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"日沈む国"アルジェリアへ行こう!2025年に旅したリアル情報をお届け

アルジェリアは、アフリカ大陸で最も大きい面積(238万平方キロメートル)を持つ国で、そのほとんどが砂漠地帯です。"日出ずる国"日本とは逆の"日沈む国"を現すマグレブ3国の一つ。
そんなアルジェリアに憧れ続けた筆者が、念願かなって訪れたサハラ砂漠ですが、今回は旅行者としてアルジェリアへ行く方法やアルジェリアの基本情報を中心にお届けします。
目次
- 日本からの行き方と服装
- アルジェリアのビザ取得方法
- ウアリ・ブーメディアン空港到着後
- あると便利なアプリとタクシー
- タクシーよりアルジェリア人を頼ろう!
- ウアリ・ブーメディアン空港から近いホテルはここ
- アルジェリアの基本情報
- まとめ
日本からの行き方と服装
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<機内から見たアルジェの町>
日本からアルジェリアへの直行便はなく、中東やヨーロッパを経由して行くのが一般的です。4月のフライトチケットで一番安かったのは中国系の飛行機で、2~3回の乗り換えが必要でした。
それに比べると、トルコで1回だけ乗り継ぎをするターキッシュエアラインズは、無料の市内観光ツアーにも参加でき、チケット代も中国系と1万円程度しか変わらなかったので、ターキッシュエアラインズを選択。
これは大正解!その理由は「【トルコ】乗り継ぎで無料観光!ターキッシュエアラインズ提供のお得すぎるサービス」を参考にしてください。
筆者のフライトスケジュールは、こんな感じでした。
- 10:35 成田発
- 17:45 イスタンブール着
- 21:50 イスタンブール発
- 23:30 アルジェ着
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<ターキッシュエアラインズの機内食>
イスタンブールまでが少し長く感じましたが、機内は快適で食事もおいしく、映画やドラマを堪能している間に到着し、イスタンブール空港で適度に休憩して次のフライトに臨めます。
チケット価格はもちろん時期により変動しますが、11月ごろは比較的安く購入でき、アルジェの平均気温も18度くらいなので快適に過ごせそうです。4月の平均気温も11月と同じくらいだったので、半袖や薄手の長袖シャツで快適に過ごせました。
天候により夜間冷えることがあるので、1枚羽織るものがあると安心です。
アルジェリアのビザ取得方法
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<アルジェリアのビザ>
アルジェリアのビザを個人で取得するのは、他国に比べると少しハードルがあります。2023年からアライバルビザを発給し始めていますが、調べてみるとあまり浸透しておらず、トラブルも発生しているもよう。
限られた期間、思う存分サハラを堪能するために筆者が選んだのは、日本にあるアルジェリアのサハラ・ツアーを主催している団体の利用です。
この選択は、少ない情報しかない中、限られた時間と大使館に足を運ぶ労力の節約、プロに任せるという安心感につながり、大正解でした。
その後調べてみると現地のサハラ・ツアーに申し込みをすると、アライバルビザの手配をしてくれるところもあるようなので、できるだけ安く行きたい人はそちらも検討の予知があると思います。
事前に必要な書類は下記の4点。
- 1 有効残存期間6か月以上のパスポートをスキャンしたデータ
- 2 日本~アルジェの往復航空券情報
- 3 アルジェ~ジャネットの往復航空券情報
- 4 「Application form to regularization visa」への記入
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<Application form to regularization visaサンプル>
4のペーパーはアルジェ行の搭乗手続きでも必要です。あまり見慣れない書類らしく、イスタンブールで乗り継ぎの際は「他に書類は無いのか?」と何度も聞かれ、パスポートと一緒にどこかへ確認しに行っていました。
ウアリ・ブーメディアン空港到着後
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<ウアリ・ブーメディアン空港>
アルジェの空港に到着後、特に外国人専用の窓口がなかったのでアルジェリア人たちに混ざって入国審査の列へ。入国のスタンプをもらった後、係の人について再び中に戻り、そこで渡される書類に記入してパスポートとともに警官に渡したら、ひたすら待つのみ。
パスポートを手にした警官が戻って来ると、目の前にある銀行ブースで両替をしてビザ代を支払うように促されました。
ここで240ユーロを換金すると、10日間のビザ代20,000ディナールを差し引いた14,675.20ディナールが手元に戻ります。
23時30分にアルジェに到着し、空港を出たのは深夜2時30分ごろでした。
ウアリ・ブーメディアン空港(Houari Boumediene Airport)
- 所在地:BP. 295, Dar El Beïda
あると便利なアプリとタクシー
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<アプリで手配したタクシー待ち画面>
ホテルにはフリーWi-Fiがあるので、SIMを購入しなくても持参した携帯でアプリの利用が可能でした。旅慣れている人は既に使っている人も多いと思いますが、10年以上海外に出ていなかった筆者が久しぶりに海外に出てみると、「WhatsApp」を持っているかと何度も聞かれて戸惑いました。
日本でいうところのLINEのようなもので、アルジェリアでも使っている人が多いようです。使っていない人は、事前にダウンロードしておくと現地で仲良くなった人と連絡を取りやすくなります。
InstagramやFacebookの利用者もいるので、そこでつながることもできます。
限られた時間内に効率よく移動するなら、タクシーの利用が一番。地元の人も、アプリを使ってふつうにタクシー(日本でいう白タク)を使っています。
よく使われているのは、アルジェ発のアプリ「Yassir(ヤシール)」。inDriv(インドライブ)やHeetch(ヒッチ)と併用して、一番安い価格を提示してきたものを選択するという人もいました。
しかし、これらを使いこなしているのはあくまでも現地のアルジェリア人です。登録には現地の電話番号が必要になり、ドライバーからの電話にアラビア語かフランス語で対応しなければいけないので、ハードルがあります。
タクシーよりアルジェリア人を頼ろう!
深夜の空港から2.5キロほどの場所にあるホテルまでは、空港に止まっていた普通のタクシーを利用しました。空港内で働いている人たちに相場を確認した通り、深夜料金の1,500ディナールでしたが、同じホテルからアプリで手配したタクシーで、昼間に空港へ移動したときは300ディナールでした。
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<運転手の車で来るので、乗り心地はまちまち>
アプリで安い料金のタクシーを呼ぶために一番簡単なのは、ホテルの人に呼んでもらう方法です。アプリで呼んでもらうと、「〇〇ディナールだけどどう?」と金額を確認して手配してくれます。
支払いは到着後現金で行われ、金銭トラブルに遭うことはありませんでした。
アルジェで何度もタクシーを呼んでもらいましたが、100パーセント呼んだ人に電話がかかってきます。
「どこにいるのか」「近くにいるけど見当たらない」「通りの向こう側に止まっているよ」などの状況を知らせてきたり、場所について質問されたりします。
「アリ・ババ」という名前の店の前にいることを伝え、そこで待っている間に何度もドライバーから仲介者へ電話が入ったことがあります。
お互いの言い分は、「アリ・ババの前にいるのに見当たらない」ということ。他に目に入った建物の名前を伝えていきますが、話がかみ合いません。
通りがかりの女性に助けを求めると、その近くにもう一店舗「アリ・ババ」が存在していたのです。そのアリ・ババに向かうとドライバーがいて、お互いに笑い合いました。
アルジェリア人でもこういうことがあるので、自分でアプリを利用する場合はアラビア語やフランス語の語学力と、ときには周辺地理を分かっていないと手配した車と会うのが難しそうです。
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<アプリ上のマップでドライバーの大体の位置を確認できる>
レストランで食事をすればレストランの人に、観光地でアルジェリア人とお喋りすればその人に、「今から〇〇に行きたいんだけど、アプリでタクシー呼んでくれない?」とお願いすると、みんな快くタクシーを呼んで運転手と電話でやり取りし、車へと誘導してくれました。
ウアリ・ブーメディアン空港から近いホテルはここ
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<Hôtel Rosaの外観>
アルジェのホテルは予約サイトでもたくさん出てくるので、簡単に予約できます。夜中に到着するフライトだったため、空港に近いホテルに滞在しました。
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<Hôtel Rosaの部屋>
Hôtel Rosaは夜中のチェックインも問題なく行え、朝食付きなのもうれしい点。チェックアウト後の荷物預かりもOKで、オーナーもスタッフも親切でした。スタッフ曰く、日本人客は殆どいないそうで、中国や韓国からのお客はいるとのことでした。
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<Hôtel Rosaの朝食>
Hôtel Rosa
- 所在地:18 rue de la Gare Dar El Beïda Alger
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<Hôtel El Hadikaの入り口>
比較するために他のホテルにも泊まってみました。Hôtel Rosaのすぐ近くにあるHôtel El Hadika。通りかかりに値段を聞いてみるとHôtel Rosaと同じくらいの8,900ディナール(2名)の朝食付き。
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<Hôtel El Hadikaの部屋>
Hôtel Rosaは、昔からあるホテルという感じでしたが、Hôtel El Hadikaは見るからに新しい建物で、オープンして2年ということでした。
2~3カ月に一回くらい日本人客も来るそうです。こちらの朝食の方が種類が豊富で、オーダーすれば作りたてのオムレツも用意してくれました。
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<Hôtel El Hadikaの朝食>
Hôtel El Hadika
- 所在地:74 Rue Mohamed Khemisti, Dar El Beïda Alger
アルジェリアの基本情報
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<アルジェのカフェで寛ぐ女性たち>
- 公用語:アラビア語、ベルベル語
- 国教:イスラム教
- 首都:アルジェ
- 通貨:アルジェリアン・ディナール(DZD)
- 為替レート:1DZD=約1.1円(2025年4月)
- ビザ:必須(南部24県を訪れる外国人旅行者を対象にアライバルビザあり)
国教はイスラム教ですが、外国人へのヒジャブ(頭髪を覆う)の強要はなく、アルジェリアの女性はヒジャブをしている人もいれば、していない人もいました。
ですが、ヒジャブをして肌を露出しない服装の人が大半だったので、女性の場合は自分の身を守り、相手へのリスペクトのためにも、ショートパンツやタンクトップは避けた方がいいと思います。
公用語はアラビア語とベルベル語ですが、フランスの植民地だった歴史があるので、フランス語も広く使われています。筆者が訪れた2025年4月は、少数ながら英語を話す人たちもいました。
中学校からスタートしていた英語教育を、2022年からは小学校で必修化に。TRT World (トルコ国営放送の国際ニュースチャンネル) によると、アルジェリアの機関は公式文書などでのフランス語を廃止し、アラビア語と英語への移行を正式に進めているので、今後は一層英語が通じる国になり、英語圏の人にとっても旅しやすくなりそうです。
アルジェリア
まとめ
少しは、あなたの中でアルジェリアが近づいてきたでしょうか。筆者自身、訪れる前は不安もありましたが、実際のアルジェリアでは人々の親切さに何度も助けられ、旅の印象が大きく変わりました。
個人旅行者にとって、ビザ取得は少し手間がかかるかもしれません。でもだからこそ、まだ多くの人が知らないアルジェリアの魅力を、今のうちに味わってみてほしいのです。
ビザと航空券、そしてパスポートさえあれば、あなたもすぐに"日沈む国"への旅を始められます。
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鍋田ゆかり
- バックパッカーで旅したあと房総半島に上陸。自転車キャンプ、犬連れ車中泊、サハラ砂漠、ラクダ、アラブ・イスラム文化、行き当たりばったりな旅が好き




























