座高93m!タイ・アーントーン県の巨大な黄金大仏がある「ワット・ムアン」

ワット・ムアン

みなさん、こんにちは、タイ在住写真家、旅ライターの大里康正です。

バンコクからは車で約1時間40分(距離約110km)にあるのがアーントーン県(Ang Thong)です。寺院「ワット・ムアン」にあるのがタイで最大の大きさを誇る座仏!その高さ何と93mにもなり、タイ国内全土から参拝者が集まります。

怖い地獄の様子や本堂内部が全面鏡張りの見事な寺院でもあり、日本では紹介が少ない「穴場」です。奈良の大仏よりもはるかに巨大な黄金の仏像を拝観してみましょう!

目次

ワット・ムアン(Wat Muang)とは

ワット・ムアン(Wat Muang)
<アーントーン県とワット・ムアンの歴史を探る>

まず最初に、ワット・ムアンがあるアーントーン県について触れます。歴史あるこの地域は昔、ウィセートチャイチャーンと呼ばれました。アユタヤ王朝時代(1351年-1767年)には軍事的に重要な場所となっていたことでも知られています。巨大な黄金の仏像があるワット・ムアンは、14世紀頃のアユタヤ王朝時代には既にあり、古い歴史を誇っているのです。

アユタヤ王朝は1765年から2年の間、侵攻してきたビルマ(ミャンマー)と泰緬戦争になりました。この時にワット・ムアンは徹底して破壊され痕跡さえ無くなったとされます。

その後は長らく放置されていた場所ですが、このままではあまりに惜しいと1986年に1人の僧侶が再建のために動き、約15年の歳月をかけて完成させることになります。

長い年月をかけて再建させた僧侶の情熱と地域の支え。多くのタイ人の信仰心の篤さが感じられる話といえるのではないでしょうか。

巨大な黄金の仏像

ワット・ムアン(Wat Muang)
<周囲をぐるりと歩ける巨大な座仏>

巨大な座仏は高さが93m、幅は62mにもなります。日本で大仏といえば、多くの人は奈良の東大寺にある盧舎那仏を思い出すことでしょう。

奈良の大仏は座高が14.98m、蓮華座高を入れても18m程ですので、ワット・ムアンの座仏がいかに大きいかが分かります。

仏像の周囲をぐるりと一周歩けるようになっているので、実際に歩いてみると、その巨大さをさらに体感できるでしょう。

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      ここでタイの寺院での注意事項に触れておきます。タイの寺院では、どこでも本堂手前、あるいは階段の下で靴を脱ぐのが作法となっています。

      タイ人の多くはサンダルで過ごすのが日常ですので、同じようにサンダルで観光をしていた場合、屋内ならよいのですが、ワット・ムアンのように屋外となれば、強い日差しによりタイルが熱くなっていて歩くのが大変です。常に靴下を持ち歩くことお勧めします。

      また、暑い国タイですので、飲み物でこまめに水分を補給するよう意識しましょう。水分補給は喉が渇いたと感じる前に飲むのが大事。体調が悪くなっては、せっかくの参拝や観光が残念な状態になってしまいますのでご注意を。

      指にタッチ! 仏のご加護があるパワースポット

      ワット・ムアン(Wat Muang)
      <タイのパワースポットで触地印に触れる>

      仏像の右手は地に向かって差し出されています。これは東南アジアで多くみられるもので触地印といわれるものです。

      地に触れるその意味は、釈迦が菩提樹の下で悟りを開くとき、魔物が現れ、悟りを妨害しようとしました。その時に釈迦は指先を地に触れ、降魔したといわれています。そこから触地印は、降魔印ともいわれているのです。

      指先に触れる行為は、仏のご加護を祈ることとされています。ワット・ムアンは巨大な指先に触れるパワースポットであり、ここには長い列ができます。参拝の時にはぜひとも指先に触れ、祈願してみてはいかがでしょうか。

      様々な地獄の様子

      ワット・ムアンの地獄の様子
      <悪因悪果、地獄の描写はかなり怖い>

      黄金の座仏の前は、様々な地獄を表現した場所となっています。日本で地獄といえば閻魔大王を連想する人が多いと思いますが、閻魔大王は中国や日本という北伝仏教に多く見られ、南伝仏教(上座部仏教)のタイでは珍しい存在となっています。

      ワット・ムアンの地獄の様子はかなり生々しく、場所によってはグロテスクなまでに再現されています。様々な地獄を見ることができることから、別名「地獄寺」とも呼ばれているのです。

      地獄を見せる意味は、善因善果、悪因悪果と仏教の因果応報の教え。生前、悪しきことを繰り返した人は地獄に落ちるという意味では、日本の多くの寺院でいわれていることと同じと考えてよいのです。

      本堂の中は全面鏡張り

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          <日本では見られない全面鏡張りの本堂内>

          大仏を背後にして地獄のエリアを右側に見る位置に、本堂があります。

          本堂の中はタイの寺院でもあまり見ることは無い、珍しい全面が鏡張りとなっています。数々の仏像だけではなく著名な僧侶の像も多くあり、連日多くの人が訪れて参拝する場所です。巨大な座仏を拝観し、指に触れて祈願をしたら、地獄の様子をじっくりと眺め、最後に鏡張りの本堂に入って、日本とは全く違うタイ式仏教の世界を体感してみてください。

          なお、本堂に入る際にも靴を脱ぐことをお忘れなく!

          まとめ

          いかがでしたか?「ワット・ムアン」の広い無料駐車場付近には、土産物店や飲食店が多くあります。コーヒー店もありますので、ゆっくりとすることも可能です。日本ではあまり知られていませんが、タイ人のコーヒー好きは世界でも指折り。多くのコーヒー店があるので、その味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

          アーントーン県にある「ワット・ムアン」で、タイ国内最大の座仏の指先に触れ、力を授かりながら、楽しいタイ観光の時間を過ごしてみましょう。

          ワット・ムアンの基本情報

          • 住所:19 Hua Taphan, Wiset Chai Chan District, Ang Thong 14110
          • アクセス:チャトゥチャック ミニバスステーション(MINIBUS STATION CHATUCHAK)からアーントーン(Ang Thong)行きのロットゥー(ミニバス)、到着後はタクシーなど利用

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          大里康正

          風彩光真 光と影の写真家、世界を歩く旅作家で、日本の全都道府県を3周し各地を観光取材。テレビ番組への写真提供、新聞社からの取材多数。現在はタイ在住。世界遺産を含めたタイの有名な見どころ、そしてあまり知られていない驚くような素晴らしい観光地も紹介していきますよ!

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