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アメリカで"ファストカジュアルレストラン"が大人気。おすすめの店はこれ!

アメリカでは10年以上前から、ファストカジュアルレストランがぐんぐんと成長を続け、ミレニアル世代とジェネレーションZを中心に大人気です。
ファストカジュアルレストランとは
- 1. 一般的なファストフード店よりも高品質な食材を使ったヘルシーな料理を
- 2. ファストフードのスピードと
- 3. セルフサービスの気軽さをもって提供し
- 4. ファストフード店よりはちょっとお洒落で普通のレストランよりはちょっとカジュアルな雰囲気の中
- 5. 普通のレストランよりリーズナブルな価格で食事を楽しめる
そんなタイプの飲食形態のことです。
目次
新鮮な食材とオープンキッチンの安心感
ファストフードというと、「何の肉を使っているのかわからない」、「添加物が多い」、「塩分が多い」、「冷凍の物を電子レンジで温めただけ」、「油で揚げただけ」のような体に悪いイメージがありますが、ファストカジュアルレストランでは、お客さんから見えるところで肉類を焼いたりサラダを混ぜたりするので、安心感があります。
食材も新鮮で品質も高く、産地や、オーガニックの食材にこだわったお店もあります。ほとんどの店では、サンドイッチのサブウェイのようにガラスケースの向こうに食材が並び、カスタマイズが可能で、ソースやトッピングが豊富なのも魅力です。
値段はリーズナブル。店で食べてもチップ必要なし
店舗は、ファストフードを少しグレードアップしたようなシンプルながらもお洒落な店が多く、Wi-Fiが使えるお店もあるので、暇な時間帯にはパソコンを持ち込んで仕事をする人の姿も見かけます。
値段は、有料のトッピングを追加しなければ、だいたい10ドルから20ドルぐらいと普通のレストランに比べてずっとリーズナブルなうえ、セルフサービスなのでチップもいりません。
テイクアウトする人が主流
ランチ時は店内もイートイン客で込み合いますが、お店で食べるよりもテイクアウトして家やオフィスで食べる人や、ウーバーイーツなどのデリバリーを頼む人が多い感じがします。
私はいつも店に近づいてから路肩に車を停めるか、または駐車場に停めた車の中からアプリを使って注文します。店で口頭で注文すると選択肢が多くて面倒くさい上、混雑時だとカフェテリアのようにお客さんが並んでいて待たなければいけませんが、オンライン注文だとそれらもスキップできます。店内に、マクドナルドのような注文用のタッチパネルが設置されているお店もあります。
料理はイートインでもテイクアウトでも、だいたい紙で出来た環境に優しい簡易な容器に入っています。但し、蓋は中身が見える透明なプラスチック製を使っている場合が多いです。
容器を紙袋に入れてくれるお店もありますが、ほとんどの店では袋やバッグには入れられておらず、蓋つきの容器に名前が書かれたレシートを張り付けて棚や台の上に置かれていて、自分で名前を確認して持っていきます。
ウーバーイーツなどの宅配用は、バックや袋に入れられお客さんの名前が書いたレシートが貼り付けられています。
店内で食べるならそのままでももちろん構わないのですが、むきだしの容器をつかんでそのまま持ち帰る人が結構います。袋が欲しければ置いてある袋は無料なので、自分で入れることもできます。
自分のオーダーを持っていく時に、お店の人に確認する必要がないお店がほとんどなので、何食わぬ顔で入って来て、他の人がオーダーした物を勝手に持って行く人がいそうな気がします。
お店によっては、棚に置くのをやめて、レジで名前を言って受け取るようにしているところもあるので、きっと持ち去りの被害が多発したのでしょう。
おすすめのファストカジュアルレストラン5選
おすすめというか、アメリカで最も知名度と人気のあるファストカジュアルレストランのチェーン店のいくつかを紹介します。ニューヨーク市内だけでも複数店舗があるので、代表的な店舗を1軒ずつ載せています。
店舗により、メニューや営業時間、定休日などが異なる場合があるので、ウェブサイトでロケーションごとの情報を確認してください。なお、写真は、記載の店舗とは別の店舗で撮影したものもありますので、あしからず。
DIG
正式名称は、DIG Inn。個人的に、1番お気に入りのお店です。店内に一歩足を踏み入れると、ローストした野菜のなんともいえない美味しそうな匂いが漂っています。新鮮な食材を直接農場から届ける「ファーム・トゥ・テーブル」のコンセプトを採用し、満足感のある食事を提供しています。
ローストしたチキンとブロッコリー、スイートポテト、ワイルドライスを組み合わせたクラシックDIGは、看板商品。スイートポテトはとても柔らかくて、まるでかぼちゃを食べているような感じです。バルサミコ酢やペストなど、数種類のソースの中から選べますが、私はいつもスリラチャとガーリックアイオリを注文します。
メニューは他にも、スパイシーサーモンやビーフ、クリスピー豆腐、これらをサンドイッチにしたものやサラダにトッピングしたものなどもあります。
DIG Inn
- 住所:1319 1st Avenue (71 St), New York
- 電話:(646)905-2184
- 営業時間:11:00~21:00
- 公式サイト:DIG Inn
Sweetgreen
最も有名なファストカジュアルレストランの一つがSweetgreenです。地元で調達した有機食材へのこだわりで知られるSweetgreenは、季節の食材を活かしたサラダとグレインボウルを提供しています。
人気メニューは、ケールシーザーサラダの他、ローストチキン、スイートポテト、ゴートチーズやワイルドライスにバルサミコ酢のビネグレットを添えたハーベストボウル。プロテインプレートは、ガーリックステーキや味噌漬けサーモン、ホットハニー・チキンなど。
メニューがたくさんあって、どれもおいしそうで選ぶのに困ります。各料理は体と心を満たすように作られており、健康志向のニューヨーカーにとって欠かせないスポットとなっています。
sweetgreen
- 住所:155 E 44th St. (3rd Ave), New York, NY
- 電話:(646) 982-0900
- 営業時間:10:30~21:00
- 公式サイト:sweetgreen
CAVA
全米で約300店舗を展開する地中海料理のファストカジュアルレストラン。新鮮な素材へのこだわり、教育の行き届いたスタッフ、自分好みにカスタマイズできるボウルやピタラップなどで、とても人気の店です。
北アフリカ発祥の、唐辛子ベースの辛口調味料ハリッサを使ったハリッサアボカドボウルや、クリスピーファラフェル・ピタ、ガーリック・チキン・ベジ・ピタなどが売れ筋。
デリバリーすると入れてくれる黄色い紙袋が、とってもかわいいです。
CAVA
- 住所:708 3rd Ave. (44 St), New York, NY
- 電話:(332) 345-2438
- 営業時間:10:45~22:00
- 公式サイト:CAVA
Chopt
2001年に、ニューヨークのユニオンスクエアで生まれたサラダのお店。創業以来のミッションは、すべての人々に健康的な食生活を楽しんでもらうこと。農家と密接な関係を築き、可能な限り地元産品を選択、人工保存料不使用、植物由来中心でカーボンニュートラルなメニューを提供するよう努めています。また、温室効果ガス排出量の削減にも真剣に取り組んでいます。
正式名称がChopt Creative Saladというだけあって、ガラスケースの向こうにたくさん並んだ野菜や、トッピング、ミートの中から好きな物を選び、たくさんのドレッシングの中から好きな物をチョイスして、自分だけのカスタマイズされたサラダを作ることもできます。
自分で選択するのが面倒な場合は、メニューから選びましょう。コティーハチーズとハラペーニョペッパーがトッピングされたメキシカン・シーザーサラダは、人気メニュー。ケールシーザーサラダやグリルドチキンサラダも人気。サラダ以外にも、ボウルやラップもあります。
Chopt Creative Salad
- 住所:1450 Broadway (41 St), New York
- 電話:(917)410-1579
- 営業時間:10:30~21:00 (金曜 17:00迄)
- 定休日:土・日曜
- 公式サイト:Chopt Creative Salad
Chipotle
メキシコ料理のファストカジュアルレストラン。メインはブリトーボウルとブリトーで、タコスやサラダ、ケサディーヤなどもあります。ブリトーもボウルもサラダも、トルティーヤで巻くか巻かないか、またはサラダの上に具材を置くかの違いだけで、ほぼ同じです。
これでもかというほどのたくさんのトッピングの中から、好きなものを選べます。無料トッピングの種類が多いので、追加はほとんどいらないほどです。値段は、上にのせる肉の種類によって変わります。
私がよく注文するのは、チキンかカーニタス(ほろほろになるまで軟らかく煮た豚肉)またはステーキのブリトーボウル。これに、米はブラウンライス、豆はブラックビーンズ、無料のトッピングは、フレッシュ・トマト・サルサ、トマティロ・グリーン・チリ・サルサ、トマティロ・レッド・チリ・サルサ、サワークリーム、ファヒータ・ベジ、チーズ、レタスを選び、有料のワカモレ(アボカド)を追加します。ワカモレは、毎日、店で新鮮なものを作っています。
ブリトーボウルは、お米を炊飯器から容器に移し替えた直後か、しばらく時間が経っているかによって温かい時と冷たい時があります。どちらもおいしいですが、私は温かい方が好みなので、電子レンジで温めることもあります。量が多いので、うちは2人で1つで充分。ブリトーも大きくて、半分に切ってあるので半分ずつにしています。
Chipotleは、他の多くのファストカジュアルレストランと違い、最初から紙袋やバッグに入れてくれます。ボウルの容器も蓋が透明でなく、アルミなので、暖かいボウルの場合、保温が効きます。
CHIPOTLE MEXICAN GRILL
- 住所:304 W 34th St., New York
- 電話:(212)268-4197
- 営業時間:10:45~22:00
- 公式サイト:CHIPOTLE MEXICAN GRILL
※市内に他にも店舗あり
まとめ
アメリカのレストランでの飲食にかかる費用は、パンデミックを経て大きく上昇し、インフレがこれに輪をかけ、以前のように気軽に外食ができなくなりました。そんな時代に、栄養バランスの取れたヘルシーな食事を、リーズナブルな値段で気軽に取れるファストカジュアルレストランは現代人にとってありがたいものです。
ファストカジュアルレストランを利用すること自体が"健康や環境への意識が高く、トレンディだ"と考える人々もいるようです。確かに、ハンバーガーチェーンやフライドチキン店の紙袋を持って歩くのはちょっと恥ずかしいけれど、CAVAやsweetgreenの紙バッグを持って歩いていると、おしゃれな感じがします。
それにしても、これらのレストランが、日本にまだ進出していないのが不思議です。
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ナツコ・H
- 世界で活躍するジャズ奏者の夫のマネージメント、CD収録曲の作曲を手がける。NYの日系新聞でニュース記事執筆中。法律翻訳家。93年よりNY在住。