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飛行機は何歳から乗れる? 子どもが乗る場合の料金や注意点
子どもとの旅行や帰省を考えたり、子どもが1人で遠方へ行く必要がある場合、何歳から飛行機に乗れるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
「同伴者あり」「同伴者なし」、それぞれの場合で子どもが飛行機に乗れる年齢から、子ども料金が適用される年齢、子連れ飛行機旅行で気をつけることにいたるまで、子どもが飛行機に乗る前に知っておきたいことをまとめました。
目次
1. 同伴者ありなら飛行機には何歳から乗れる?
<出典元:写真AC>
保護者の同伴がある場合、子どもは何歳から飛行機に乗ることができるのでしょうか。子どもの年齢と、子どもの「同伴者」として認められる年齢に分けてみていきましょう。
子どもの年齢
「生後48時間以内の新生児は航空機旅行に適さず、生後7日以内は控えるべき」とのWHOの指針を受けて、日本では、JALやANAをはじめとする多くの航空会社が、国際線も含めて、生後8日から飛行機への搭乗を許可しています。
ただし、航空会社によっては例外もあります。例えば、ジェットスターは生後3日から7日以内の新生児であっても、医師の診断(メディカルクリアランス)があれば搭乗が可能です。一方、春秋航空は、生後15日未満の赤ちゃんは搭乗不可。また、外資系航空会社の国際線を利用する場合は、搭乗可能な日数にバラつきがあるため、個別に確認するようにしてください。
同伴者の年齢
同伴者がいればたとえ新生児であっても飛行機への搭乗が可能ですが、「同伴者」とは、何歳以上の人を指すのでしょうか。
- 国内線の場合
JALやANAをはじめ、日本の多くの航空会社は12歳以上に大人料金を課していることから、12歳以上を子どもの「同伴者」とみなしています。
春秋航空やジェットスターなど、一部のLCCには小児運賃の設定がなく、2歳以上から大人と同額になりますが、春秋航空やジェットスターもJALやANAと同様、12歳以上を「同伴者」としています。
- 国際線の場合
国際線の場合は若干事情が異なり、JALは16歳以上、ANAは12歳以上(ただしメキシコ線は18歳以上、カナダ線は16歳以上)を「同伴者」と認めています。
また、LCCでは春秋航空が18歳以上、ジェットスターの国際線は15歳以上を「同伴者」としているなど、航空会社や路線によって同伴者として認められる年齢が変わってきます。
2. 飛行機の運賃が無料なのは何歳まで?
子どもの航空運賃が無料のあいだに旅行に行きたいと考えている人もいるかもしれません。国内線の場合、JALやANAなどの主要航空会社は2歳まで無料ですが、国際線の場合は0歳の赤ちゃんでも無料にはなりません。
国内線の場合
国内線の場合、2歳までの幼児であれば原則として運賃が無料になります。
ただし、12歳以上の大人の同伴があり、単独で座席を使用しないことが前提です。また、ピーチやジェットスターなどのLCCを利用する場合、2歳未満の子ども1人あたり、片道1,500円前後の幼児料金がかかります。
国際線の場合
一方、国際線の場合は0歳の赤ちゃんであっても無料にはなりません。大人の同伴があり、単独で座席を使用しない場合は、大人運賃の10%にあたる「幼児運賃」が、単独で座席を使用する場合には大人運賃の75%にあたる「小児運賃」が適用されます。
3. 子ども料金なのは何歳まで? いくらかかる?
<出典元:写真AC>
「せっかくなら子ども料金で飛行機に乗れるうちに」と考える人も多いですが、子ども料金が適用されるのは何歳までなのでしょうか。国内線の場合と国際線の場合に分けてみていきましょう。
国内線の場合
国内線の場合、JALやANAをはじめとする主要航空会社は、3歳から11歳までの子どもを対象に「小児運賃」を設けています。
JALとANAの場合、小児運賃は大人運賃の75%です。ただし、路線やクラスによっては小児運賃の設定がないことがあるほか、キャンペーンが適用されている場合は大人運賃を選んだほうが安いこともあります。
また、ピーチやジェットスターなどのLCCには小児運賃の設定がなく、2歳から大人と同額になります。
国際線の場合
国際線の場合も、JALとANAは3歳から11歳までの子どもは「小児運賃」で利用できます。JAL、ANAともに「小児運賃」は大人運賃の75%ですが、路線・クラスによって小児運賃の設定がない場合や、割引率が異なる場合があります。
国内線同様、日本の主要LCCは小児運賃の設定がないため、2歳から大人と同額になります。
4. 飛行機に1人で乗れるのは何歳から?
<出典元:写真AC>
小さな子どもが同伴者なしで、1人で飛行機に乗れるのは何歳からなのでしょうか。国内線の場合と国際線の場合に分けてみていきましょう。
国内線の場合
JALやANAをはじめとする主要航空会社では、6歳から1人で飛行機に乗ることができます。ただし、6歳以上であれば無条件で1人で飛行機に乗れるというわけではなく、6~7歳の子どもが1人で搭乗するには、子ども向けのサポートサービスの申込みが必要です。
なお、ピーチやジェットスターは1人で搭乗できる年齢を12歳以上としているなど、LCCは1人旅ができる年齢の規定が厳しい傾向にあります。LCCでも、春秋航空は6歳以上12歳未満の子どもに対してジュニアサポートサービスを提供していますが、別途、小児単独旅行手数料がかかります。
国際線の場合
国際線の場合、JAL、ANAともに5歳から子ども1人での搭乗が可能です。ただし、5歳以上12歳未満の子どもが飛行機に乗る場合、サポートサービスへの申込みや保護者による誓約書の提出などが必要になります。
また、一部の路線はサポートサービスの利用を求められる年齢が異なったり、乗り継ぎがある場合は子どもの1人旅に制限があったりすることもあります。不安な場合は事前に航空会社に問い合わせるといいでしょう。
ピーチやジェットスターなどのLCCは、12歳以上から1人で国際線に搭乗できます。
5. 子どもと飛行機に乗るときに気になること
<出典元:写真AC>
子どもとの飛行機旅行に慣れていないと、色々と不安なことがあるもの。「ベビーカーは持っていけるの?」など、子連れ飛行機旅行にまつわる疑問にお答えします。
ベビーカーは使える? 乗せられる?
結論から言えば、飛行機にベビーカーを乗せることは可能ですが、搭乗前に受託手荷物として預けるのが一般的です。
機内持ち込み手荷物の基準を満たしている場合、ベビーカーを折り畳んだ上でカバーをかけたり収納袋に入れたりすれば、機内に持ち込むことも可能ですが、機内でベビーカーを使用することはできません。また、機内に持ち込める荷物の数には制限があるため、ベビーカーを持ち込むとほかの荷物が持ち込めなくなってしまうこともあります。
ベビーカーは基本的に無料で預けられるため、搭乗前に預けてしまうのがおすすめです。多くの空港では、飛行機の搭乗口まで利用できる貸し出し用のベビーカーがあるため、空港内でベビーカーを使用したい場合はレンタルを検討するといいでしょう。
シートベルトはどうすれば?
単独で座席を使用しない幼児の場合、シートベルトは保護者のみが着用し、シートベルトの上に子どもを抱っこするのが基本です。ただし、国によってポリシーが異なるため、外資系の一部の航空会社では、離着陸時に乳幼児用シートベルトを着用し、保護者の身体と固定することを求める場合もあります。お子さんをしっかり抱っこしたい人は、抱っこ紐を持参してもいいでしょう。
子どもが単独で席を使用する場合、子どもがおおむね3歳未満であれば、チャイルドシートの貸し出しが受けられます。チャイルドシートの貸し出しを希望する場合、航空券購入時に対象となる年齢や身長、体重、予約の方法などを確認するようにしましょう。
おむつ替えはどうすれば?
ほとんどの飛行機には、機内の化粧室におむつ替えテーブルが設置されています。離着陸時や乱気流を通過しているときなどは化粧室の利用ができないため、うまくタイミングを見計らって行いましょう。使用済のおむつはおむつ用のビニール袋などに入れてから、化粧室のゴミ箱に捨てます。
6. 子どもと飛行機に乗るときの心構えや注意点
<出典元:写真AC>
子どもと飛行機に乗るときは、大人だけのときよりも何倍も気を遣います。子連れ飛行機旅行をできるだけスムーズにするために、次のことを心がけましょう。
必要な持ち物を書き出して漏れなく準備
子どもと飛行機に乗る際は、たくさんの持ち物が必要になります。普段の外出であれば何か忘れ物をしたとしても出先で買うことができますが、飛行機に乗っているあいだはそうもいかないため、必要な持ち物をリスト化して、漏れがないように準備しておきましょう。
子ども連れに適した座席を早めに予約
2歳未満の子どもと国際線に乗る場合、航空会社によっては「バシネット」と呼ばれる壁に設置するタイプの簡易ベビーベッドが借りられます。バシネットを取り付けられる席(バルクヘッド席)は数に限りがあるため、バシネットの利用を希望する場合は早めに予約をしておきましょう。なお、バシネットを利用できるのは体重10kgまでの乳幼児に限られることに注意が必要です。
機内でのぐずりが心配な場合は、前方に比べて空いている確率が高く、エンジン音の大きい後方席を選ぶのがおすすめです。前方席はビジネスクラス等の上位席があり、上級会員やビジネスマンの利用が多いため気を遣いますが、後方席はレジャー客や子連れ客が多いため、ぐずっても多少は気が楽です。
耳抜きの方法、代わりの方法を把握
飛行中は気圧の変化によって、離着陸時に耳が詰まりやすくなります。嚥下(えんげ:飲みこむこと)によって耳抜きが促されるため、ある程度大きなお子さんであれば、おしゃべりしたり、お菓子を食べたりするだけでも耳抜きを促すことができます。
赤ちゃんの場合は、離着陸時に授乳したり、おしゃぶりをさせることで気圧の変化に伴う耳への負担がやわらぎます。
大泣きも想定しておき、当日焦りすぎない
子連れで飛行機に乗る場合、機内でぐずらないか心配な人も多いのではないでしょうか。短時間のフライトの場合、普段お昼寝をしている時間帯に飛行機に乗るようにするなど、時間帯を工夫すると移動中もぐっすり寝てくれるかもしれません。
とはいっても、気圧の変化に伴う耳への圧迫感や独特のにおい、機内の温度などが原因でぐずってしまう可能性もあります。
機内で大泣きしてしまうことも想定しておき、泣いてしまっても焦りすぎないようにしましょう。ママやパパがイライラしたり不安になったりしていると、その感情は子どもにも伝わるもの。ぐずった場合はまず親自身が深呼吸して、できるだけ落ち着いて対応することが大切です。
体調次第では延期や中止もためらわない
抵抗力が弱い子どもは大人よりも病気にかかる頻度も多いものです。「せっかく計画したんだし」と、できるだけ予定を決行したくなる気持ちもありますが、発熱や咳、下痢など、子どもの体調に気になる点があれば、飛行機移動の延期や中止も考えるようにしてください。
思いのほか小さいうちから飛行機に乗れると知って、驚いた人もいるのではないでしょうか。
生まれて間もない頃から飛行機に乗ることができますが、子どもを飛行機に乗せる際はさまざまな準備が必要になってきます。子ども向けのサービスが充実している航空会社もあるため、航空会社のサービスを上手に活用しながらお子さんとの飛行機旅行を楽しんでください。
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