日本と全く違うブラジルの接客。その対処法をお教えします。

ブラジル リオデジャネイロ

ブラジルと日本を比べた時に、大きく違う点は接客。

旅行客がその違いを目の当たりにするのが飲食店やスーパーだろう。

「おもてなし」や「お客様は神様」的な接客サービスが当たり前の国、日本からブラジルに来ると、この国の接客には、ちょっと心が折れるかもしれない。そこで、ブラジル在住者が長年の間に身につけた上手く乗り越える方法をご紹介。

【もくじ】

ブラジルのスーパーの接客

旅先でお土産を買ったりするのによく使われるスーパーで、日本人がびっくりするのがスーパーのレジの速度。

とにかく遅い。当然ながら長蛇の列ができる。レジを打つのが遅いわけではないのだが、なぜか一向に進まない。

お客さんと会話して手が止まっているときもあるし、前後のレジの人とおしゃべりして、手を止めているときもある。ブラジルでは接客が優先事項ではなく、客を待たせるのが普通、ということを肝に銘じておかなければならない。

客が不機嫌な顔をしても態度が悪いと思われ、対応がぞんざいになり逆効果。待たされた上に、接客も悪いとなると、客側にしてみたら何も良いことがない。

ここで私が身に着けたテクニックは、思いっきり愛想よくして、好感度100パーセントの客になること。待たされたことなんて全然気にしていない、という顔をしていると、店員もきちんと接する。そうすると気持ちよく店を後にできる。

ブラジルの公園

ブラジルのレストランの接客

サンパウロのレストランではそれほど待たされることはないが、リオデジャネイロのレストランは、とにかく注文するまでに時間がかかる。ブラジル人コメディアンがコントにするぐらい、店員が注文を聞きに来ないのは有名な話だ。

なぜすぐに注文を取りに来ないのか、理由はいまだに分からないがとにかく常軌を逸するぐらい遅い。日本ではあり得ないことなので、状況が今一つつかめないだろうから、説明しよう。

まず席に座る。すぐにメニューは持って来てくれる(持ってこない場合もある)。食べたい物を決めて、いざ注文しようとしても店員が来ない。

気づいていないのかと思い、店員と目を合わせようと懸命に店員を目で追いかけるが、全く気づく気配なし。手を挙げてサインを送っても無視。

何をしても自分を見てくれないので「確かに店は混んでるし、忙しそうだし、だから来てくれない」と自分に言い聞かせ、少し待ってみる。5分過ぎ、10分過ぎ「いや、どうしたっておかしいだろう」「もしかしてわざと?」と、被害妄想が膨らみ、こちらも正常を失う。業を煮やして席を立って帰ってしまう客もいるが、逆にここまで待たされたのだから、なんとしても注文する!とこっちもむきになる。

昔は、わざわざ席を立って店員を呼びに行ったこともある(これが一番有効!)が、今はさすがに行かない。隣の席に食べ物を運んできたときに捕まえて注文する。それまで友人と話をしたりして、ひたすら待つ。

ようやく店員が来た時にやってはいけないことはいら立ちを見せないこと。あくまでも普通を装う。もちろん時間がないときや、やっぱり無理と思ったときは席を立って他所に行くようにしている。

同様に会計をする時も大変。ブラジルは日本と違い会計は席で済ませることが普通なので、店員に「お会計!」と頼まなければならない。頼んだものの、なかなか持ってこないこともあるし、忘れられていることもあるしで、とにかく店を出るまで、店員との「バトル」は続く。

ブラジル人によると、常連客になればそういうことはなくなるとのこと。リオの店員は、一見さんには厳しいということなのかもしれないが、ブラジルを代表する観光地なので、もう少しお手柔らかにお願いしたいものだ。

ブラジルの夜景

店におつりがない!

ブラジルはカード払いが普通になっているせいかとにかく店に現金がない。そのため、時々現金で払ったりすると、おつり問題に出くわす。「少額紙幣がない」「小銭がない。」というのが店側の言い分。

現金で払うなら、おつりが必要にならないようきっちり払ってください、と言わんばかりの強気な態度。客としては、お店なんだから細かいお金は用意しておくのが当然じゃないか!と苦言の一つも言いたい所だが、言ったところで無いものは無い。仕方ないから、支払方法を変えてカードで払ったりする。あるいは「おつりはいらない」と言って去る。時には店の方から「細かいおつりがないから、ごめんね」と言われてもらえないこともある。

外国人旅行客の場合、おつり問題を避けるためにもクレジットカードの使用をおすすめするが、店によっては外国クレジットカード非対応の店もあるので、現金払いになることもよくあると思う。

そういう時のために、できるだけ少額紙幣と小銭を所持しておくこと。あと、タクシーもおつりを持っていない運転手が多いので、乗る前に必ず少額紙幣を用意しておくこと。お金を崩さなければならない場合は、スーパーか薬局が良いかも。高額紙幣で払っても、おつりはあるし、あまり嫌な顔をされない数少ない店だからだ。

ブラジルの景色

ブラジルの接客の特徴

以上の通り、ブラジルではどちらかと言えば客が店や店員に気を配らなければならない。きちんと接客してもらうために、客が店員の機嫌を伺う。もちろん接客が悪いと苦情を言う客もいるが、店が謝罪している場面など見かけたことない。そもそも謝る習慣がない。

ブラジル的思考で言うと、いつか順番が回って来るのだから、客は辛抱して待つのが当然。おつりも無いものは、仕方がない。客側で解決してくれ、と客の判断に任せる。店の言い分も分かると思うのは、やはり私がブラジルに長年住んでしまっているからだろうか。

また、日本に一時帰国した時に、なんとブラジルの接客が恋しくなることがある。それは挨拶だ。「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」。スーパーのレジであれ、レストランであれ、まずは必ず挨拶を交わす。支払いが済んだら「ありがとう」「さようなら」。これらの基本的な挨拶を日本のスーパーやコンビニで交わすことはない。

ブラジルの景色

まとめ

ブラジルの接客は、日本のそれと全く違う。日本からブラジルに行くと少なからず、この違いにショックを受けるだろう。私も最初は「わざとかも」と被害妄想に陥ったり、びくびくしたりしたが、今では適当にあしらえる。

ブラジルに来た時は、挨拶を交わして、気長に順番を待って、気持ちよく買い物を済ませることをお勧めする。

関連記事

ブラジル」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『ブラジル』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Rankingブラジル記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

プロフィール画像

オシャラ

ブラジル在住19年。今はサンパウロに住んでいます。現地ならではの旅情報を発信していけたらと思います。

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!