定年後に旅行三昧! 実現のために必須の3項目

高齢夫婦の旅行風景

長年続けてきた仕事で定年を迎えたら、こんな場所にも、あんな場所にも行きたい!そんな夢を胸に、定年後の旅行計画を立てる方はたくさんいらっしゃいます。

ただし、実際には定年後の旅行には、いくつかの「壁」があります。

そこで今回、定年後に旅行を楽しんでいる方にアンケートやインタビューを実施しました。その結果明らかになった、定年後の旅行三昧を実現するために欠かせない3項目をご紹介します。

【調査概要】
有効回答数:80名
調査期間:2025/7/1~2025/7/5
調査機関:株式会社クラウドワークス(「クラウドワークス」利用)
調査対象:全国、60代以上の男女
調査手法:Webアンケート

目次

<1. 定年後に旅行を楽しむ80人が重視した必須の3項目>

<2. 定年後の旅行三昧生活を楽しんでいる方にインタビュー>

<3. 定年後の旅行三昧の準備は、今から始めよう!>

1. 定年後に旅行を楽しむ80人が重視した必須の3項目

定年後に旅行を楽しんでいる方80名にアンケートをとったところ、「特に準備はしていなかった」と答えた方はわずか9名。なんと残りの71名は定年後に旅行を楽しむために、しっかり準備をしていたことが明らかになりました。

定年後に旅行を楽しむために 最も準備していたこと

特に準備が必要だった部分は以下の3点です。

  • 旅行資金の積立・貯金
  • 健康維持のための運動習慣
  • パートナーや家族との相談・合意

定年で仕事をしなくなったことで生まれる時間の自由。しかしながら、満足できる旅行を実現するために超えなければならない壁は、時間だけではありません。

他にも「お金の壁」「健康の壁」「人間の壁」を乗り越える必要があります。それぞれ、具体的に見ていきましょう。

3位:パートナーや家族との相談・合意

計画を立てる夫婦

一人で行く旅行なのであれば、自分だけで好きなように決めていけばよいでしょう。

しかしながら、もし家族、仲間と行く前提で「旅行三昧」を考えている場合は、周囲の意思をよく確認しておく必要があります。

実際にパートナーや家族との相談・合意を最も重要視していた方の声をご紹介します。

  • 突然「旅行したい」と言ってもすぐに行けるわけではなく、計画的に多くのことを準備しておくことが大事だと考えているからです。(65〜69歳女性)
  • 妻と旅行に行く場合、妻との関係性がよくなければ、旅行に行っても楽しく過ごせないので、普段から彼女との関係が良好になるよう努めています。(70〜74歳男性)
  • 結局旅行に行くのは誰と行くかによって楽しさは違います。協調的であれば楽しい旅行になります。(60〜64歳男性)

パートナーや家族との合意は、単なる旅行の段取りを決めるためだけではありません。定年後に「旅行三昧」を続けていくためには、長期的な人生設計の一部として互いの意思をすり合わせておくことが欠かせないのです。

定年後は、仕事中心だった生活から、夫婦や家族と過ごす時間が格段に増えます。その中で、どのくらい旅行に時間とお金を割くのか、どんな頻度で出かけるのか、体力や健康状態に応じてどうスタイルを変えていくのか。

夫婦の場合は、「定年後の生き方」を擦り合わせておく必要も出てくるでしょう。

例えば、夫婦での旅行をライフワークにする場合、普段の生活習慣やお互いの趣味、交友関係にも影響しますし、長期的に続けられるようお金や体力の管理も一緒に考えておく必要があります。

定年後の旅行は、単発のイベントではなく、人生を豊かにするための継続的なプロジェクトなのです。

だからこそ、旅行の楽しさを共有し、互いの価値観を理解し合える関係を築くことが、真の意味での「旅行三昧」への第一歩になります。

2位:健康維持のための運動習慣

ウォーキングをする夫婦

旅行には必ず「移動」が伴い、移動には体力が必要となります。旅行がしたくとも、長時間の移動に耐えうる体力や健康がなければ、行ける場所やできる物事は限られてしまうのです。

急激に体力が落ちてしまう定年後だからこそ、旅行を楽しめるように健康維持を目指すことは重要になります。実際に健康維持のための運動習慣を最も重要視していた方の声をご紹介します。

  • どれだけお金や時間があっても、健康でなければ旅行を心から楽しむことはできないと考えたからです。特に、自分の足で歩いて色々な場所を巡りたかったので、日頃からウォーキングなどを通じて足腰を鍛えることを意識していました。(65〜69歳男性)
  • 私の趣味は、歴史的な街並みやお寺をゆっくりと自分の足で歩いて巡ることです。どんなに素敵な場所でも、体力がなければ楽しめません。だからこそ、若い頃からヨガやウォーキングを続けて、健康な体でいることを何よりも大切にしてきました。おかげで今も元気に旅ができています。(60〜64歳女性)
  • 定年後に趣味を楽しみにしていたにもかかわらず、身体がままならず入院した先輩を見て「健康でないと楽しい老後がない」と思い、健康に気を付けています。(60〜64歳男性)

定年後の旅行を長く楽しむためには、健康は資金や時間以上に重要な「基盤」です。

旅行の計画は数カ月前から立てられますが、健康は一朝一夕では手に入りません。若い頃からの積み重ねはもちろん、定年後も継続的に体を動かすことで、行動範囲や楽しみ方の幅が広がります。

健康を保てば、行きたい場所をあきらめずに済むだけでなく、突然の旅の誘いにも応じられる余裕が生まれます。また、運動は単に体力を維持するだけでなく、気持ちの前向きさや生活リズムの安定にもつながります。これらは、定年後の生活全体を充実させるための大切な要素です。

逆に、健康を損ねれば、旅行の計画そのものが制限され、場合によっては取りやめになってしまいます。

行きたい場所に行けるのは、生きているうちだけではなく、本当は「体が動くうち」です。この現実を直視し、日々の運動習慣を「旅行三昧のための投資」と考えることが、豊かな定年後を実現するために必要となります。

1位:旅行資金の積立・貯金

通帳を開く笑顔の夫婦

旅行は、経済的に余裕があってこそできるものです。そのため、旅行に行けるように旅行資金の積立や貯金を最重要に考える人が、もっとも多い結果となりました。

実際に旅行資金の積立・貯金を最も重要視していた方の声をご紹介します。

  • 定年後は基本的に収入が年金のみとなります。旅行などに自由に使用できる金額は、定年までに貯めておく必要があるからです。(65〜69歳男性)
  • やはり、何をするにも先立つものが必要だと考えたからです。お金の心配をしながらの旅行では、心から楽しむことはできません。現役時代から夫婦で「定年後は世界中を旅しよう」と話し合い、具体的な目標額を設定して計画的に貯蓄に励みました。そのおかげで、今は気兼ねなく旅の計画を立てられています。(65〜69歳男性)
  • 仕事をしている時は、時間的な余裕も、金銭的な余裕も、心の余裕もなく、旅行をすることはほとんどなかったです。退職したら、何にも気にせずに自分へのご褒美として、ゆっくり旅行に行くことを夢見て、計画的にお金をためていました。家電用、固定資産税用、旅行用に毎月数千円ずつ無理のない範囲で積み立てていました。(60〜64歳女性)

旅行資金を残すには、単にお金を貯めるだけでなく、日々の生活費を意識的に管理することが欠かせません。定年後は収入が限られるため、生活費が膨らめば、その分だけ旅行に回せるお金は減ってしまいます。

たとえば、食費や光熱費、保険料など、毎月必ず発生する固定費は一度見直すと長期的な効果があります。通信費のプラン変更や不要なサービスの解約など、少しの工夫で年間数万円単位の節約になることも珍しくありません。

こうして生活費を抑えられれば、「余ったら旅行に使う」ではなく、「旅行のために使えるお金を確保する」という前向きな資金管理が可能になります。

生活費の引き算は、旅行資金の足し算につながる。この意識を持つことが、定年後の旅行三昧を実現し、長く続けるための第一歩です。

2. 定年後の旅行三昧生活を楽しんでいる方にインタビュー

松村さん

実際に定年後に旅行を満喫している、老人クラブの会長を務める松村光雄さんにインタビューしました。定年後に旅行を満喫するために必要な極意を尋ねてみましょう。

──ふだん、どのような旅行を楽しんでいらっしゃいますか?

松村さん:私は日帰りのバス旅行が多いですね。82歳になりますが、今でも定期的に旅行へ出かけますよ。

──82歳でも定期的に旅行に出かける生活には憧れます! 旅行では、どんなことを楽しんでいらっしゃいますか。

松村さん:旅先での景色。人との出会い。美味しい食べ物。仲間で出かけたときの一体感......。いくつも楽しみがありますね。非日常な場所、非日常な時間を楽しんでいます。

──やっぱり旅行はいいですね。定年後に旅行を楽しむために、どんなことを準備されてきましたか?

松村さん:やっぱり旅行資金の貯金。そして、パートナーとの相談はしましたね。でもやっぱり、一番重要なのは健康維持です。気をつけてはいますが、若い頃のようにはいきません。やっぱり、行ける場所が限られますね。

──やっぱり、健康な身体あっての旅行ですよね。

松村さん:やはり基本的に「旅は若いうちに」と思います。たとえば、今登山やスキーはできないですからね。

──定年後の旅行の準備......とは思うけど、やっぱり体が動くうちに、行きたいところには行っておく。これも準備なのかもしれません。

松村さん:でも、年相応に楽しめる旅行もあります。だからこそ、定年後に旅行を楽しみたいと思っている方には、自分の体や健康維持に気をつけてほしいと伝えたいですね。

──なるほど......! 貴重なお話をありがとうございました!!

3. 定年後の旅行三昧の準備は、今から始めよう!

腕を組む夫婦

定年後に旅行三昧を実現するためには、時間の自由だけでなく、「お金」「健康」「人間関係」という3つの土台が必要です。

アンケート結果や、定年後に旅行三昧の暮らしを楽しむ松村さんのお話からも分かるように、この3つはどれも一朝一夕には整いません。現役時代から意識し、定年後も継続的に整えていくことで、長く旅行を楽しむことができます。

そして、「行きたい場所に行けるのは、体が動くうち」。これは多くの経験者が口をそろえて語る真実です。

だからこそ、資金の準備、健康の維持、パートナーや家族との合意形成を、今日から少しずつでも始めることが、豊かな定年後への第一歩になります。

旅行は、ただの娯楽ではなく、自分の人生を彩るための大切な時間です。行きたい時に行ける自分でいられるように、今からその土台をつくっていきましょう。

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大塚たくま

福岡をこよなく愛する編集者。株式会社なかみ代表。自身でスポンサーになるほどのアビスパ福岡サポーター。

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