![](https://tabicoffret.com/assets_c/2025/01/IMG_6653-thumb-700xauto-320472-thumb-283xauto-322511.jpg)
公開日:
最終更新日:
【北海道】稚内からフェリーで利尻島へ!乗船体験記
![船上](https://tabicoffret.com/uploads/IMG_6408-thumb-700xauto-319980.jpg)
こんにちは!たびこふれライターの中尾です。
北海道北端の島、利尻島や礼文島へは春から秋にかけてたくさんの観光客が訪れます。利尻島も礼文島も島なのでほとんどの人が海路を渡って上陸することになります。その海路はハートランドフェリーが担っており、稚内港から利尻島や礼文島へ運航しています。利尻島や礼文島に関する記事はたくさん出ています。今回は違った視点で実際にそこまで渡る手段であるフェリーはどうなのかをレポートしました。ぜひ最後までご覧ください。
目次
稚内から利尻・礼文航路について
運航会社
運航路線
- 稚内港~利尻島・鴛泊港(おしどまりこう)
- 稚内港~礼文島・香深港(かふかこう)
- 利尻島・鴛泊港(おしどまりこう)~礼文島・香深港(かふかこう)
運航便数
※例えば稚内から利尻までの航路を見ると2025年は1月1日~4月27日が1日2往復、4月28日~10月31日まで1日3往復、11月1日~12月31日までが1日2往復になっています。
船舶
※アマポーラ宗谷が4265トン、サイプリア宗谷が3555トン、ボレアース宗谷が3578トンです。
等級
特別室、1等ラウンジ・アイランドビューシート、1等和室、2等自由席
※船舶によって等級の有無が異なります。
運賃
※旅客運賃に「燃料油価格変動調整金(航空運賃に加算される燃油サーチャージみたいなもの」が加算されることがあります。この調整金は3ヶ月毎に見直しが行われています。
また、自動車を航送する場合も車輛の長さによって自動車航送運賃が異なりますので、事前に以下サイトよりご確認ください。
予約
※往復、三角航路の利用で往路日から14日以内の利用なら、往路と同時に予約が可能です。
※予約方法はWEBまたは電話予約になります。
※WEB予約は事前に「お客様情報登録」が必要です。
※シーズン中は団体客が多く利用します。必ず事前に予約をしましょう。
乗船日当日の乗船手続き
出港時間の20分前までに各出港ターミナルにて発券手続きが必要となります。
※車輛の予約も人と同様に乗船日の2ヶ月の同日から受付開始となります。
※車輛に関しては、出港時間の40分前までに各出港ターミナルにて発券手続きが必要です。
実際に乗船!往路の稚内から利尻島
往路:2024年7月13日 稚内港16:40発⇒利尻島・鴛泊港(おしどまりこう)18:20着 15便 アマポーラ宗谷
乗船手続き
稚内港の乗船受付窓口です。乗船受付は出港の1時間前から始まります。ギリギリにならないように早めに受付しましょう。受付が完了しました。乗船券を1人1枚渡されるので失くさないように気をつけましょう。
※僕はWEB予約だったため、特に申込書を記入して提出の必要はなく、受付で発券のみの手続きでした。
情報板にて今日の状況を確認します。僕は稚内から15便に乗って16:40に出港します。船舶はA:アマポーラ宗谷。最高気温は19度、波の高さは1m、風の向きは北西のち西の風。今日の日の入りは19:20、明日の日の出は3:57。1番のりばから出港です。
乗船手続きが済んだら2階の待合室へ移動します。ここで注意があります。利尻までの所要時間は1時間40分です。船内には飲料の自動販売機のみとなり、食料の販売は行っていません。港の売店で必要なものを購入しておきましょう。
この日乗船した「アマポーラ宗谷」です。「アマポーラ」は利尻島に自生する「リシリヒナゲシ」にちなみ「ヒナゲシ」のスペイン語より命名されたそうです。
フェリーに乗船
出港時間の約15分前から乗船開始です。利用する等級関係なく、並んだ順番で乗船します。
ボーディングブリッジを通り船内へ。この瞬間が一番好きです。
アマポーラ宗谷の船内
【アマポーラ宗谷】
全長96.55m、巾15.00m、深さ5.50m、総トン数4265トン、航海速力19.45ノット、就航は令和2年2月4日(利尻礼文航路で一番新しい船)です。もちろん揺れに備え、フィンスタビライザー(横揺れ防止装置)が装備されています。
客室は1階(3階部分)と2階(4階部分)の2層構造。1階は2等室、2階は2等椅子席と1等和室、1等アイランドビューシート、特別室となっています。
乗船時に必ず救命・消防設備配置、非常脱出経路図を必ず確認しておきましょう。
客室2階(4階部分)から客室1階(3階部分)は中央に階段があり吹き抜けになっています。
客室2階(4階部分)の後方にある2等椅子席です。
客室2階(4階部分)前方の1等アイランドビューシート(復路で利用)です。列車でいうグリーン車のような座席です。
往路で僕が利用した1等和室です。客室2階(4階部分)前方の左舷にあります。じゅうたん敷の10畳程度の部屋にマットレス、毛布、枕が付いた仕切りが横4列あります。向かいに6列あり、2部屋ありました。足を延ばして寝ころべるのでめちゃくちゃ快適でした。
客室1階(3階部分)中央にあるサロンスペースです。誰でも利用することができます。
乗下船は客室1階(3階部分)からです。中央部から後方を見ると2等室(カーペット敷のオープンスペース)です。CとDの小部屋は荷物置き場です。
稚内港を出港
稚内港をバックに西へ進みます。このフェリーは後方から車輛を乗せるシステムです。
北東側(進行方向に向かって右側)には宗谷岬が見えます。
途中、礼文島から稚内へ向かうサイプリア宗谷とすれ違いました。
利尻島が正面に見えます。残念ながら利尻山は雲の中でした。
利尻島(鴛泊港)に到着
利尻島の鴛泊港(おしどまりこう)に到着。ほぼ定刻の到着です。後方の小高い山はペシ岬です。灯台のはるか後方に見える島影は礼文島です。
鴛泊港の旅客ターミナルは「海の駅おしどまり」です。
下船。多くの人が宿泊する宿に向かって移動します。
実際に乗船!復路の利尻島から稚内
★復路:2024年7月14日 利尻島・鴛泊港(おしどまりこう)17:40発⇒稚内港19:20着 16便 アマポーラ宗谷
利尻島・鴛泊港(おしどまりこう)の出港風景
礼文島からアマポーラ宗谷が到着しました。この日は鴛泊港で魚まつりを開催していた関係で、島民がフェリーを出迎えていました。
そして乗船が完了し、利尻島・鴛泊港を出港します。島民が見送ってくれます。
感動的な出港風景を動画でご覧ください。
船から見た素晴らしき光景
鴛泊港がどんどん離れていきます。
最後まで利尻山は顔を出してくれま...。
あ、頂上がうっすらと見えてきた!
乗客たちもデッキに出てきて利尻山を眺めていました。
北へ目をやるとくっきり礼文島が見えていました!
礼文島の島影へ沈む夕日をいつまでも眺めていました。
利尻山と夕日と礼文島...。美しい!
夕日に染まる利尻山。利尻島は利尻山を中心に島が形成されていることが分かります。
いよいよ稚内の町が見えてきました。
1時間40分の船旅ですが、天候が良ければ最高の航路だと思います。
フェリーを利用する方へのアドバイス
公式サイト&SNS
フェリーの予約
利尻島や礼文島への旅行のスケジュールは2ヶ月前の予約開始前に決めましょう。スケジュールが決まったら、宿泊施設、レンタカー(島でのレンタカーは台数が限られるため)を手配しましょう。その上でフェリー予約を行います。
※フェリー予約の際、車輛も持ち込むのか、現地でレンタカーを借りるのかによって予約内容が変わってきます。
どの等級がおすすめ?
僕は予約をするのが遅かったのもあり、往路は1等和室、復路は1等アイランドビューシートしか空席がなく、1等を利用しました。足を伸ばせて静かな空間なのは1等和室です。運賃は2等より割高ですが、1時間40分の船旅を考えると1等和室をおすすめします。
どれくらい揺れるの?
僕は7月に乗船しましたが、天候が安定していたので、波も1mとほとんど揺れませんでした。小型フェリーながら、横揺れ防止装置も装備されているので、天候さえ安定していれば揺れることはありません。それでも低気圧や冬場は揺れると思いますので、酔いやすい人は乗船の30分前までに酔い止めを服用しておきましょう。
船内では食料の調達はできません!
飲食物は各港の出発前に購入しておきましょう。また、利尻島にはコンビニエンスストアはありますが、24時間営業ではありませんし、夕方以降、品薄になりますので、稚内で必要なものを購入しておきましょう。特に翌朝から利尻山に登る人は要注意です。また、宿泊施設の予約はしたが、素泊まり(食事なし)で手配された人は必ず事前に夕食施設を調べておき、できるだけ予約しておきましょう。でないと夕食難民になります。
利尻山へ登られる方へ
利尻山のコースタイムは10時間以上です。利尻山に登ってその日中に稚内へ戻るフェリーを予約する場合、復路のフェリーの時間に間に合うように登山計画を立てるようにしてください。できれば下山後、温泉に入って帰りたいので、その分の時間も考慮して計画を立ててみましょう。
良い船旅を!
※当記事は2024年7月に乗船した時のものです。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
関連記事
Ranking北海道記事ランキング
-
中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。