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新幹線で荷物はどこに置く? 事前予約が必要な特大荷物の基準なども解説
新幹線に乗るのは長距離移動をするときが多いので、荷物が大きくなりがち。大きな荷物を持って乗る場合、「荷物はどこに置けばいいの?」「大きな荷物を持って新幹線に乗る場合は予約が必要って聞いたけど?」など、疑問がある人もいるのではないでしょうか。
そこで、新幹線に持ち込む荷物にまつわる疑問を一挙解決。荷物の置き場所や新幹線に持ち込める荷物のサイズ、特大荷物専用座席の予約方法などを解説します。
目次
1. 新幹線で荷物はどこに置く?
新幹線に乗ったとき、荷物はどこに置けばいいのでしょうか。荷物の種類やサイズに応じて次のような置き場がありますが、新幹線の種類によって置ける場所が一部変わってくることを覚えておいてください。
座席の上の荷物棚
<出典元:写真AC>
新幹線の荷物置き場として、最もよく使われるのが座席の上の荷物棚です。ただし、容量100Lを超えるような大きなスーツケースや特殊な形状の荷物は荷物棚に収納できない可能性が高いため、注意が必要です。他の乗客の荷物の上げ下ろしや走行中の揺れによって荷物が落下する可能性もゼロではないため、座席の上の荷物棚は割れ物の収納にも適していません。
また、小柄な方や力の弱い方が、スーツケースなどある程度重さのある荷物の上げ下ろしをするのは容易ではありません。その場合は、乗務員や周囲の乗客に手伝ってもらうか、他の置き場所を見つける必要があります。
座席の下
<出典元:写真AC>
ボストンバッグや紙袋に入った土産物など、比較的小さい荷物の場合、自分が座っている座席の下や、前の座席の下に置くという手もあります。この場合、自分が座っている席の下に置くのか、ひとつ前の席の下に置くのかということについて明確なルールはありませんが、座席の下に荷物を置く際は前後の乗客に配慮するようにしましょう。
座席の前(自分の足元周辺)
<出典元:写真AC>
飛行機内に持ち込めるサイズのスーツケースなど、さほど大きくない荷物の場合は、座席の前(自分が座っている座席と前の席のあいだ、自分の足元周辺)に置くことも可能です。ただし、荷物の形や自身の体格によってはこのスペースに荷物が置けなかったり、置けたとしても身体が窮屈になってしまったりする可能性もあります。また、自分よりも窓寄りに他の乗客が座っている場合、その人が出入りするたびに荷物をどけなければならないというデメリットもあります。
また、グリーン車の場合、足元にはフットレスト等があるため、足元に荷物を置くのは避けたほうがいいでしょう。
荷物置き場(一部新幹線のみ)
<出典元:写真AC>
東北・北海道・上越・北陸・秋田・山形新幹線には、客室内やデッキなどに自由に使える荷物置き場があります。荷物棚への上げ下ろしが大変な重い荷物や、荷物棚への収納が難しい形状の荷物はこうした荷物置き場に置くといいでしょう。ただし、車内の混雑状況によっては、荷物置き場に十分なスペースがないこともあります。また、荷物置き場に置いた荷物の盗難が心配な場合はワイヤーロックを付けるなど、自身で盗難対策をする必要があります。
車両最後部座席の後ろ(一部新幹線のみ)
新幹線の車両最後部座席の後ろには、荷物棚に入りきらないスーツケースやベビーカーなど、比較的大きな荷物が収納できるスペースがあります。
このスペースに荷物を置きたい場合は、新幹線の指定席特急券を購入する際に車両最後部座席を選ぶようにしましょう。自由席車両にもこうしたスペースはありますが、車両最後部座席に座っている人が優先して利用できるスペースのため、指定席を取っておかないとこのスペースが利用できないこともあります。
なお、東海道・山陽・九州新幹線では、車両最後部座席の後ろにあるスペースを「特大荷物スペース」として、車両最後部座席とセットで販売しているため、予約なしでこのスペースを利用することはできません。「特大荷物スペース」については、後述の「特大荷物は専用座席の予約が必要」で詳しく解説します。
2. 新幹線に持ち込める荷物のサイズや重さは?
そもそも、新幹線に持ち込める荷物のサイズや重さに制限はあるのでしょうか。あまり知られていませんが、新幹線に持ち込める荷物のサイズは、縦・横・高さの合計が250cm(長さは2mまで)以内、重さは30kg以内のものを2個までと決まっており、これより大きいものや重いものは新幹線に持ち込みができません。
3辺の合計が250cmを超えるスーツケースはほとんど存在しないため、スーツケースに関してはサイズの心配をする必要はあまりないでしょう。ただし、新幹線に持ち込み可能な荷物であっても、サイズや形状、重さによっては収納できるスペースが限られてくる場合があります。そこで、新幹線で最もよく使われる2つの荷物置き場に収まる荷物のサイズを確認しておきましょう。
荷物棚に置ける荷物のサイズ
<出典元:写真AC>
新幹線の荷物棚には奥行40cm程度のスペースがあるため、縦・横・高さの3辺の合計が160cm程度の荷物であれば、おおむね収納できます。3辺の合計が160cmというのはスーツケースでいえば60L前後なので、かなり大きめの荷物といえるでしょう。
ただし、3辺合計が160cm以内であっても、特殊な形状の荷物の場合は、荷物棚に収納できない可能性があります。また、荷物棚のスペースには限りがあるため、新幹線が混雑している場合などは、荷物棚に大きなスーツケース等を収納するスペースが残っていないこともあるでしょう。心配な場合、東海道・山陽・九州・西九州新幹線であれば後述する「特大荷物専用座席」を予約しておくと安心です。
足元に置ける荷物のサイズ
<出典元:写真AC>
新幹線の足元は比較的広く造られているため、縦・横・高さの3辺の合計120cm程度の荷物なら収納可能です。3辺合計120cmというと、スーツケースであれば40リットル程度に相当します。ただし、足元に収納できる荷物のサイズは、利用する人の体型によっても変わってきます。
また、グリーン車の足元には、フットレスト等があり、荷物の収納には適していないため、荷物棚など他の場所を選んだほうがいいでしょう。
3. 特大荷物は専用座席の予約が必要
新幹線に持ち込める荷物のサイズは、縦・横・高さの合計が250cmと決まっていますが、この範囲内であれば必ずしも自由に持ち込みができるというわけではありません。 東海道・山陽・九州・西九州新幹線においては、「特大荷物」の制度があり、3辺の合計が160cm超の荷物を持ち込む場合、原則として「特大荷物専用座席」の予約が必要です。
4. 特大荷物の基準
縦・横・高さの3辺の合計が160cm超250cm以内の荷物が「特大荷物」にあてはまります。3辺合計が250cmを超える荷物は新幹線への持ち込みができません。
特大荷物のルールには一部例外があり、ベビーカーや車いす、自転車、楽器などは3辺合計が160cm超でも予約なしで持ち込みが可能です。ただし、これらの荷物を「特大荷物スペース」や「特大荷物コーナー」に置きたい場合は、やはり「特大荷物専用座席」を予約する必要があります。
5. 特大荷物専用座席の種類
特大荷物専用座席には「特大荷物スペースつき座席」と「特大荷物コーナーつき座席」の2つがあります。「特大荷物スペース」とは、車両最後部の座席の後ろにあるスペースのことです。自分の席のすぐ近くに荷物を置きたい場合は、「特大荷物スペースつき座席」の利用が適しています。
一方の「特大荷物コーナー」は、対象座席の最寄りのデッキ(洗面所横)に設けられている荷物置き場で、おもに大型スーツケースの収納を想定したスペースです。「特大荷物コーナー」には上段と下段があり、上段には3辺の長さがそれぞれ80cm以内×60cm以内×50cm以内、下段には3辺の長さがそれぞれ80cm以内×60cm以内×40cm以内の荷物が収納できます。「特大荷物コーナー」は座席から離れた場所にあるため、交通系ICカード等の非接触型ICカードを利用しての施錠が可能です。このスペースに収まらない特大荷物を持ち込む場合は、「特大荷物スペースつき座席」を予約するようにしましょう。
なお、自由席や一部の指定席車両には特大荷物スペース付座席の設定はありませんが、その場合、車両最後部座席の後ろにあるスペースは最後部座席の乗客が優先的に利用できます。
6. 特大荷物専用座席の予約に追加料金は不要
自分専用の荷物置き場が確保できる嬉しいシステムですが、特大荷物専用座席の予約に追加料金はかかりません。特大荷物専用座席は、普通車指定席またはグリーン車指定席と同じ料金で利用できます。
ただし、本来予約が必要な特大荷物を予約なしで持ち込んだ場合、1,000円の手数料がかかることに注意してください。
7. 特大荷物専用座席の予約方法
特大荷物専用座席は、次の3つの方法で予約できます。「予約」といっても、乗車前までに乗車券と特大荷物専用座席の指定席特急券の購入を完了すればよく、特別な手続きは必要ありません。ただし、希望の席を確保するには、お盆や年末年始、ゴールデンウィーク等の繁忙期は早めに予約をしておいたほうがいいでしょう。
インターネット
<出典元:写真AC>
「エクスプレス予約」「スマートEX」「e5489」「JR九州インターネット列車予約」にて、特大荷物専用座席の予約が可能です。普通車またはグリーン車の指定席を予約する際に、設備オプションとして「特大荷物対応座席」を選択します。
駅の窓口
<出典元:写真AC>
窓口の係員に特大荷物を持ち込む旨を伝えたうえで、希望する列車の指定席切符を購入します。
券売機
<出典元:写真AC>
駅の券売機で希望の列車と車両(普通車またはグリーン車)を選択した後、「特大荷物スペースつき座席」「特大荷物コーナーつき座席」のいずれかを選んで切符の購入を完了します。
今回ご紹介した通り、新幹線に持ち込める荷物のサイズや重さには制限があります。
また、制限内の荷物であっても、サイズや形状等によっては収納できる場所が限られてきます。特に、東海道・山陽・九州・西九州新幹線に3辺合計が160cm超の荷物を持ち込む場合は要注意。いざ乗ってから困ることのないよう、必ず特大荷物専用座席を予約したうえで乗車するようにしましょう。
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