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【長瀞紅葉ガイド】荒川や宝登山が紅葉に彩られバラエティー豊かな秋の絶景スポットに恵まれる長瀞

地球温暖化や気候変動により日本の四季に変化が生まれていますが、秋の紅葉は季節感を取り戻してくれることでしょう。全国各地に紅葉の名所が数多くあり、例年北から南に向かって列島を豊かな色彩で彩ってくれます。
埼玉県にも数々の紅葉の名所がありますが、その筆頭格と言えるのは長瀞です。例年10月下旬から12月上旬にかけて、エリア内の各所が秋色の化粧をまとい、バリエーション豊かな景観を楽しむことができます。2025年は11月1日(土)~11月30日(日)まで「長瀞紅葉まつり」が開催されます。
目次
- 都心から約2時間のアクセスの県立長瀞玉淀自然公園
- 岩の畳や和船から楽しむ長瀞渓谷の紅葉
- 夜間にはライトアップされる月の石もみじ公園のオオモミジ
- 紅葉が進むに連れてグラデーションが変化する宝登山
- 歴史感をただよわせる寳登山神社を彩る紅葉
- グルメや土産がバラエティー豊かに並ぶ岩畳通り商店街や駅前通り商店街
- 荒川や宝登山が紅葉に彩られ豊かな秋の表情に出会える長瀞
都心から約2時間のアクセスの県立長瀞玉淀自然公園
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<長瀞駅前>
長瀞は埼玉県の北西部に位置し、都心からは約2時間のアクセスです。明治時代から人気の観光地として注目され、現在では年間凡そ300万人の観光客でにぎわっています。
町全体が県立長瀞玉淀自然公園に指定されているのです。地域の中心を流れる荒川の両岸には美しい景観や自然があふれています。春には延々と続く桜回廊、秋には紅葉が、宝登山や荒川を季節の彩りで染めてくれるのです。
岩の畳や和船から楽しむ長瀞渓谷の紅葉
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<長瀞玉淀自然公園の岩畳>
長瀞玉淀自然公園のエリアの中でも、屈指の景勝地が岩畳です。荒川の河岸から隆起した結晶片岩が、まるで畳を敷き詰めたかのように広がります。国指定名勝天然記念物として大切に保護されています。
川面からせり上がる渓谷は、例年11月には豊かな色彩で覆われます。岩の畳に腰をかけて紅葉を眺めていると、つい時間を忘れてしまいそうです。
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<岩畳|和船>
穏やかに流れる荒川では岩畳を中心として、和船に乗ってのんびりと楽しめるライン下りが運航されています。荒川の岩畳付近は、流れが緩やかなで青く淀んだ長い瀞となっていることから、「長瀞」の地名が生まれたのです。
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<長瀞ライン下り>
長瀞ラインくだりは、岩畳上流のAコースと下流のBコースの2つのコース設けられています。Aコースは親鼻橋から岩畳まで、Bコースは岩畳から高砂橋で、所要時間は各々20分前後です。
船からは左右に自然のスクリーンが、すべるように流れます。長瀞の自然が創作したアートを、のんびりと鑑賞することができます。自分の体が自然と一体になったように感じられることでしょう。
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<長瀞ライン下りの流れの速いエリア>
長瀞ラインくだりの船は川の緩やかな流れに乗って下流へと向かいますが時折、流れの速いエリアもあり、水しぶきを目の前に、ハラハラ、ドキドキの体験をすることもできます。巧みに竿をさばきながら個性あふれるガイドをしてくれる船頭さんのトークも、旅行の気分を盛り上げてくれます。
長瀞ラインくだり
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞489-2
- 電話:0494-66-0950
- 営業期間2025年3月10日~12月4日
- 営業時間:9:00~16:00頃(※3/10~3/16、11/25~12/4は10:00~14:30)
- 各コース料金:中学生以上 2000円(繁忙期 2200円)、3歳以上~小学生 1000円(繁忙期 1100円)
- 公式サイト:長瀞ラインくだり
夜間にはライトアップされる月の石もみじ公園のオオモミジ
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<月の石もみじ公園>
岩畳から南に1キロ足らずの荒川岸には、月の石もみじ公園が整備されています。公園の中央には、高浜虚子の「ここに我句を留むべき月の石」の句碑が設けられ、長瀞にゆかりのある俳人の創作活動が偲ばれます。
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<月の石もみじ公園での紅葉のライトアップ>
月の石もみじ公園は、例年11月になると紅葉で覆われます。「長瀞紅葉まつり」の開催日に合わせて夜間には、園内の約50本のオオモミジなどがライトアップされます。
幻想的な夜空に浮かび上がる紅葉は、真赤な炎が燃えているように見えてきます。フォトスポットも準備されるので、写真愛好家をはじめ大勢の人々で賑わいます。
月の石もみじ公園
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町大字長瀞1417-1
- 電話:0494-66-3311(長瀞町観光協会)
紅葉が進むに連れてグラデーションが変化する宝登山
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<宝登山ロープウェイ>
長瀞の平地には荒川が流れますが、その西側には宝登山がそびえます。標高約497メートルの山頂へは、ロープウェイで登ることができます。例年10月下旬から12月上旬には、高低差を測るかのように、紅葉がグラデーションに変化をつけます。約5分間のゴンドラ乗車時間が短く感じられるかもしれません。
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<宝登山の山麓>
宝登山の山中は自然の宝庫ですが、山麓駅や山頂駅の付近でも紅葉を楽しむことができます。特に山麓駅付近は坂もなだらかな上に、フォトスポットにも恵まれているようです。インスタ映え写真が撮影できそうなポイントでは、数多くの人々がカメラを構えています。
宝登山ロープウェイ
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1766-1
- 電話:0494-66-0258
- 営業時間:9:40~16:30
- 運賃:大人 片道700円(往復1200円)、小人 片道350円(往復600円)
- 公式サイト:宝登山ロープウェイ
歴史感をただよわせる寳登山神社を彩る紅葉
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<寳登山神社の社殿>
宝登山の山麓には、寳登山神社が社殿を構えています。秩父神社、三峯神社とともに秩父三社の一社に数えられています。
神社は、111年(景行天皇41)の東征の際に、日本武尊が山登りの途中で猛火に会いましたが、突然現れた巨犬が火中に飛び込み火を消したことから、火止山(ほどさん)の名がつけられたと伝わります。凡そ2000年前から語り継がれる伝説には、世紀を越えた歴史を感じることでしょう。
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<寳登山神社の社殿を装飾する彫刻>
現在の社殿は、江戸時代末から明治時代初頭に再建されたものです。本殿、幣殿、拝殿がつながる権現造りの様式で、堂々とした風格をただよわせます。欄間には、「二十四孝」をはじめとする数多くの彫刻が施されています。精巧に彫られた竜などは、今にも動き出しそうです。
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<寳登山神社の境内>
宝登山の自然に囲まれる神社の境内は、例年11月には紅葉で鮮やかに彩られます。きっと何百年の間、もしかすると千年の単位で、変わることのない風景に違いありません。
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<寳登山神社の二の鳥居>
市街地と境内をつなぐ参道や鳥居も、秋の化粧をまといます。
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<寳登山神社の記念館付近の紅葉>
「長瀞紅葉まつり」の期間中には、夜間のライトアップが行われます。長い歴史を育む神社が、幻想的に浮かびあがるのです。特に記念館付近の紅葉を照らす光は、和の情緒を改めて再認識させてくれるようです。
寳登山神社
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1828
- 電話:0494-66-0084
- 公式サイト:寳登山神社
グルメや土産がバラエティー豊かに並ぶ岩畳通り商店街や駅前通り商店街
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<岩畳通り商店街>
長瀞では山と川の紅葉を楽しむことができますが、観光ではグルメや土産も大切な要素と言えるでしょう。秩父鉄道の長瀞駅から、東には岩畳に向かって岩畳通り商店街、西には寳登山神社に向かって駅前通り商店街が、数百メートルつながります。2つの通り沿いには、土産店や飲食店がぎっしりと軒を連ねます。
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<駅前通り商店街のかき氷専門店>
長瀞の名物グルメとして代表的なものは、秩父そば、鮎料理、みそポテト、天然氷のかき氷です。くるみそばでは、秩父そばが豊かな香りで包まれます。鮎めしなどの鮎料理は、荒川の清らかな水の恵みです。
みそポテトは、秩父のソウルフードで、甘めの味噌ダレが味の決め手のようです。宝登山の湧き水を凍らせた天然氷を使ったかき氷店の店先には、長い行列ができることも珍しくありません。
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<岩畳通り商店街のお土産の店>
土産物もバラエティー豊富です。豚肉のみそ漬け、秩父みそ、おっきりこみ、しゃくし菜漬けに加え、和菓子屋や山菜、秩父の地酒などから、好みに合わせて選ぶことができます。
荒川や宝登山が紅葉に彩られ豊かな秋の表情に出会える長瀞
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<月の石もみじ公園での紅葉のライトアップ>
都心から約2時間で埼玉県の北西部に位置する長瀞は、県立長瀞玉淀自然公園に指定され、四季折々で魅力的な景観を見せてくれます。
例年10月下旬から12月上旬には、荒川や宝登山が紅葉で彩られます。荒川に沿って水平方向、宝登山の山肌に沿って垂直方向に変化する色彩を楽しむことができるのです。
2025年には「長瀞紅葉まつり」が開催されます。イベント開催中には、月の石もみじ公園や寳登山神社で、夜間のライトアップが行われます。夜空に浮かび上がる紅葉は、燃える炎と見間違えるかもしれません。長瀞での紅葉狩りには、多種多様の楽しみがあふれているのです。
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obaq
- 2009年より数々のWebサイト、雑誌、書籍のメディアにおいてトラベルライターとして活動しております。2025年7月現在で、国内47都道府県、海外67カ国の地域を訪ね歩きました。この経験をもとに、日本全国、世界各国にあふれるユニークな文化や特徴、魅力をご紹介して参ります。




























