動くゴンドラの中で楽しむ雪景色とチーズフォンデュ|スイス

<TOP画像:冬のスイスの美味しいものといえばチーズフォンデュ!>

冬のスイス定番郷土料理といえばチーズフォンデュ。町のレストランで食べたり、はたまたアルプスにある山小屋風レストランで絶景とともに楽しんだりと、さまざまな場所でチーズフォンデュが楽しめます。

そんな中ちょっと珍しいチーズフォンデュ体験も。それは山を上り下りするロープウェイのゴンドラ内で堪能できる「チーズフォンデュ」です。

目次

どきどきしながらピラトゥス山のロープウェイ乗り場へ

スイスでは、レストランやホテル敷地内に引退したロープウェイ用ゴンドラが設置され、そこでチーズフォンデュがいただける、といった場所は結構ありますが、実際に稼働しているゴンドラ内でのチーズフォンデュ体験は今回初めて。そのためどんな感じになるのか興味深々でした。

ピラトゥス山のロープウェイ乗り場
<クリエンス駅の裏口(?)から入ると、そこには待機しているゴンドラたちが>

今回訪れたのは中央スイスにあるピラトゥス山(Pilatus)。ルツェルン州のクリエンス(Kriens)という町にあるロープウェイ駅から出発します。

<自分たちが乗るゴンドラが到着。チーズフォンデュの準備もばっちりです
<自分たちが乗るゴンドラが到着。チーズフォンデュの準備もばっちりです>

チーズフォンデュ専用ゴンドラは通常のものと少し異なっていて、ゴンドラに乗るとすでにミネラルウォーターと白ワインが置かれ、そして中央のテーブルにはIH卓上用クッキングヒーターのようなものも設置されていました。

<平べったい大きなパンが布袋に入っていました>
<平べったい大きなパンが布袋に入っていました>

そのクッキングヒーターの上には、美味しそうなチーズの香りをさせたフォンデュ入りの鍋「カクロン」、そしてテーブル横にぶら下がる布袋には大きなパンも入っています。

チーズフォンデュ専用のゴンドラに乗って出発!

さっそくチーズフォンデュと共に、ゴンドラで出発です。 

これからゴンドラで中間駅へGo!
<これからゴンドラで中間駅へGo!>

ちなみに、今回乗ったピラトゥス山冬季限定の「フォンデュゴンドラ」に含まれていたのは以下の通りでした。

  • 出発駅クリエンス( Kriens)から中間駅フレックミュンテック( Fräkmüntegg)間の1日乗車券
  • チーズフォンデュ(アルコール入り)
  • 白ワインの小瓶(250ml)または清涼飲料(500ml)&ミネラルウォーター
  • 中間駅クリエンサーエック(Krienseregg)かフレックミュンテック( Fräkmüntegg)のレストランで利用可能なコーヒーもしくはお茶引換券

パンを熱々でとろとろのチーズにからめていただきます
<パンを熱々でとろとろのチーズにからめていただきます>

さて、すでに食べる準備万端だったのでチーズが焦げつかないうちにいただかねば。チーズフォンデュはクセがなく、パンもいくらでもお腹に入ってしまいそうな食べやすさ。

チーズフォンデュをパクつく私たちの横を通り過ぎて行く下りのゴンドラから、乗客たちが珍しそうにこのランチ風景を見てきました。確かに私だったら「何であのゴンドラにはチーズフォンデュの一式があるんだろう?」とか色々疑問に思ってしまいそう(笑)。

白ワインはスイス北部シャフハウゼン産
<白ワインはスイス北部シャフハウゼン産>

一緒にゴンドラに乗って来た白ワインは、スイス北部シャフハウゼンのものでした。初めて飲むワインだったのですが、こちらも口当たり良く、とても美味しかったです。飲み切れなかった分は家に持って帰りました。

スイスの山の絶景、チーズフォンデュ、そしてワインを同時にいただく贅沢よ
<スイスの山の絶景、チーズフォンデュ、そしてワインを同時にいただく贅沢よ...>

チーズフォンデュを完食したら、その後はやっと周りの景色に目が行くように(笑)。気づけばゴンドラは一つ目の中間駅クリエンサーエック(Krienseregg)を過ぎていて、山の斜面や木々は白く雪が積もっています。

<歩いて山を下りてゆく人たちが見えました>
<歩いて山を下りてゆく人たちが見えました>

積もる雪の上を歩いて登る人や自転車で降りて行く人(!)、そり遊びをしている子どもたちが遥か下の方に見えました。

また運が良ければ野生動物たちの姿も見られるのですが、今回は残念ながら見つけられませんでした。その代わりウサギなど、ピラトゥス山に暮らす動物たちが残した足跡はたくさん残されていました。

チーズフォンデュの後は中間駅でコーヒータイム

チーズフォンデュと美味しいスイスワインを楽しんだ後は、2つ目の中間駅であるフレックミュンテック(Fräkmüntegg)で下車、そこでさらなる絶景を眺めたり、レストランでコーヒー休憩をしたりしてゆっくり過ごしました。

<中間駅のフレックミュンテックから見る眺め>
<中間駅のフレックミュンテックから見る眺め>

フレックミュンテック駅から頂上のピラトゥス・クルム駅へ行く「ドラゴン・ライド」
<フレックミュンテック駅から頂上のピラトゥス・クルム駅へ行く「ドラゴン・ライド」>

コーヒータイムの後、辺りを散策していると雪が珍しい国から来たと思われる観光客の若い女性たちが、南国にいるかのような涼しそうな格好でセルフィーをしていたのでびっくり。寒くないんでしょうか...。

ワンちゃんたちが雪の中を興奮状態で走り回っている様子も、見ていて微笑ましかったです。

フレックミュンテック駅のレストランでコーヒータイム
<フレックミュンテック駅のレストランでコーヒータイム(ケーキは別料金)>

美しいスイスの冬景色とチーズフォンデュが同時に楽しめるのは嬉しい反面、チーズフォンデュをつついてワインを楽しみ、そして外の景色も眺めて写真も撮って、談笑もして――と口も目も手もたくさん動かさないといけなかったので、かなり忙しかったです(笑)。

こうして冬季限定のユニーク体験のおかげで、楽しく自然の中でリフレッシュできた一日でした。

ピラトゥス・フォンデュゴンドラ(Pilatus Fondue Gondolas)

  • 所在地: Schlossweg 1, 6010 Kriens/Luzern, Switzerland
  • 電話:+41(0)41 329 11 11
  • 営業日:2025年11月下旬~2026年3月末のカレンダーに表示された日
  • 営業時間:11:00~午後まで  
  • 料金:大人(16歳以上)79スイスフラン、子供(16歳未満)55スイスフラン
  • 公式サイト:ピラトゥス・フォンデュゴンドラ

※営業日と時間はサイトの予約ページでご確認ください。

まとめ

今回ご紹介したピラトゥスのフォンデュゴンドラは、実際に動いているゴンドラの中でチーズフォンデュやワインが楽しめるとあり大人気。予約がすぐに埋まってしまうそう。

ピラトゥス山以外にも、ヴァリス州サースフェー(Saas-Fee)などでも類似のイベントがあるので、こういったちょっぴりユニークで楽しい体験はいかがでしょうか。

※この情報は2025年02月現在のものです。

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小島瑞生

1998年~2009年まで暮らしたアイルランドから、2009年スイスへ移住。面白そうなコト・モノを求め、スイス国内や欧州の国々をウロウロしながら、雑誌やウェブサイト、ラジオ等のメディアに様々な情報を発信中。趣味は旅行とハープ&ピアノ演奏。

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