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山梨のおすすめワイナリー2選!美味しいランチや人気のスポットは?
山梨県といえば、富士山やフルーツ、そしてワインが有名です。今回は、ワイン造りにこだわりを持ったワイナリーを2軒とお神酒としてワインを提供するユニークな神社を訪れました。
山梨県峡東地域(笛吹市、山梨市、甲州市)には、日本遺産に認定された数々の文化的資源が点在しています。特に、歴史的なワイナリーや美しい風景、伝統的な農業が融合した地域です。日本遺産としての認定は、この地域の文化や歴史を深く理解するための大きな助けとなります。また、この地域でのワインツアーは、単なる飲み歩きではなく、歴史や文化を学びながら楽しむことができる貴重な体験でした。
目次
- 山梨県産ワイン
- 人に感動を与えるワイナリー 勝沼醸造
- 明治から現在も稼働する石蔵発酵槽 ルミエールワイナリー
- 奉納のお神酒がワイン!甲斐一宮浅間神社
- 日本酒の古民家酒蔵カフェでいただくランチはいかが?
- 最後に
山梨県産ワイン
山梨県は日本のワイン生産発祥の地であり、約90社以上のワイナリーが集まり、国内シェア約3割のワインを生産しています。
山梨県産を代表する品種として甲州が挙げられます。甲州は約1000年の歴史を持つ日本古来の品種で、辛口の白ワインが主流ですが、多様な製法と技術を駆使してさまざまな味わいを楽しむことができます。
山梨県における甲州ぶどうの栽培面積は約400haに及び、全国1位の面積を誇ります。ブドウの栽培には降雨量が少なく乾燥した地域であることも重要ですが、日照時間の長い山梨県の気候がブドウ栽培を盛んにしたと言えます。
近年では、山梨県特産の甲州種をはじめ、数多くのワインが海外の権威あるコンクールで受賞を果たし、国外においても高い評価を受けていることから、輸出促進の取り組みを進めています。
人に感動を与えるワイナリー 勝沼醸造
勝沼醸造では、あえて西洋種のぶどうを用いず、1300年以上の歴史を持つ日本固有の甲州ぶどうを自らの手で栽培し、独特の製法ゆっくりと時間をかけて醸造しています。
その実力は、フランスのワイナリーからの業務提携の提案を受けたり、日本航空の国際線への搭載、さらには帝国ホテルのオリジナルワインの採用といった形で示されています。
<勝沼醸造株式会社 有賀雄二社長>
勝沼醸造の社長である有賀さんにお話を伺うことができました。彼は、ワイン産業はその土地とそこで働く人々に価値を付加する産業だと語りました。勝沼の地でのぶどうの栽培は1000年続いていますが、ワインの歴史は100年ほどです。彼は、価値を伝え、意味を伝え、驚きや感動を与えることが重要だとし、「山梨ってこんなに凄いと言われたい」と述べました。重みのある言葉でした。
山梨ワインは、冷奴の味を引き立てることがあるように、最近の言葉で言う「食と酒のマリアージュ」が存在します。ぜひ、有賀さんには山梨ワインを用いて和食を楽しんでほしいと考えています。日本で作られているワインだからこそ、和食と一緒に飲むのが一番おいしい飲み方だと彼は語っていました。
<試飲したワイン>
ユニークなデザインのラベルに負けず、新鮮な果実の香りが後味に残る美味しいワインでした。
御坂の山々とぶどう畑を見ながらテラス席で試飲も可能です。
<古民家を改装したため、太い梁が特徴的な売店>
蔵の2階ではワイングラスのコレクションを見学できます。
勝沼醸造
- 住所:山梨県甲州市勝沼町下岩崎371
- TEL:0553-44-0069
- 売店営業時間:9:30~16:30
- 休業日:年末年始
- 公式サイト:勝沼醸造
明治から現在も稼働する石蔵発酵槽 ルミエールワイナリー
ルミエールワイナリーは、ステンレス発酵槽が主流となっている現代において、明治から昭和にかけて主流であった石積み発酵槽を一部活用しています。これにより、温度管理が行ないやすく、風味を引き出すことに重点を置いた商品も製造しています。
日本遺産の構成文化財の1つである石積み発酵槽は、穏やかな発酵環境を提供し、ブドウの自然な香りや味わいを引き出す特徴があります。
さらに、持続可能なワインづくりを目指し、草生栽培や不耕起栽培を実践しており、環境への配慮とブドウの品質向上に寄与しています。
ルミエールワイナリーでは、ぶどう畑から地下セラーや瓶詰など醸造過程の見学と試飲をしました。
<試飲したワイン>
新鮮な白桃のような香りが漂うオレンジロゼのスパークリングは、非常に印象的でした。
ルミエールワイナリー
- 住所:山梨県笛吹市一宮町南野呂624
- TEL:0553-47-0207
- 売店営業時間:9:30~17:30(年末年始休業)
- 公式サイト:ルミエールワイナリー
- 公式SNS:Instagram、Facebook
奉納のお神酒がワイン!甲斐一宮浅間神社
甲斐国一宮浅間(あさま)神社は、ルミエール醸造や勝沼醸造にも近い笛吹市一宮町に鎮座しています。この神社のユニークな点は、奉納されているお酒や神事の際に用いられるお神酒がワインであることです。
甲斐国一宮浅間神社で祀られている木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)は、酒造の守護神として崇められており、峡東地域のワイナリーから毎年ワインが奉納されています。そうした流れからか、この浅間神社の御神酒はワインになるのです。これは全国的にも珍しく、さらに奉納されるワインのほとんどが一升瓶で提供されています。
一升瓶というと、日本酒や焼酎くらいしか思い浮かびませんが、山梨県内のスーパーや酒販店では日常的に見かける光景です。『ところ変われば品変わる』という言葉はよく言ったものですね。
私は山梨県内でしか購入できないワインも、通常の750ml入りボトルで購入していますが、お気に入りの銘柄を見つけると、次の訪問時には一升瓶で購入することもあります。
少し話が逸れましたが、峡東地域では地域とワインが密接に繋がっていることが分かります。
<お話を伺った古屋宮司>
甲斐國一宮浅間神社
- 住所:笛吹市一宮町一ノ宮1684
- 公式サイト:甲斐国一宮浅間神社
日本酒の古民家酒蔵カフェでいただくランチはいかが?
山梨県はワイナリーだけでなく日本酒の酒蔵もあります。
周囲をぶどう畑に囲まれたところに日本酒の酒蔵があります。
その酒蔵にある「酒蔵櫂」では、古民家を改装したカフェで、日本酒を作る際に出た麹で漬けた魚を使った料理や、麹で柔らかくなった豚肉の角煮などここでしか提供できないメニューがあります。
日本酒の麹で漬け込んだ鮭のランチは、小鉢の料理まで手が込んでいます。
交通手段としては自家用車やタクシーを利用しなければならない場所ですが、平日の昼間から県内はもとより他県ナンバーの車もひっきりなしにやって来る隠れた名店です。
1階には土産コーナーやバーがあり、周辺には一棟貸しの古民家宿泊施設や民宿があるため、常連さんたちはそこに泊まって歩いてやってくるそうです。
過去にこちらのお店について記事を書いておりますので、ぜひ見てくださいね!
>>過去記事:『山梨市の古民家酒蔵カフェと絶景のフルーツパークと温泉に行ってきた!』はこちら
蔵元ごはん&カフェ 酒蔵 櫂
- 住所:山梨県山梨市北567
- TEL:0553-22-4047
- 営業時間:ランチ 11:30~16:00(ラストオーダー15:00)/ディナー 18:00~22:00(ラストオーダー21:15)
- 公式サイト:蔵元ごはん&カフェ 酒蔵 櫂
- 公式SNS:Instagram
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回、試飲したワインは、一部の特約店や地元でしか手に入らないものばかりでした。ワイナリーの見学と、そこに携わっている人から直接話が聞けたのは、何よりのツマミでした。とはいえ、購入したワインを自宅で飲みましたが、やはり美味しかったです。
訪問したワイナリー、神社、カフェはいずれも自家用車やタクシーを利用して行かなければならない場所でしたので、ご旅行を計画する際はご注意ください。地域に根差した文化や、そこで育まれた美味しいワインと食事を楽しむ楽しい旅でした。皆さんもぜひ山梨県の峡東エリアを訪ねてみてはいかがでしょうか。
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