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【ギリシャ旅行者必見!】最新トラブル事例と回避テクニック完全ガイド

エーゲ海の紺碧の海、ピンクのブーゲンビリアとまばゆいばかりの白い家々、そして神話の時代から息づく壮大な遺跡たち。一生に一度は訪れたい憧れの国、ギリシャ。
旅行の計画を立てている方たちの心は、すでにアクロポリスのパルテノン神殿やサントリーニ島の夕陽を思い描いて、ワクワクしていることでしょう。
しかし、ギリシャ旅行の素晴らしさを100%楽しむためには、現地の「今」の事情を知っておくことが不可欠です。 特にパンデミック以降、ギリシャの観光事情や決済システム、空港の混雑状況は大きく変化しています。
「ガイドブックにこう書いてあったから」「昔ヨーロッパに行った時は大丈夫だったから」という予備知識だけで挑むと、思わぬトラブルに巻き込まれ、せっかくのハネムーンや記念旅行が台無しになってしまうことも......。
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<モナスティラキやプラカなどの人混みはスリに注意>
そこで今回は、日頃ギリシャでアテンドや旅行者の旅の手配をお手伝いしている私が、最近現地で頻発している「リアルなトラブル事例」を5つ厳選し、その回避方法を徹底解説します。
今絶対に知っておくべき、最新のギリシャ旅行事情、これを読めば、あなたの旅はもっと安全・安心で、楽しいものになること間違いなしです。
目次
1. カードが使えないトラブル:現地で青ざめないためのお金の話
4. 空港で呆然... 免税手続き(タックスフリー)のトラブル
1. カードが使えないトラブル:現地で青ざめないためのお金の話
旅行で最も冷や汗をかく瞬間のひとつ、それはレストランで美味しい食事を終えたり、素敵なお土産を見つけていざ会計という時に、「クレジットカードが決済エラーになる」ことではないでしょうか。
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<レストランでは目の前でカードを使用しましょう>
【トラブル事例:3枚のカードが使えなかった事例も!】
「日本の大手クレジットカードだから大丈夫だと思っていたのに、アテネのレストランで何度やってもはじかれる。ATMでのキャッシングもできない。手持ちの現金も少なく、パニックになった。」
実はこれ、最近ギリシャで非常に増えているトラブルなのです。先日アテンドしたお客様は、ATMでユーロをおろそうとしたところ、なんと違う会社のカード3枚がすべてエラーになり、出金ができませんでした。
【原因:セキュリティの強化】
最大の理由は、日本のカード会社による不正利用検知システムのセキュリティ強化です。 現在、海外でのカード犯罪が巧妙化しているため、日本のカード会社は監視の目を光らせています。
「普段日本で生活している人が、突然ギリシャで高額な決済(ホテルやブランド品、食事など)をしようとした」という動きを検知すると、AIが「不正利用の疑いあり」と判断し、自動的にロックをかけてしまうのです。日本での使用は問題がなくても、セキュリティが働きすぎて使えなくなるケースが急増しています。日本から、海外の現地サービスを申し込んで支払う時にエラーになるケースも多いです。
【回避策とアドバイス 4選】
1. 出発前にカード会社へ連絡(必須!)
これが最も重要です。ご出発の数日前に、お持ちのクレジットカード会社のカスタマーセンターへ電話、あるいはWEBのマイページから「〇月〇日から〇月〇日まで、ギリシャ(および経由地)へ旅行に行きます」と申告してください。
これにより、セキュリティブロックの基準が緩和され、現地でスムーズに使える確率が格段に上がります。
2. クレジットカードは複数枚持つ
ブランドを分けて持つと、1枚がダメでも、別のカードなら通ることがよくあります。VISA と Mastercard は必須です(アメックスやJCBはギリシャでは使えない店がまだ多いです)。
カード会社(発行元)も分けましょう(例:楽天カードと三井住友カードなど)。
3. 「Wise(ワイズ)」のデビットカードが最強の味方 !
最近、旅慣れた人たちの間で常識になりつつあるのが「Wise」のデビットカードです。 これは日本の銀行口座から日本円を振り込み、アプリ上で瞬時にユーロなどの外貨に両替できて、現地のカードのように使える優れものです。サブカードとして、あるいはメインの決済手段として、渡航前に作っておくことを強くおすすめします。
- メリット1:アカウントの中に複数の外国通貨を所有でき、両替手数料が圧倒的に安い。
- メリット2:「タッチ決済」に対応しており、便利。
- メリット3:ブロックやエラーなどのケースが少ない。
- メリット4:両替しておいた現地通貨を、そのまま現地でATMで引き出せる。( ATM手数料はかかります。)
- メリット5:使用すると、すぐに通知が来る。
公式サイト:Wise ワイズ
4. 現金(ユーロ)も必ず用意する
ギリシャもキャッシュレス化が進んでいますが、他のEU国ほどではなく、現金も結構使えます。400ユーロ以上の支払いはカード払いを要求されますが、 小さな島、地方のタベルナ(食堂)、タクシーの一部、チップ、遺跡の近くのキオスクなどでは、依然として現金使用が健在です。
通信障害でカード端末が使えないこともギリシャでは珍しくありません。最低限の現金は日本で両替していくか、現地のATMで引き出せる準備をしておきましょう。
2. ただより高いものはない? 遺跡無料日の落とし穴
ギリシャ観光のハイライトといえば遺跡巡り。ギリシャ政府は、特定の祝日や冬季の特定日曜日を「遺跡入場無料日」として開放しています。
この日に当たればラッキーと思いきや、ここに大きな罠があります。
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<アクロポリス遺跡のパルテノン神殿>
【トラブル事例:予想外の混雑で入場できず】
「今日はアクロポリスの無料開放日! チケット代の30ユーロが浮いてラッキーと思って入口に行ったら、『チケットがないと入れない』と止められた。無料なのになぜ? 窓口を見たら絶望的な長蛇の列で、結局入るのを諦めた......」
【原因:無料=チケット不要ではない】
ここが最大の勘違いポイントです。「無料日」とは、「入場料を支払う必要がない日」であって、「顔パスで入れる日」ではありません。
アクロポリスをはじめとするギリシャの遺跡は、入場ゲートで係員がQRコードをスキャンして通過するシステムになっています。
つまり、有料だろうが無料だろうが、ゲートを通過するための「0ユーロのチケット(QRコード)」を所持していなければ、物理的に中に入ることができないのです。
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<モナスティラキから見るプラカとアクロポリスの丘の眺め>
【回避策とアドバイス 3選】
1. 人気遺跡は「定員オーバー」に注意
特にパルテノン神殿がある「アクロポリス」は、オーバーツーリズム対策のため、1日の入場者数や時間帯ごとの人数に厳格な制限を設けています。
無料日は世界中からの観光客だけでなく、ギリシャ市民もが殺到するため、あっという間に定員に達します。「無料だからいつでも入れる」と思っていると、入口で「今日の分は終了しました」と告げられる悲劇が起こります。
2. 朝一番に窓口へ並ぶ覚悟を
通常の有料チケットはオンラインで事前予約ができますが、無料日の無料チケットは、基本的にオンライン予約ができず、現状、無料開放日は当日の窓口発券が原則です。
解決策はただ一つ。「朝一番にチケットオフィスの窓口に並ぶこと」。 オープン前から並び、窓口で「0ユーロチケット」を発券してもらう必要があります。
日中に行っても、長時間待ちか、すでに配布終了している可能性が高いと考えてください。パスポートも持参していった方が安心です。
3. あえて「無料日を避ける」という選択
もし日程に余裕があるなら、混雑必至の無料日を避けて、翌日か前日の有料日にゆっくりオンライン予約をして行く方が、並ぶ時間を節約でき、快適に見学できるかもしれません。
「時は金なり」です。チケットは30ユーロもするので、迷うところではありますが。。。
3. 遺跡チケットのトラブル:子供は無料!の落とし穴
家族旅行でギリシャを訪れる方に絶対に知っておいていただきたいのが、お子様のチケット問題です。
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<アクロポリスには、正門と南門の二つの入口がある>
【トラブル事例:子供用の無料チケットがなくて入場拒否?】
「ギリシャの遺跡は18歳未満は無料=チケット不要と思い込んでいたので、親の分だけオンラインでチケットを購入して現地へ。
いざ入場しようとしたら、子供が入場を止められた。『子供用のチケット(QRコード)を見せろ』と言われたが持っていない。当日券売り場は長蛇の列で、子供が泣き出して途方に暮れた。」
【原因:全員分のQRコードが必要】
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<アクロポリス遺跡の入場チケット 日付・時間・QRコード表示>
前項と同じ理屈ですが、入場ゲートは一人につき一つのQRコードが必要です。幼児でも「無料対象者であることを証明するチケット」を発券する必要があります。これを持っていないと、係員は通してくれません。
【回避策とアドバイス】
1. オンライン予約時に「子供分」もカートに入れる
これが鉄則です。 ギリシャ政府公認のチケット予約サイト(Hellenic Heritage e-ticketなど)で大人のチケットを購入する際、必ず「Up to 18y (Non-EU)」といった無料カテゴリーを選択し、人数分をカートに入れてください。
決済金額は0ユーロになりますが、これで大人分と一緒に子供分のQRコード付きチケットもメールで送られてきます。これさえあれば、現地の窓口に並ぶ必要は一切なく、直接ゲートへ進めます。
公式サイト:遺跡や博物館のチケット
注)パルテノン神殿があるアクロポリス遺跡は、「Acropolis &Slopes」のチケットを購入してください。
2. パスポートの提示を求められることも
入場ゲートで子供のチケットをスキャンする際、係員に「年齢確認のためパスポートを見せて」と言われることがあります(特に中高生など、18歳前後に見える場合)。 お子様のパスポートをすぐに取り出せるように準備しておきましょう。
3. シニア割引の注意点(EU国民以外は対象外)
ついでにシニアの方への注意点も。65歳以上はシニア割引があるはずと思われるかもしれませんが、ギリシャの遺跡や博物館のシニア割引は、基本的に「EU加盟国の国民」に限定されています。 残念ながら、日本国籍のシニアの方は通常料金(大人料金)となります。
4. 空港で呆然... 免税手続き(タックスフリー)のトラブル
ショッピングも旅の楽しみの一つ。免税書類を作ってもらったのに、最後の最後、空港で還付金を受け取れなかったという悲しい事例が後を絶ちません。アテネ国際空港の現状は、皆様の想像以上にカオスです。
リファンドを受けるには、免税の書類、未使用の免税の品物実物、レシート、ボーディングパスかE-チケットなど、必要なものを事前にチェックして用意し、税関の列に並んでスタンプをもらう必要があります。
その後、スタンプをもらった書類を見せて返金を受ける場所は、パスポートコントロールや荷物検査のあとすぐの左側です。「One Exchange」という両替所が、リファンド(返金)してくれるキオスクになっています。
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<アテネのエレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港>
【トラブル事例:タックスフリーのはずが時間切れで無念】
「フライトの3時間前に空港に到着。余裕だと思っていたが、免税手続きの税関カウンターを見たら100人以上の大行列! しかも係員はたったの2人でのんびり対応。
観光客も何点もの免税品を所持しており、列は全く進まず。搭乗時間が迫り、泣く泣くスタンプをもらうのを諦めて出国した......数万円が戻ってこなかった。」
【原因:圧倒的な人員不足と非効率】
アテネ空港の出発ロビーにある税関(Customs)は、チェックインカウンターの「61番」の後ろにあります。しかし、ここが鬼門です。 観光客の増加に対して、税関職員の数が圧倒的に足りていません。
さらに、一人ひとりの書類チェックに時間がかかるため、行列は伸びる一方。列の長さや待ち時間は、その日の運次第で全く予測がつきません。
【回避策とアドバイス】
1. 3時間前でも危険? 余裕を持った行動を
免税手続きがある場合は、空港へは4時間前到着を目指すくらいの余裕が必要です。特に夏場のピークシーズンは異常な混雑になります。ただ、混み具合は運しだいで、4時間前でも確実と言えないのが困ったところです。
2. 必殺技:「機内持ち込み」にして制限エリア内で手続き
免税対象の商品を、スーツケース(預け入れ荷物)に入れず、「機内持ち込み手荷物」にできるサイズであれば、チェックインカウンター横の激混み税関に並ぶ暇がないときは、制限エリア内でスタンプをもらえる可能性が残っています。
パスポートコントロールを通過し、空港職員に聞いて、搭乗ゲートエリア(制限エリア内)にある税関オフィスへ向かいましょう。 中の税関は、外(61番カウンター奥)に比べてすいている可能性があります。
ここで商品と書類を見せてスタンプをもらい、上記で説明した払い戻しカウンター(One Exchange)で現金化(またはカード返金)の手続きをすることができます。
ただし、液体物や大型重量物、刃物など、機内持ち込み禁止品が含まれる場合は、必ず外の激混み税関に並び、商品を見せてからスーツケースにしまって預ける必要があります。
3. 乗り継ぎ便利用者の注意点(EUルールの罠)
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<空港の税関窓口にあるリファンド手続きとEU規則の注意喚起>
アテネからドイツ(フランクフルトなど)やフランス(パリなど)、別のEU国を経由して日本へ帰る場合は注意。 EUのルールでは、免税手続き(税関スタンプ)は「EUを最終的に出国する空港」で行うのが原則です。
機内持ち込みをして、乗り継ぎ地で手続きを行う場合、乗り継ぎ時間が短いと間に合わないリスクが高いですね。
この辺りのルールは係員によって判断が異なることもあるため、アテネで全て手続きを済ませられないか、とにかく早めに空港へ行って税関員に相談してみましょう。
5. 「日本人ですか?」と近づく詐欺師とスリ事情
最後に、治安と防犯について。ギリシャは比較的安全な国ですが、観光客を狙った軽犯罪は多発しています。最近発生率の高いトラブルは「寸借詐欺」と「スリ」です。
【大使館に多く通報されているトラブル事例】
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<モナスティラキ駅前の雑踏>
「アテネの街角や空港で、旅行者風の身なりの良い人に話しかけられ、困っているのでお金を貸してほしいと言われた。連絡先とホテル名などを教えられ、お金を貸したが、その後連絡はつかず、だまし取られた。」
この手の詐欺師は、身なりが良く、流暢な日本語や英語を話し、切羽詰まった演技をして同情をさそいます。「自分も旅行者だ」と名乗り、安心感を与えてきます。 しかし、これは典型的な詐欺なので、だまされないでくださいね。
【回避策とアドバイス】
1. 知らない人には絶対にお金を貸さない
冷たいようですが、これが鉄則です。本当に困っているなら、警察や大使館へ行く方法を教えるだけで十分です。現金を渡してはいけません。 「親切そうな人」「日本語で話しかけてくる人」ほど警戒してください。
2. 地下鉄・人混みでのスリ対策
アテネの地下鉄(特にオモニア駅、モナスティラキ駅、シンタグマ駅周辺)や混雑したバスの中、プラカ、観光地は、スリの集団がたくさん潜んでいます。
リュックサックは前に抱える、ズボンの後ろポケットにスマホや財布を入れない、貴重品やお金は分散して持つ、テーブルやいすに鞄を置きっぱなしにしないなど、基本をしっかり押さえましょう。
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<サントリーニ島のイアの夕日は世界的に有名でスリも出稼ぎに>
大人気のサントリーニ島でも、イアの夕日を見に行く時の人混みでスリにあった人も多数いますので注意してくださいね。
3. 100円ショップの「リール」が最強の防具
日本から持参していただきたいのが、100円ショップなどで売っている「伸縮式のリールやコイルコード」です。 財布、パスポートケース、スマホをこのリールでバッグの内側やベルト通しに繋いでおいてください。
スリは「簡単に取れるもの」を狙います。何かに繋がっているとわかった瞬間、ターゲットから外れます。高価な防犯グッズよりも、この物理的な「繋がり」が最も効果的です。私のアテンドしたお客様も、これがあったおかげで、スリ未遂ですみました。
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<アテネの地下鉄もスリに注意>
6. 緊急時連絡先
もしもトラブルに巻き込まれたら、下記に連絡しましょう。ギリシャの国番号は+30です。
「たびレジ」にも登録し、自分のカード番号、カード会社や旅行保険のカスタマーサービスの電話番号なども控えておくと安心です。
- ギリシャ警察(緊急時:100、ツーリストポリス:1571)
- 在ギリシャ日本大使館(領事部 210-6709900)
- 安全情報 (トラブル事例、場所、注意点、緊急時ギリシャ語集、各種連絡先など)
- ギリシャの手引き
Japanese Embassy in Greece
- 所在地:Eth. Antistaseos 46, Chalandri 152 31 ギリシャ
まとめ
準備さえすれば、ギリシャは最高の楽園!
「転ばぬ先の杖」で、 これらのトラブルはすべて、知ってさえいれば、簡単に防げることばかりです。
- カード会社に電話しておく。
- Wiseカードを含め、複数カードを持つ。
- 遺跡のチケットは事前にオンラインで(子供分も)取る。無料日は朝イチで行く。
- 免税手続きがある場合は空港には早めに行く(または機内持ち込みテクを使う)。
- 伸縮リールで貴重品を守り、怪しい人にはNOと言う。
この5つを心に留めて準備をすれば、現地でのトラブルは大幅に防止できます。ギリシャはゆったりとした時間が流れている(時間にルーズ)なので、余裕を持ったプランがおすすめ。
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<ギリシャ料理はどれもおいしい!チップは5%位。>
ストレス満載の トラブルに時間や心を奪われることなく、古代のロマンに浸り、美味しいギリシャ料理を味わい、エーゲ海の風を感じてリフレッシュしてくださいね。
皆様のギリシャ旅行が、トラブル知らずの素晴らしい思い出になりますように。
カロ・タクシディ!(よいご旅行を!)
ギリシャ
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サラサ
- ギリシャ人と国際結婚後、2000年からアテネに移住。趣味は旅行と食べ歩き。フリーランスでウェディングコーディネーター、通訳アテンド、折紙講師、ライターなどをしています。サントリーニウェディングの「グリークメモリー」運営、著書「太陽とエーゲ海に惹かれて きらめきの国ギリシャへ」(イカロス出版)




























