【地元在住者が解説】オフシーズン(11〜2月)の沖縄旅行で事前に知っておきたいこと

11〜2月の沖縄は、夏の暑さのピークが落ち着き、1年の中で最もすごしやすい時期です。夏の暑さのピークが過ぎ、本土より温暖で過ごしやすい一方、天気や風の特徴には独特の傾向があり、事前に知っておくことで旅の快適さが大きく変わります。

オフシーズンに旅行する際に役立つ気候・服装・ホテル選び・持ち物・雨の日対策を地元目線でまとめました。

目次

オフシーズンの沖縄の気候・天気・海の様子

トロピカルビーチ(宜野湾市)

トロピカルビーチ(宜野湾市)の様子。オフシーズンでも景観の美しさに見入ってしまいます
<トロピカルビーチ(宜野湾市)の様子。オフシーズンでも景観の美しさに見入ってしまいます>

11〜2月の沖縄は温暖な気候が続き、本土より季節の移ろいがゆるやかです。11月から12月の平均気温は20〜25度で、晴れた日は半袖でも過ごせるほど日差しが強い一方、島という立地上、風が吹くと急に涼しさが増すため、体感の幅が大きい時期です。

1月から2月は、年中温暖というイメージの沖縄でも体感温度は意外に寒いと感じる旅行者の方も少なくありません。また、オフシーズンであっても夏場と同様に天気の変化が早く、スコールのような短い雨に見舞われることもあります。車で移動していると突然雨が降り、少し走ると再び日差しが戻るなど、「天気の境目」を体験する場面も珍しくありません。

海は夏に比べて透明度が高まり、落ち着いた青が広がります。白い砂浜とのコントラストが美しく、散策や写真撮影に向いています。11月以降は遊泳可能なビーチがほとんどありませんが、波が穏やかな日には海辺を歩くだけでも心地よく過ごせます。

水遊びを楽しみたい場合は、温水プールを備えたリゾートホテルを選ぶと快適です。

ぎのわん海浜公園(トロピカルビーチ)

南浜公園内にある潮崎ビーチ(糸満市)

南浜公園内にある潮崎ビーチ(糸満市)
<駐車場から徒歩1分以内で雄大な海が広がります>

海辺の散策は有料・無料いずれのビーチでも楽しめ、オフシーズンであれば無料ビーチでも不便さは感じません。筆者のおすすめは糸満市の南浜公園内にある潮崎ビーチと宜野湾市のトロピカルビーチで、どちらも無料駐車場があり、白い砂浜と穏やかな海を眺められるスポットです。

また、空港から北部方面へ向かう途中のカーミージー橋からは海を一望でき、移動中の景色としても印象に残ります。なお、沖縄の砂浜が白く見えるのは、砂の多くがサンゴや貝殻など炭酸カルシウムを含む海の生き物の破片で構成されているためです。

一般的な砂浜のように岩石由来ではないため、明るく白い色が際立ち、海の青さをより美しく引き立てています。

南浜公園(潮崎ビーチ)

ハイシーズンは泊まれないホテルもお手頃価格で宿泊可

ハレクラニ沖縄(恩納村)

ハレクラニ沖縄
<ホスピタリティが溢れる素敵なホテルでした。>

11〜2月の沖縄は宿泊費が全体的に落ち着くため、リゾートホテルを利用するのに最適な時期です。夏のハイシーズンには高額になりやすいホテルも、オフシーズンなら手が届きやすい価格帯となり、憧れの滞在を実現しやすくなります。

ただしクリスマスや年末年始、2月末頃からの春休みシーズンに入ると、航空券・宿泊費ともに上昇する傾向が見られます。

宿泊費が落ち着く背景には、海の遊泳期間が終わり、ホテルの屋外プールをクローズする施設が増えるため、夏に比べて付帯設備の需要が下がることがあります。

特に11〜12月は本土の大型連休(お盆・シルバーウィーク・年末年始)に挟まれた閑散期にあたり、観光需要そのものが落ち着く時期でもあるため、結果として価格が安定しやすくなります。

航空券も夏より大幅に下がる傾向があり、時期によっては半額近い価格で手配できる場合もあります。沖縄本島だけでなく、宮古島や石垣島などの離島便も同様に価格が落ち着くため、離島旅行を計画しやすい点も魅力です。

ハレクラニ沖縄(恩納村)の客室の様子

ベッドメイキングと一緒に素敵な贈り物も
<ベッドメイキングと一緒に素敵な贈り物も。>

筆者もオフシーズンを活用してリゾートホテルに宿泊することが多く、ハレクラニ沖縄やハイアットグループのホテルなど、普段はなかなか泊まれない高級リゾートを楽しんできました。

海や屋外プールが利用できない分、宿泊料金が抑えられ、館内の静けさや落ち着いた朝食の時間をゆっくり味わえる点に特別感があります。

ハレクラニ沖縄

  • 所在地:沖縄県国頭郡恩納村名嘉真1967-1
  • 電話:098-953-8600
  • 公式サイト:ハレクラニ沖縄

旅行を満喫するならレンタカー利用がおすすめ

オフシーズンであっても、沖縄旅行では移動手段の選択が旅の快適さを左右します。観光スポットは広範囲に点在し、天気の変化も早いため、レンタカーを利用することで柔軟に予定を組み立てることができます。

沖縄の交通事情と渋滞対策|バスより車移動がおすすめ

車であれば、急なスコールに遭っても移動中にやり過ごすことができ、短い晴れ間に合わせて行き先を調整することも容易です。沖縄では車社会が強く、「一家に一台」ではなく「一人に一台」車を所有することも珍しくありません。

道路が限られているため、事故が起きるとすぐに渋滞が発生し、月曜と金曜の朝夕は特に混雑します。雨天時は普段バイクを利用している人が車に切り替えるため、さらに渋滞が激しくなる傾向があります。

一方で、バスは主要路線でも本数が限られ、道路状況によって定刻通りに来ないことが多くあります。国道58号線沿いであっても時間通りに到着しないケースが一般的で、沖縄で定刻通りに運行している公共交通機関は沖縄都市モノレール(ゆいレール)のみと言われるほどです。

バスレーンの時間帯や土日祝日の昼間、観光地周辺を移動する際は、特に時間にゆとりを持つ必要があります。

雨天時の道路事情に注意!レンタカーで安全&柔軟な旅を

沖縄の道路は雨天時に滑りやすい特徴があります。本土のような花崗岩や安山岩が採れないため、琉球石灰岩を砕いた石灰質の骨材がアスファルトに使用されています。石灰岩は濡れると摩擦が低下しやすく、スコールの降り始めは特に路面が滑りやすくなるため注意が必要です。

このように、沖縄では車移動が基本であり、天候が変わりやすい季節だからこそ、レンタカーを利用することで旅程の自由度が大きく広がります。柔軟に動ける移動手段を選ぶことが、快適な旅行につながります。

あると便利なものは日焼け止めや日傘や帽子

あると便利なものは日焼け止めや日傘や帽子
<写真は大阪・関西万博の旅行時の持ち物ですが、折りたたみ椅子以外の帽子や日傘はあると便利です>

沖縄は季節を問わず紫外線が非常に強いため、11〜2月であっても日焼け対策は欠かせません。老若男女を問わず、日焼け止めは必携アイテムといえます。特に海沿いや屋外を歩く時間が長い場合は、こまめな塗り直しが必要です。

日差しを避けるための帽子や日傘も役立ちます。日傘は雨天兼用タイプを選ぶと、突然のスコールにも対応でき、旅先での利便性が高まります。風が強い日も多いため、帽子は押さえのあるものやストラップ付きのタイプが安心です。

また、商業施設や公共交通機関には意外にも年中を通して冷房が入っているため、外と室内の温度差が大きくなる場合があります。日焼け止めも兼ねた薄手のパーカーやカーディガンがあると体温調整がしやすく、快適に過ごせます。乾燥しやすい季節でもあるため、リップクリームなどの小物も持っておくと安心です。

雨が降った場合に備えた旅行プランの検討も

沖縄美ら海水族館(本部町)

沖縄美ら海水族館
<朝9:00頃に撮影。9:30を過ぎると水槽前もなかなか混雑します>

雨の日は、カフェ巡りやショッピングモールの散策が便利で、事前にお土産を購入したり、沖縄ならではの商品を探したりと、旅の楽しみを広げる時間になります。

沖縄は天候の回復が早い地域でもあるため、短い雨の時間帯を屋内で過ごし、その後の晴れ間に合わせて次の目的地へ向かう流れが理想的です。柔軟に動ける計画を立てておくと、雨天でも快適に過ごせます。

未就学児の背丈でも問題なくお魚鑑賞が可能です
<未就学児の背丈でも問題なくお魚鑑賞が可能です>

屋内で沖縄の自然に触れたい場合は、美ら海水族館がおすすめです。大水槽は全面ガラス張りで、沖縄の海を切り取ったような迫力があります。

体長8メートルを超えるジンベエザメがゆったりと回遊する姿は見応えがあり、タイミングがよければマンタの餌やりでアクロバティックな動きも観察できます。天候に左右されにくい人気スポットのため、混雑を避けたい場合は開場直後か夕方の来館が適しています。

沖縄美ら海水族館

  • 所在地:沖縄県国頭郡本部町字石川424
  • 電話:0980-48-3748
  • 営業時間:8:30~18:30
  • 定休日:なし 
  • 料金:大人2180円、高校生1,440円、小・中学生710円、6歳未満無料
  • 公式サイト:沖縄美ら海水族館

※台風等による臨時休館があるため公式サイト要確認

まとめ

11〜2月の沖縄は、気温・湿度ともに安定し、県民にとっても一年で最も過ごしやすい時期です。海の遊泳期間は終わりますが、透明度の高い海と白い砂浜の美しい景観が楽しめ、散策や写真撮影に適しています。観光客が夏より減るため街の空気が穏やかになり、地元の生活に近い雰囲気を感じられるのも魅力です。

また、旅行費用が全体的に落ち着くことも大きな利点で、リゾートホテルや航空券は夏より手頃になり、普段は宿泊しづらい高級ホテルも選びやすくなります。館内の静けさやゆったりとした朝食時間など、オフシーズンならではの特別感があります。

移動にはレンタカーが便利で、急なスコールや道路事情にも柔軟に対応できます。紫外線対策として日焼け止めや帽子、体温調整用の薄手の羽織(1月から2月はジャンパー)があると安心です。

雨天時はカフェ巡りやショッピングモール、美ら海水族館など屋内施設で過ごすことで、天候に左右されず快適に旅を楽しめます。

オフシーズンの沖縄はコスパ良く旅行をされたい方には特におすすめの時期です。ぜひ旅行プランを計画されてみてはいかがでしょうか。

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ホクト

沖縄在住のWEBライター。本業は大学法人のフルタイム勤務の事務職で、2022年より副業として執筆活動を始めた。Yahoo!ニュース地域枠では1,000本以上の記事を執筆し、沖縄生まれ・沖縄育ちの地元目線で観光や暮らしの情報を発信している。本業の出張や趣味の旅行で毎年県外にも足を運び、幅広い視点で記事制作に取り組んでいる。趣味は平成・令和生まれの子供たちとのおでかけ。

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