鳥取砂丘のベストシーズンは? 春・夏・秋・冬ごとの特徴も紹介

鳥取砂丘

鳥取砂丘は、見渡す限りの広大な砂の大地と日本海の絶景、そして早朝や夕暮れの美しい風紋が魅力の日本屈指の観光スポットです。ラクダ乗りやサンドボード、パラグライダーなど多彩なアクティビティも楽しめ、一年を通して異国情緒や自然の雄大さを味わえます。

この記事では、鳥取砂丘をより満喫できるベストシーズンや、春・夏・秋・冬の季節ごとの特徴、過ごし方について詳しくご紹介します。ぜひ旅の計画に役立ててください。

目次

鳥取砂丘はどんなところ?

鳥取砂丘は、日本海沿いに東西約16キロメートル、南北約2.4キロメートルに広がる、日本最大級のスケールを誇る海岸砂丘です。

その広さは中心部だけでも150ヘクタールにもおよび、国の天然記念物として保護されています。起伏に富んだ地形により、「馬の背」などの巨大な砂丘がそびえ、風が砂面に描く「風紋」や、10万年以上かけて形成されたダイナミックな砂模様が楽しめます。

また、季節や時間帯によって刻々と変化する自然の造形美や、ラクダ乗り・サンドボードなどアクティビティが充実しているのも大きな魅力。朝焼けや夕焼けが砂丘を染める幻想的な瞬間は、訪れた人々の心に深く残ります。

アクセスも良く、鳥取駅から路線バスで約20分、鳥取空港から車で約10分、鳥取自動車道「鳥取IC」からも約20分と、気軽に訪れることができます。

>>砂丘と砂漠の違いなど、砂丘についての詳細は、こちらの記事もご覧ください。
砂丘とは何なのか~鳥取砂丘以外にも日本に砂丘はある?

気温、天気から見る鳥取砂丘のベストシーズン

鳥取砂丘は、季節ごとに空や砂の表情が劇的に変化するスポットです。ここでは春・夏・秋・冬それぞれの気候や、観光の注意点を詳しくご紹介します。旅行の計画に合わせて、最適なシーズンを選びましょう。

気温や降水量に関する情報は、鳥取における気象庁の平年値(年・月ごとの値)を参照しています。

春(4月~6月)

鳥取砂丘のハマヒルガオ

春の鳥取砂丘は、厳しい冬を越えて一気に明るい表情に変わります。ゴールデンウィーク前後にはハマヒルガオなどピンク色の花が一面に咲き誇るため、砂丘が優しい彩りに包まれます。春特有の柔らかな日差しが砂紋や丘を照らし、砂面が金色に輝く様子は幻想的。砂丘の丘陵には新緑も現れ、生命力を感じる季節です。

この時期は、自然観察や写真撮影に最適です。特に春休みやGWは家族連れで賑わい混雑しますが、朝夕や平日を狙えば、ゆったりと静かに散策できます。春の鳥取砂丘は、優しい風と穏やかな陽気が特徴で、長時間の歩行でも心地よさが続くため、ファミリーや初心者にもおすすめです。

  • 春の鳥取の平均気温/13.2℃~22.0℃
  • 春の鳥取の平均降水量/102.2mm~146.0mm

夏(7月~8月)

鳥取砂丘と夏の青空

夏の砂丘は"情熱的な風景"そのもの。日差しは強烈で、空の青さと白砂のきらめきが鮮烈なコントラストを作ります。地表温度は時に50℃~60℃にもなるため、日中は猛烈な暑さが砂丘全体を包みます。真昼は人が多く、砂が焼けるように熱いので、熱中症や脱水症状に細心の注意が必要です。

しかし、夏ならではの楽しみも多くあります。夕暮れ時には、真っ赤な太陽が日本海に沈み、砂丘全体が茜色に染まる絶景が広がります。また、夜には天の川や漁火が夜空に浮かび、幻想的な雰囲気を味わえます。サンドボードやパラグライダー、ラクダ体験など、アクティブなアクティビティが人気です。日中は混雑が激しくなりますが、早朝や夕方以降は比較的静かになり、砂丘本来の広がりや静けさを楽しむことができます。

  • 夏の鳥取の平均気温/26.2℃~27.3℃
  • 夏の鳥取の平均降水量/128.6mm~188.6mm

秋(9月~11月)

初秋の鳥取砂丘

秋は鳥取砂丘が落ち着いた美しさを見せる季節です。気温は20℃前後で涼しい日も多く、空気が澄みわたり、晴天率も高くなります。風が主役となる季節で、自然の力で刻まれた芸術的な風紋が砂丘一帯を覆い、優美な曲線が広がる光景は圧巻です。

また、10~11月は砂丘周辺に広がるらっきょう畑が赤紫色に染まり、ラベンダー色のじゅうたんに変わる時期でもあります。秋の澄んだ空気の中では、遠くまで見渡せる景観とともに写真撮影も楽しめます。紅葉シーズンの週末は多少混雑しますが、平日や朝夕は静かな砂丘を堪能でき、まさに「バランスの取れたベストシーズン」といえるでしょう。

  • 秋の鳥取の平均気温/16.8℃~27.8℃
  • 秋の鳥取の平均降水量/145.9mm~225.4mm

冬(12月~3月)

冬の鳥取砂丘

冬の鳥取砂丘は、静謐と非日常の美しさが際立ちます。平均気温は6~8℃ほどと寒さが厳しくなり、晴れた日には澄み切った青空と銀色の砂丘が織りなすコントラストを楽しめます。雪が積もると、一面が真っ白な銀世界になるため、音も少なく、風の音と潮騒、ウミネコの声が響くだけの幻想的な雰囲気が広がります。

冬季は観光客が少ないので、どの時間帯でも静かに散策できます。写真や自然観察を好む方には特筆すべきシーズンです。時折吹く日本海の強い風と寒さを感じながら、冬だけの独特な景観をじっくりと楽しめます。

  • 冬の鳥取の平均気温/4.2℃~7.9℃
  • 冬の鳥取の平均降水量/144.3mm~218.4mm

混雑を避けたい場合のベストシーズンや時間帯

鳥取砂丘でゆったりとした時間を過ごしたいなら、訪れる時期や時間帯の工夫が重要です。

最も混雑しやすい時期は、ゴールデンウィークやお盆の夏休み、秋の紅葉シーズンの週末・休日です。いずれも午前10時から午後3時ごろにかけてが人出の多い時間帯です。これらの時期と時間帯は駐車場や周辺道路が混雑しやすく、主要スポットにも多くの人が訪れます。

一方、平日や連休明け、大型イベントがない冬季は観光客が少なく、静かで落ち着いた雰囲気になります。さらに、朝の早い時間や夕方以降は混雑が緩和されます。

ピークとなる大型連休や週末、昼前後を避け、平日や早朝・夕方を狙うことで、人混みを気にせず穏やかな砂丘の魅力を満喫できます。

ラクダ乗り体験のベストタイミングと他アクティビティ

鳥取砂丘のラクダ

鳥取砂丘ならではの人気アクティビティといえば、やはりラクダ乗り体験です。ラクダの背にまたがることができる体験は日本国内でも珍しく、旅の思い出づくりにぴったりです。

ただし、ラクダ乗り体験は、現在はラクダにまたがって写真撮影をすることのみOK(650円/税込)となっています。または、ラクダの横に並んで撮影、ラクダのみの撮影(いずれも100円/税込)も行われています。ラクダに乗って散歩することはできないので注意してください。

ラクダ乗り体験は基本的に1年を通して参加できますが、雨や風、雪などの天候やラクダの体調によって営業休止となることもあります。ラクダの疲労度によってはお子様のみ利用可能となる場合もあります。春休みや夏休み以外の平日であれば待ち時間が短いのでおすすめです。

この他にも、サンドボードやパラグライダー、早朝のヨガ体験など、鳥取砂丘ならではのアクティビティがそろっています。サンドボードは砂の斜面をボードで滑り降りる爽快なスポーツで、事前予約で初心者でも体験可能。パラグライダーも人気があり、インストラクターの指導で、鳥取砂丘の壮大な風景を眼下に空中散歩できます。どちらも砂丘ならではの非日常体験としておすすめです。

鳥取砂丘の周辺観光を楽しみたい場合のベストシーズン

鳥取砂丘周辺には、砂丘以外にも見逃せない観光スポットが点在しています。四季折々で楽しめる施設や歴史・文化スポットも豊富なので、滞在中はぜひ足を延ばしてみましょう。ここでは中でも人気の2か所について、訪れるベストシーズンと魅力を解説します。

鳥取砂丘 砂の美術館

百年戦争

砂の美術館は、世界初の「砂でできた芸術作品」を展示する美術館です。毎年テーマが変わり、著名な砂像彫刻家による大迫力の作品や繊細な砂の表現を楽しめるのが特徴です。

春から冬にかけての長期展示が中心なので、特に新作展示が始まる春や、涼しく快適な秋~冬はじっくり鑑賞できます。館内から望む鳥取砂丘や日本海の眺望も絶景で、季節や時間帯を選んで訪れるのがおすすめです。

砂の美術館について詳しくは、以下の記事もご覧ください。
【鳥取】砂丘のそばにある「砂の美術館」は見ておいた方が良い

倉吉白壁土蔵群

倉吉白壁土蔵群

倉吉市にある白壁土蔵群(しらかべどぞうぐん)は、江戸・明治期の風情を色濃く残す歴史的街並みが美しいスポットです。ベストシーズンは春の新緑や秋の紅葉時期で、散策に最適な心地よい気候が続きます。

季節ごとのイベントも多く、伝統文化やレトロな街並みを写真に納めたい方にもおすすめ。冬は雪化粧で一層趣ある静けさを味わえます。

白壁土蔵群について詳しくは、以下の記事もご覧ください。
【鳥取県】倉吉「白壁土蔵群」の町歩きが心落ちつく理由

季節に応じた鳥取砂丘の服装や持ち物

鳥取砂丘は、1年を通して風や強い日差し、寒暖差など自然の変化が感じられるスポット。快適に砂丘観光を楽しむためには、季節ごとに適した服装やアイテム選びが大切です。季節ごとに押さえておきたいポイントを紹介します。

春&秋

春や秋は寒暖差が大きい時期なので、長袖シャツや羽織もの、薄手のジャケットがおすすめ。歩きやすいスニーカーや靴、そしてサングラス・日焼け止め・飲み物を準備しましょう。朝晩は冷えることや、日本海からの風も強い日があるので、重ね着で調節できる服装のご用意を。

夏は日差しが非常に強く、砂の表面温度も高くなるため、半袖に帽子、タオル、水分補給用品を忘れずに。強い紫外線対策には日焼け止めやサングラスも必須です。サンダルや裸足で歩く人もいますが、午後になると砂が熱くなるため要注意。直射日光が気になるなら長袖で肌を守りましょう。

冬は日本海の風や気温の低さに備え、厚手のコートや風を防ぐアウター、手袋・ニット帽など防寒グッズを用意。足元も冷えやすいので、温かい靴や靴下を使うと快適です。冬場は静かな砂丘を味わえる反面、寒さ対策が欠かせません。

鳥取砂丘へのツアー情報

鳥取砂丘の魅力を存分に楽しみたいなら、ツアーを利用するのが便利です。ツアーなら鳥取砂丘をはじめ、山陰地方の多彩な名所巡りを効率よく楽しむことができます。紅葉のベストシーズンや冬の味覚を堪能できる食事付きのプランも用意されています。

鳥取砂丘とセットになることの多い人気観光スポットには、出雲大社や足立美術館があります。出雲大社は古代神話にも登場する由緒ある神社、足立美術館は近代日本画の名作を中心に約2,000点もの作品を所蔵する美術館です。

多くのツアーには、地元和牛・海鮮御膳などの豪華な食事、温泉・露天風呂付きのホテル・旅館滞在など、贅沢な旅行を堪能できる特典が用意されています。また、現地添乗員同行なら、現地での移動や観光も安心して楽しめます。

>>鳥取に関するツアー情報はこちら

ベストシーズンを狙って鳥取砂丘に行ってみよう!

鳥取砂丘は、春のハマヒルガオが咲き誇る丘陵、夏の日本海に沈む夕日や夜空の漁火、秋の紫色のらっきょう畑や芸術的な風紋、そして冬には一面銀世界となる雪景色など、四季ごとに異なる絶景が広がっています。早朝や夕方の静けさ、夜の満天の星空も砂丘ならではの魅力です。

行きたいシーズンは見つかりましたか? ぜひ、お好きな時期に出かけて、鳥取砂丘の自然美と感動を味わってください。

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