ヨーロッパの秘境『ウシュグリ村』と大コーカサス山脈をのぞむ! ジョージア・アルメニア フラワーハイキングに行ってきました♪

みなさん、「コーカサス」という地域を耳にしたことがありますか?

「コーカサス」はカスピ海と黒海に挟まれたコーカサス山脈と、その周りを取り囲む低地からなる面積約44万平方キロメートルの地域です。
ジョージアは、そんなヨーロッパとアジアの架け橋となるコーカサス地方に位置する、大自然の絶景と伝統感じる美しい街並みが魅力の国です!

今回は、天国に一番近い教会で有名なカズベキとヨーロッパの秘境ウシュグリ村でハイキングに挑戦してきましたので、この未知なる地の知られざる魅力をお伝えしたいと思います!

目次

標高5054mカズベキ山と天国に一番近い教会『ツミンダ・サメバ教会』

カズベキとは標高5050mカズベキ山の麓に位置する山岳地帯にある美しい村で、ロシアの国境に近いカズベキ村へは"ジョージア軍用道路"という軍事用に山間部を切り開いて作られた道路を使って大自然の中を北上していきます。
特に、カズベキ山を望むゲルゲティトリニティ教会は人気の観光スポットで、その立地から「天国に一番近い教会」とも呼ばれています。
カズベキへの旅行は、自然を満喫したい方や、ハイキングを楽しみたい方におすすめです!

今回のハイキングルートは、宿泊ホテル「ルームズ ホテル カズベギ」を徒歩で出発し、標高5054mの秀峰カズベキ山を眺めながら丘の上に位置する『ツミンダ・サメバ教会』へ向けて登るルートです。
カズベキ山は、午前9時頃になると雲がかかってきてしまうため、早朝午前6時に出発しました♪

  • ◆難易度:トレッキング入門
  • ◆歩行距離:約6km
  • ◆歩行時間:3時間
  • ◆標高差:440m

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ホテルを出発し約30分ほど舗装された道を歩くと、カズベキの村に到着。
ジョージアの田舎風景が美しい村を抜け、ハイキングロードに入ります。

途中、ゲルゲッティタワーという石造りの塔が見えてきます。

途中見えた塔.jpg
<途中見えた塔>

放牧されている牛や美しい川の音に癒されながら、約1時間半歩き続けると、
『ツミンダ・サメバ教会』のある絶景ポイントの頂上に到着です!

カズベキ山頂.jpg
<カズベキ山頂>

教会と山.jpg
<教会と山>

まるでスイスのアルプスのような風景で、圧巻!
青空とカズベキ山を背景にたたずむ教会は「天国に一番近い教会」の名に相応しい神秘的な美しさでした!

教会までは、専用車で車で行くことも可能ですが、やはり自分の足で登ったあとの達成感と、そこで見た絶景は一生の思い出になること間違いなし!!

ちなみに余談ですが、ジョージアは野犬がすごく多い国です。そう聞くと危険なんじゃないかと不安になる方もいらっしゃると思いますが、多くの野犬が狂犬病の注射を接種されており、その証に耳にマークがついていたので野犬に怯えることなくハイキングすることができました。犬も人馴れしていてとっても可愛い!

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<カズベキ犬>

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<犬とカズベキ山>

カズベキ山が正面に!山岳展望ホテル『ルームズ ホテル カズベキ』のご紹介!

さて、今回のジョージア・アルメニアハイキングの視察の中で私の最もお気に入りのホテルのご紹介です。
お気に入りの理由はこれです!

ルームス部屋朝日.jpg
<ルームズ部屋からの朝日>

見てください!この景色!
この写真はホテルの客室内から撮影した写真で、カズベキ山を正面に望むことができるマウンテンビューのお部屋です。
ルームズホテルは、カズベキ山が真正面に見える絶好のロケーションのホテルで、カズベキ村の中でも最も見晴らしの良い場所に位置し、ひと際存在感を放っています。これまたマウンテンビューの温水プール・ラウンジ・テラス席もありハイキングで疲れた体を癒すこともできますよ♪

ルームス内観.jpg
<ルームズ内観>

ルームス内観2.jpg
<ルームズ内観>

ホテル内はシンプルで素朴な雰囲気で、床や家具に使用されている地元のオーク材は重厚感があり、まるで山小屋に泊まっているかのような空間は温もりに溢れています。

ルームス 外観.png
<ルームズ外観>

ルーミムスラウンジ.png
<ルームズラウンジ>

朝食もお気に入りポイントの1つ!
ドリンク・フードともに種類が豊富で、とても清潔です。マウンテンビューのラウンジで食べるとよりおいしく感じます!
目の前でオムレツをつくってくれるライブキッチンもありました♪
デザートも忘れずに召し上がれ♪

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<朝食>

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ジョージアに訪れる人に絶対おすすめしたい!と思うほど素敵なホテルでした。

ジョージア最高峰シュハラ山の麓の村 『世界遺産 ウシュグリ村』へ!

ジョージア北西部に世界遺産の「上スヴァネティ」という、北のコーカサス山脈、南のスヴァネティ山脈に挟まれた地方があり、ウシュグリ村は、その最も奥まった所に位置する村です。標高2200~2300mで定住する住民がいる集落ではヨーロッパで最も高い地点にある村と言われています。

ウシュグリ村からは、天気がよければジョージア最高峰のシハラ山(標高約5,201m)を望むことができ、
その景色は圧巻!
このジョージア・アルメニアハイキングの視察で、言葉に出来ないほどに圧倒されたのはウシュグリ村でした。

ウシュグリ村.png
<ウシュグリ村>

歴史的に多くの侵略を受けてきましたが、その地理的条件から独自の文化を守ることができ、ウシュグリ村にはまるで映画の世界に飛び込んだかのような美しい風景が広がっています。

中でも目を引くのが、この『復讐の塔』です。復讐の塔と呼ばれる堅牢な塔は、古いものでは1000年前に建てられたものでウシュグリ村をはじめ、スヴァネティ地方に約200もあると言われています。スヴァネティ地方では身内を殺した一族を殲滅する「血の復讐」という風習が根付いており、これを避けて隠れ住む目的で建てられたといいます。

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<ウシュグリ復讐の塔>

そんな伝統的な風景とジョージア最高峰のシハラ山を望みながら、初夏には一面に咲き乱れる高山植物や花々を愛でながらハイキングを楽しめるのが、ウシュグリ村の一番の魅力です!

ウシュグリ村を出発し、シュハラグレイシャーレストランまで歩くフラワーハイキングを行いました。

  • ◆難易度:ハイキング初級
  • ◆歩行距離:約5km
  • ◆歩行時間:約3時間
  • ◆歩行時間:約110m

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ハイキングルートは例年5月中旬~7月上旬一面お花で埋め尽くされ、目の前に広がる花の絨毯に感動の連続!ハイキングをする上スヴァネティ地方は、変化に富んだ地形と手つかずの大自然が残る場所のため、お花屋さんに並ぶようなお花も数多く見ることができるそうです。ジョージアの秀峰を望みつつ、ヨーロッパの静かな花咲くトレイルを歩くのは最高の体験でした。

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<ウシュグリフラワー>

独自の文化、伝統の生活を続ける人々、緑豊かで静かなトレイルはまさにヨーロッパ最後の秘境の名にふさわしい場所です。物語の世界に迷いこんだような村の雰囲気とその絶景が印象的でした。

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<ウシュグリ犬>

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<ウシュグリ牛>

"絵に描いたように美しい"ジョージアの首都『トビリシ』へ!

トビリシは、古代から栄えてきた歴史ある都市で、その歴史は古代ギリシャやローマの時代にまでさかのぼります。トビリシという名前は、古代グルジア語で『温かい場所』という意味。この名前は市の中心を流れる温泉から由来しています。

そんな首都トビリシは、歴史、文化、建築が見事に融合したとても魅力的な都市で、その美しさはかの有名なマルコポーロが「絵に描いたように美しい」と称えたと言われるほどです!
そんなトビリシの観光地をいくつかご紹介します♪

メテヒ教会

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メテヒ教会は、トクヴァリ川を見下ろす岩の突端に位置するトビリシの象徴的な歴史的建造物のひとつです。モンゴルの侵略によって破壊されたのち、50年の時を経て再建されました。

ナリカラ要塞

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<ナリカラ要塞からの景色>

トビリシを一望できるナリカラ要塞は、長い間トビリシを見守ってきたジョージアの歴史と文化の象徴です。かつては軍事的な城塞として兵士の屈強さと団結を象徴していた塔も、今ではその絶景から、ジョージアで最も人気の観光地の一つとなっています。
(ナリカラ要塞は2025年7月現在工事中のため閉鎖されており、隣のトビリシを一望できる公園に立ち寄りました。)

ナリカラ要塞へはロープウェイで、らくらく移動♪数分間の空中散歩をお楽しみいただけます♪

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<ナリカラ要塞ロープウェイ>

マザーオブジョージア(ジョージアの母像)

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ジョージアの母像は、トビリシのソロラキの丘に立っており、1958年に市の1500周年を記念して建てられました。像は左手にワインの杯を、右手に剣を持っており、友にはワインで歓迎し、敵には剣で立ち向かうというジョージア人の心意気を表しています。
近くに行くと残念ながら後ろ姿しか写真に収めることができませんが、トビリシの街中からどこでも見ることができますよ!

アルメニア観光もご紹介!

さて、ジョージアからアルメニアには陸路での国境超えをしました。
通ったのは、サダフロ国境検問所です。団体客がいると混雑するようですが、今回はかなりすんなり通過できました。所要時間10分くらいです。ガイドさんいわく、ドライバーさんがどこまで荷物を運べるかは時と場合によるみたいで、今回はぎりぎりまでドライバーさんが重いスーツケースを運んでくれました。スーツケースを持って移動するのは大変ですよね。

アルメニアは、世界で初めてキリスト教を国教に定めた国で、「石の国」と言う呼び名があるほど、アルメニアにはたくさんの石でできた聖堂や修道院、教会が点在しています。

そんなアルメニアの観光地をご紹介♪

ホルヴィラップ修道院

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ノアの方舟が漂着した場所として有名な美しいアララト山を望む修道院で、ホルヴィラップ修道院とアララト山、そして広がる葡萄畑が重なる景色は、「アルメニア観光のハイライト」と言っても過言ではありません

【世界遺産】ハフパット修道院

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アルメニア史上において、最も美しく壮麗な修道院の一つに数えられており、ハフパットは、アルメニア語で強い壁を意味します。 建物には、アルメニアの玄武岩が使われているので、強靭な佇まいの修道院です。

【世界遺産】ゲガルト修道院

ゲガルト修道院.jpeg

ガルニ神殿から車で約20のところにある、一枚岩をくり貫いて作られた岩窟修道院です。
渓谷の雄大な自然にとけ込む現在の建造物は、13世紀に岩を切り取るアルメニア伝統の建築方法で築かれたもので、修道院の名前になっている"ゲガルド"は槍を意味する言葉だそうです。

カスケードコンプレックス(エレバン市内)

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カスケードコンプレックスは階段状の大きな建物で、エレバン市内で最も有名な観光場所の1つです。カスケードコンプレックスたくさんの芸術作品が置かれており、 頂上からはエレバン市街を一望できるスポットです。

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<カスケードコンプレックス頂上からの景色>

ガルニ渓谷で『石のシンフォニー』を楽しむショートハイキング♪

ガルニ渓谷は、多くの観光客が訪れる世界遺産のガルニ神殿から崖下に見える渓谷のことで、美しい渓流や「石のシンフォニー」として知られる自然にできた奇岩は、息を呑むほどの美しさです。
そびえ立つ玄武岩の柱は、高さ100メートルにも達し、この驚異的な景観を形作った溶岩の劇的な冷却と結晶化を雄大に物語っています。

  • ◆難易度:ショートハイキング
  • ◆歩行距離:約3km
  • ◆歩行時間:約1.5時間

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渓谷には約1キロメートルの整備された遊歩道が続き、今にもこちらに振りそそいできそうな渓谷の風景は圧巻です!

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<ガルニ渓谷>

ガルニ神殿からスタートするこのハイキングは、ほぼ下り坂で所要時間約1時間半のとても気軽に行え、価値のあるものでした♪

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ガルニ渓谷2.jpg

コーカサスは食の宝庫?!ジョージアはワイン発祥の地でもあるんですよ♪

コーカサス料理というと、日本ではあまり縁がなくピンとこない方が多いかと思いますが、実は美味しい料理がたくさんあります。
そして、ジョージアはワイン発祥の地ともいわれています。
コーカサスの山々から湧き出るミネラルウォーターと豊かな自然の中で育ったぶどうを使用し、変わらぬ伝統的な製造方法で作られているジョージアワインは、そのノスタルジックで素朴な味でも有名です。

いくつかコーカサス料理をご紹介!

ハチャブリ

ハチャブリ.jpg

チーズたっぷりのパンは日本人の方のお口にもよく合うと思います♪
個人的ジョージアNO.1美味しい料理でした!

ヒンカリ

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中華料理の小籠包そっくりのヒンカリ。中のお肉の種類やチーズありなしなど、種類豊富なので
お好みのヒンカリを見つけてみてください♪

ラバッシュ

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アルメニアの国民食で、薄焼きパンのようなラバッシュ。ガイドさんいわく、アルメニアラバッシュは健康によく、胃腸に負担がかかりにくいとされているそうです。(小麦なのにほんまかいな。と心の中では思っていましたが。)

ガタ

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ガタはアルメニアの伝統菓子で、外側はクロワッサンのようにサクサクで、中は優しい甘さのしっとりケーキです。ガルニ神殿やゲガルト修道院の近くの屋台で購入できますよ♪

コーカサス料理は、野菜やチーズを使った料理が多く、比較的食べやすいなというのが印象でした。
特にワイン好き・チーズ好きの方にはたまらない!と思います。

ぜひ現地でお気に入りのコーカサス料理を探してみてください♪

ハイキングの持ち物について

私が実際に持参した、ハイキングの持ち物について、ご紹介します!

・トレッキングシューズ(靴裏にすべり止めのギザギザのついたもの)
・雨具(カッパ)
・帽子/サングラス/日焼け止め(日差しがとても強いです!)
・長袖長ズボンの動きやすい服(虫が多いです!)
・ストック(なくても大丈夫ですが、あればとても役立ちます!)
・プロテインバー/スポーツドリンクの粉

今回参加したハイキングは、どなたでもお楽しみいただけるハイキングレベルでした!
実際わたしも、コーカサスに行くまで登山はおろかハイキングもしたことのないような人間でしたが、
美しい景色に癒されながら楽しくハイキングをする事ができました♪

こんな方におすすめです!

・未知の秘境ジョージア・アルメニアの自然を堪能したい方
・絶景ホテルでゆっくりしたい方
・世界遺産をめぐりたい方
・自然、食、ワイン、文化を味わいたい方

私が感じたコーカサスハイキングの魅力とは?

大コーカサス山脈に属し、美しい山岳風景が広がるジョージア・アルメニア。
まるでヨーロッパのアルプスにいるかのように錯覚する、雄大な自然と多様な文化が織りなす特別な体験をお楽しみいただけること間違いなし!
スイスよりもお手頃に、スイスアルプスのような風景を楽しめる、それがコーカサス地方のハイキングの魅力だと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!この記事でコーカサスの魅力が伝わったら嬉しいです。
皆さんもぜひ、コーカサスでハイキングをしてみませんか?

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