【重要】航空機内へモバイルバッテリーを持ち込む場合の注意事項

こんにちは！たびこふれライターの中尾です。

今や航空機はLCC（格安航空会社）の台頭もあり、誰でも利用できる交通手段になりました。しかし、航空機は事故率は低いものの、事故に遭遇すると重傷～死亡する確率が高いのも周知の事実です。安全に利用するために、利用者としても守らないといけないルールがあります。その一つが携帯用電子機器の普及拡大によりほとんどの人が持ち運ぶモバイルバッテリー。国内外において機内でのモバイルバッテリーの発煙・発火などの事例が増えてきたため、日本では（国土交通省からの要請）2025年7月8日からモバイルバッテリーの取り扱いについて対応が強化されることになりました。発煙・発火の恐れがあるモバイルバッテリーの持ち運びは利用者各自の注意が必要です。今後、航空機を利用する方は、安全な空の旅のため、十分に確認していただき、加害者になることがないようにご注意ください。

（義務）モバイルバッテリーは預ける荷物には入れてはいけません
（義務）予備のバッテリーパックは短絡しないように個々に保護する
（義務）ワット時定格量（Wh）を確認する
航空機内では頭上の荷物収納棚には入れてはいけません
航空機内でモバイルバッテリーを使用する際の注意事項
日本の航空会社別の対応状況
海外の航空会社は要確認

（義務）モバイルバッテリーは預ける荷物には入れてはいけません

【これはかなり以前から】モバイルバッテリーは、国際民間航空機関が定める国際基準に基づき、航空機の貨物室へ預ける荷物に入れることは禁止されています。有人の荷物預けカウンターだと最初に荷物のセキュリティチェックを受けるのでその場で注意されますが、無人の荷物預け機を通すとそのまま流れていくので、出発前に搭乗口で「●●様、お預けになった荷物の確認のため、カウンターにお越しください」と呼び出されます。モバイルバッテリーは必ず機内への持ち込み手荷物へ入れましょう。

（義務）予備のバッテリーパックは短絡しないように個々に保護する

カメラなどの予備のバッテリーパックには、端子に絶縁テープを貼り、ケースや収納袋に入れる、複数のバッテリーや金属品と同じ袋に入れないように注意が必要です。
※短絡とは『電位差のある2つの電線が、本来の負荷を通らずに絶縁不良などで直接接触し、非常に大きな電流が流れること。これは「ショート」とも呼ばれ、過熱による発火や機器の焼損、事故の原因となるため非常に危険です。』

（義務）ワット時定格量（Wh）を確認する

ワット時定格量が160Whを超えるものは持ち込みが禁止されています。160Wh以下のものであることを確認する必要があります。なお、100Whを超え160Wh以下のものは2個までです。
※ワット時定格量（Wh）は、バッテリーの電力量を示す単位です。モバイルバッテリーなどの容量は、本体に記載されている「Wh」の数値で確認できます。この数値が大きいほど、容量が大きいことを意味します。ワット時定格量はモバイルバッテリー本体や説明書に記載されています。

航空機内では頭上の荷物収納棚には入れてはいけません

【2025年7月8日から】モバイルバッテリーを機内に持ち込んでも頭上の荷物収納棚には入れてはいけないことになりました。モバイルバッテリーに使用されているリチウムイオン電池は、外部からの衝撃などによる内部短絡や過充電などにより、発熱、発火などの恐れがあるからです。荷物収納棚に入れておくと発見が遅れ、重大な事故を引き起こす可能性があるので、常に状態が確認できる座席前のポケットなどに入れておく必要があります。

航空機内でモバイルバッテリーを使用する際の注意事項

【2025年7月8日から】航空機内でのモバイルバッテリーから携帯用電子機器への充電または機内電源からモバイルバッテリーへの充電については、常に状態が確認できる場所で行うことになりました。モバイルバッテリーを使用して充電中は、足元に置いたカバンの中などに入れず、常に見える範囲に置いて充電する必要があります。