法善寺
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<法善寺のしだれ桜>
「法善寺のしだれ桜」も早咲きの品種です。本堂前の推定樹齢100年のしだれ桜は、「弥陀のさくら」の愛称で親しまれ、町の天然記念物に指定されています。
法善寺
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町井戸476
例年4月上旬に長瀞駅周辺で桜のトンネルを繋ぐソメイヨシノ
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<北桜通り>
長瀞の北東部に続いて、例年4月上旬に桜の開花がピークとなるのが、秩父鉄道の長瀞駅周辺のです。「桜通り」、「宝登山参道」、「野土山」のソメイヨシノが一斉に開花する景観は壮観です。
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<北桜通り>
長瀞駅から高砂橋に向かう「北桜通り」は約2.5キロ、上長瀞駅に向かう「南桜通り」は約1.5キロにわたって隙間なく桜並木が続き、その光景には思わず息をのんでしまいます。
頭上には薄紅色の花びらが幾重にも重なり合い、桜のトンネルに足を踏み入れたかのようです。春の陽気を感じながら、ピクニック気分に浸ることができることでしょう。
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<北桜通りに設けられたフォトスポット>
夜間に街灯に照らされると、幻想的な世界が広がります。「長瀞桜まつり」の期間中にはフォトスポットが設けられます。思い出に残る写真を撮ることができることでしょう。
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<南桜通り>
「北桜通り」で延々に続いた桜並木は、「南桜通り」に入っても、さらにつながっていきます。
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<南桜通りに沿って走るSLパレオエクスプレス>
「南桜通り」には、秩父鉄道の線路沿いの区間があります。秩父鉄道では3月下旬から12月上旬まで、SLパレオエクスプレスの運行が行われます。もくもくと黒煙を上げながら力強く走り抜けるSLが桜並木を走り抜ける光景はフォトジェニックです。
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<宝登山参道>
「桜通り」は長瀞駅を挟んで南北につながりますが、駅舎から西に向かうのが「宝登山参道」です。寳登山神社の一の鳥居から二の鳥居までの数百メートルの参道の左右も、ソメイヨシノの隙間なく埋め尽くしています。例年4月上旬には長瀞駅は春爛漫の雰囲気ですっぽりと包まれるのです。
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<野土山>
「宝登山参道」の南には、山頂までの高さ約200メートルの「野土山」が、なだらかな丘陵地を作っています。約2ヘクタールの敷地には数百本の桜が植えられ、「桜の里」の愛称で呼ばれています。例年4月上旬には、一面を薄紅色で染め上げます。
花見シーズンの最終盤に宝登山の麓で立体的に重なり合うヤエザクラ
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<通り抜けの桜>
長瀞駅周辺に薄紅色のソメイヨシノの花びらが舞い始める頃に、バトンを受け継ぐのが「通り抜けの桜」のヤエザクラです。例年4月上旬から中旬頃にかけて、約30種類、500本前後のヤエザクラが、宝登山の麓を彩ります。緩やかな斜面に沿って咲く花が、立体的に重なり合うのです。坂道の上下から桜の花が迫ってきます。
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<通り抜けの桜の頭上を運行する宝登山ロープウェイ>
「通り抜けの桜」とコラボする乗物は、宝登山ロープウェイです。ゴンドラで空中遊覧をしながらの花見ができるのも、長瀞の魅力と言えるでしょう。
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<通り抜けの桜の夜間ライトアップ>
さらに、「通り抜けの桜」は見頃時期に合わせて、夜間のライトアップが行われます。長い期間にわたって花見が楽しめるシーズンの最終盤にクライマックスを演出してくれるのです。
早春に多種類の桜がバトンを繋ぐ長瀞
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<街灯で照らされる北桜通り>
都心から約2時間で埼玉県の北西部に位置する長瀞は、県立長瀞玉淀自然公園に指定され、四季折々で魅力的な景観を見せてくれます。
春には、1ケ月を超える長期間にわたって桜の花を楽しむことができます。例年3月下旬頃に「道光寺の岩田桜」、「大手の桜」、「法善寺のしだれ桜」が開花し、花見シーズンがスタートします。
続いて例年3月末から4月上旬頃に、「桜通り」、「宝登山参道」、「野土山」のソメイヨシノが長瀞駅周辺を華やかに彩ります。そして、例年4月上旬から中旬頃に開花する「通り抜けの桜(八重桜)」でフィナーレを告げるのです。
県立長瀞玉淀自然公園
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obaq
- 2009年より数々のWebサイト、雑誌、書籍のメディアにおいてトラベルライターとして活動しております。2025年7月現在で、国内47都道府県、海外67カ国の地域を訪ね歩きました。この経験をもとに、日本全国、世界各国にあふれるユニークな文化や特徴、魅力をご紹介して参ります。




























