季節の花々と御朱印!華やかさに満ちた「生田神社」は、なぜ人々を魅了するのか?【兵庫県】

神戸生田神社

観光都市、神戸の街中にある「生田神社」は、いつも国内観光客や海外の人々で賑わっている神社です。とても人気があるスポットで参拝には長い列が現れることもしばしば。

さて、その理由はどういったところにあるのでしょうか。この記事では人気の理由をまとめてご紹介いたします。

生田神社

目次

手水舎の生花や季節の花に癒される庭園

手水舎の生花

生田神社の大鳥居をくぐり、正門から入って真っ直ぐ進むと右手に手水舎があります。そこには季節のお花が楽しめるよう飾られていて、近寄ると花の香りや鮮やかさにうっとりします。

生田の森の東側にある稲荷神社の手前にも水に浮かべたお花たちが見られるのですが、なぜこんなにも豪華に花々が飾られているのでしょうか。

実はこのお花たちは、生田神社会館にある「花ぐるま」で使われていたものを再利用しているのだそうです。

お花の入れ替えの時に手水舎に生け直しているのだとか。お花の華やかさで多くの人が楽しめるようにという心遣いが感じられる素敵なおもてなしです。

手水舎 花

神社の周りを囲むように植えられている梅や桜は、色合いも品種も違ったものをいろいろと楽しめるようになっています。

ここの梅には物語があるものが多いのです。

例えば境内の「箙の梅(エビラノウメ)」は、源平合戦で梶原源太景季が梅の枝を箙に刺して戦ったことから来ていて、遠い昔から続く長い時の流れを感じます。そんな梅たちを比べ見るのも楽しいひとときなんですよ。

ソメイヨシノ

梅の季節が終わると桜の季節がやってきます。ソメイヨシノが境内のあちこちに咲く姿は圧巻で、桜の名所としても有名な神社です。

境内にあるベンチに座り、風にふわりと舞う桜を眺めながら過ごす神社での静かなひととき。都会の中心にあるオアシスのように、季節をほんわりと感じさせてくれる癒しの空間です。

美しい朱色の鳥居が妖艶な稲荷神社 

生田の森の東側には、稲荷神社の鳥居が立ち並ぶ風景があります。ここは写真スポットとしても人気があり、人々がカメラを構えている姿がよく見られる場所。

森から鳥の鳴き声や森の気配がじんわりと感じられる中、朱色の鳥居が連なる参道を歩くと時空を超えたような感覚にフワリ包まれるようなことも。年に一度のお祭りの日には、ここで「鳴釜神事」という古くからの占いのご神事が行われ、その年の吉凶が占われます。

稲荷神社

池に遊ぶ動物、深遠な森の空気に包まれて

拝殿の周りには小さな池や森があり、そこには生き物たちが暮らしています。カモのファミリーが池を泳ぐ横には梅の木や弁財天の祠もあるのですが、以前に弁財天のお賽銭箱の上にカモが産んだと思われる卵が乗っているのを見つけた時にはほっこりしました。

生田の森

森の中には樹齢800年程の大きな楠が立っています。この森は「生田の森」と呼ばれ、以前には「曲水の宴」が行われたり「雅楽と光のコラボレーション」のイベントが開催された事もあります。

水みくじ

清らかな水が流れる森の中で伝統的な音に触れることができる場所にもなっています。また、その水場では「水みくじ」という恋占いなどもでき、女性や恋人同士が占いを楽しむ姿もときおり目にします。

伝統文化からジャズやロックまで!

生田神社では季節ごとの神事行事以外にも、アーティスト、クリエイター 、料理人たちが集って出店したり、音楽イベントを開くなどして、若者たちや地域の皆さんで賑わうこともしばしばです。

それは神戸が異文化を受け入れてきた歴史の流れそのものでもあり、神社を「人々や文化が集う場所」として大切にしてきた歴代の神職さんたちの想いもそこにあります。

石見神楽のような日本遺産が境内で見られたり、ジャズやロックの生演奏で人々が踊ったりと、そのスタイルは「開かれた神戸」を代表するかのようにとても自由。

YouTube動画 
<境内での「石見神楽」(2024年)の動画>

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神戸開港から約150年、海外から一度に押し寄せて来た文化を受け入れて来た港町神戸の中で、文化の発信地という役割も担い続けてきた生田神社。そこから栄えてきたのが三宮、元町の街であり、生田神社が神戸の中心となり賑わいを作り出してきたという歴史が見えてきます。

こんなにも豪華な御朱印が揃うなんて

切り絵御朱印「春詣」
<切り絵御朱印「春詣」...咲き誇る満開の桜が春の陽光に照らされ光り輝く姿を、ハーフカットという技法によって繊細に表現している>

さて、生田神社でとても人気を博しているのが「御朱印」。

全国の神社仏閣でも御朱印帳を手に持った人々が並ぶ姿をよく見られるなど、その人気は明らかです。

生田神社には各月ごとの限定御朱印から季節ごとに登場するものまで多種多様なものがあり、その華やかさには目を見張るものがあります。

3月限定 四輝(しき)朱印「春」
<3月限定 四輝(しき)朱印「春」...冬から春の季節の移ろいを表している。エッチング加工がされていて、角度で表情が変わる煌めきの御朱印>

生田神社の御朱印をよく見ると、ある特徴が見えてきます。生田神社を示す赤い鳥居と、ランドマークとなっているポートタワーや海洋博物館、そして海と山が描かれているものもあり、神戸の風景がさりげなく描かれているんです。

神戸の良さがじんわりと伝わってくる、見れば見るほど味のある御朱印たちです。絵柄のひとつひとつが素敵な御朱印はまるで芸術作品のようでもあるので、玄関やお部屋に飾ったり神棚のような空間に置いてみたりするのもいいかもしれませんね。

身近に飾るだけでも御守護を頂けそうなありがたい雰囲気。

3月限定「啓蟄(けいちつ)
<3月限定「啓蟄(けいちつ)...地中の虫が活動を始める程の暖かさを感じる季節を表す言葉。咲く花は椿で、色合い柔らかな春先の印象>

御朱印は年間で50種類ほどのデザインがあるというから驚きです。その他にもいわゆるスタンダードな御朱印もあります。ただデザインするというよりかは意味のあるものを作ることを大切にされています。

例えば二十四節季(にじゅうしせっき)の言葉が入ることで毎月変わる御朱印で季節の訪れを感じてもらえるようにと、いろいろ工夫しているそう。丁寧で繊細なデザインの奥に、深い想いが込められているのが見て取れる素敵な御朱印たち。

令和になった時に記念して始まったというこちらの御朱印ですが、コロナ禍で行けないけれども受けたいという方のために郵送を始めたのをきっかけに、今でも全国各地に旅立って行っている様子です。

「御朱印帳手提げ袋」

また、御朱印帳も何種類かあるのですが、神戸らしい「神戸タータン」柄のものや神戸のベビー・子ども関連ブランド「ファミリア」のデザインのもの、そして御朱印帳を入れる「御朱印帳手提げ袋」まであって、御朱印ファンの方には目移りして選べないという嬉しいことも。

ファミリアとコラボしたお守りや絵馬も登場

そして先ほどもご紹介した「ファミリア」は、ご存知の方も多いかと思いますがNHK朝の連続ドラマ「べっぴんさん」に登場した神戸の企業です。

生田神社では「初宮詣」や「七五三詣」の記念品にファミリアのものを使用していたり、境内ではファミリアの絵馬が要所要所に掛けられていてとても可愛らしいんですよ。

ファミリアとのお守り

ファミリアと生田神社のコラボが始まったのはコロナ禍の時。神戸の街が少し落ち込んでいた時に「何か自分たちにできることはないか」と一緒に考えてファミリアとのお守りを作ったところ、喜びの声が多数寄せられたことが始まりなのだそう。

その後、御朱印帳や手提げ袋も誕生。「この御朱印帳をひとつのきっかけとして全国の良き場所でいい出会い、ご縁に恵まれますようにとの想いを込めて作らせて頂きました」と、ご担当の森本さん。

森本さんはファミリアとのコラボだけでなく、お守りや御朱印などの全般の企画、デザインを担当しているのですが、実は生田神社の神主さんでもあります。

拝殿でご祈祷されるだけでなく、こういった想いを形にして届けることでも神職としてのお役目を果たしていらっしゃいます。

最後に

生田神社

以上のようにさまざまな魅力が詰まっている生田神社。

神戸という名前も、生田神社の神を守る家である「神戸(かんべ)」からきているというぐらい、神戸にとって大きな存在です。

神戸のスピリットを感じられる場所、生田神社にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

生田神社

  • 所在地:兵庫県神戸市中央区下山手通1丁目2-1
  • 電話番号:(078) 321 3851
  • お札授与所時間:9:00~17:00
  • 御朱印受付時間:9:00~17:00
  • 閉門時間:17:00から19:00迄 (季節により変動、お問い合わせください)
  • 公式サイト:生田神社

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Hinata J.Yoshioka

フォト&ライター。国内を転々と旅した後、沖縄にたどり着き12年を過ごす。現在は神戸を中心に活動中。ハワイ好きでフラ歴もあり、ロミロミマッサージのセラピストとしての一面も持つ。好きなことは料理・物作り・音楽・読書・写真・旅などあらゆることに興味はつきない。世界を船でぐるり2周した物語もWebで掲載中!!

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