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ベルリンで観光スポットをまとめて訪れるなら、フォーラム・フリデリツィアヌムを訪れよう
ベルリンの中心部にはウンター・デン・リンデンと呼ばれる大通りがあります。その大通りはブランデンブルク門とベルリン王宮を繋ぐもので、それに沿っては多くの歴史ある建物が並んでいます。そのためベルリンを代表する通りと言えるかもしれません。
このような大通りで特に重要な建物が集まる一角があります。それはフォーラム・フリデリツィアヌムです。そこにある建物は今では観光施設になっているものもあり、ベルリンを旅行する際に訪れることもあるでしょう。そこで今回はフォーラム・フリデリツィアヌムと、そこにある建物について紹介したいと思います。
目次
- ベルリンの顔となる大通りウンター・デン・リンデンの一部
- ドイツの負の歴史を伝えるベーベル広場
- ベルリンを代表する文化スポット、ベルリン国立歌劇場
- 戦争の悲惨さを伝えるノイエ・ヴァッヘ
- 歴史好きにおすすめなドイツ歴史博物館
- ベルリンで観光スポットをまとめて訪れるなら、フォーラム・フリデリツィアヌムを訪れよう
ベルリンの顔となる大通りウンター・デン・リンデンの一部
フォーラム・フリデリツィアヌムがあるのはウンター・デン・リンデンの東端です。ベルリンの王宮の西側にかかる橋から、フンボルト大学横に建つフリードリヒ大王の像までの間、およそ200メートルがそう呼ばれています。
この場所は18世紀の半ばにフリードリヒ大王の命により多くの建物が建てられました。その後も周辺には建物が建てられ、重要な建物が建ち並ぶ一角となったのです。ベルリン中心部は第二次世界大戦によって激しく破壊され、多数の建物も焼け落ちました。多くの建物は現代的な建物へと置き換わるなかで、フォーラム・フリデリツィアヌムの建物は再建されて、ベルリンの古い街並みを今に残しているのです。
ドイツの負の歴史を伝えるベーベル広場
フォーラム・フリデリツィアヌムの中心的な場所がベーベル広場です。この広場を囲むように重要な建物が並んでいます。
このような広場は単なる広場ではなく、ドイツの歴史を記憶する場にもなっています。この広場で1933年にナチスの扇動によって学生たちが非ドイツ的な書籍を集めて燃やしました。こうした動きはナチスの暴走を加速させたのですが、ドイツの負の歴史を記憶していくため、広場に美術作品が設置されています。
それは広場の地下に部屋が作られ、空の本棚が取り付けられているもの。ガラス窓が取り付けられており、地上から空になった本棚を眺めることができるのです。ここでは美術作品を通してドイツの歴史を感じることができるでしょう。
ベーベル広場 / Bebelplatz
- 住所: Unter den Linden, 10117 Berlin
- 公式サイト:ベーベル広場
ベルリンを代表する文化スポット、ベルリン国立歌劇場
ベーベル広場の東側にあるのはベルリン国立歌劇場です。こちらはフォーラム・フリデリツィアヌムでも重要な建物で最初期に建てられています。建物は火災や戦災のために建て直されていますが、今でも昔と同じようにオペラを上演しています。
ベルリン国立歌劇場は近年に建物を修復していますが、歴史あるオペラ座の雰囲気を保たれています。そのためドイツでオペラを楽しみたい人にとっては、その質の高さだけでなく、雰囲気も楽しめる重要な場所でしょう。
なお年に一回、劇場横のベーベル広場で無料屋外コンサートを開催しています。もしオペラに近寄りがたければ、こうした無料コンサートを訪れるのも良いでしょう。
ベルリン国立歌劇場 / Staatsoper Unter den Linden
- 住所: Unter den Linden 7, 10117 Berlin
- 公式サイト:ベルリン国立歌劇場
戦争の悲惨さを伝えるノイエ・ヴァッヘ
ベルリン国立歌劇場の向かい側に建つ建物はノイエ・ヴァッヘです。こちらの建物は19世紀初頭に衛兵所として建てられました。建物を手がけたのは建築家カルル・フリードリッヒ・シンケルで、彼の建築は後世に大きな影響を与えており、ノイエ・ヴァッヘもその一つです。
現在、ノイエ・ヴァッヘが果たす役割は、戦争の犠牲者を慰霊する場。建物の中にはたった一つの彫刻作品が設置されています。それは亡くした我が子を抱く母親の像です。この作品は、実際に戦争で我が子を亡くした女性彫刻家ケーテ・コルヴィッツの作品を大きくさせたものです。このような場では、子を亡くした母の痛みを強く伝え、戦争の悲惨さを感じさせてくれるでしょう。
ノイエ・ヴァッヘ / Neue Wache
- 住所:Unter den Linden 4, 10117 Berlin
- 開館時間 : 10:00〜18:00
- 入館料 : 無料
- 公式サイト:ノイエ・ヴァッヘ
歴史好きにおすすめなドイツ歴史博物館
ノイエ・ヴァッヘの横に建つのは、現在ドイツ歴史博物館として利用されている建物です。
こちらの建物はフォーラム・フリデリツィアヌムの一部ですが、時代は少し先行しており、オリジナルの建物は17世紀末にプロイセン王国の武器庫として建てられました。他のフォーラム・フリデリツィアヌム同様に戦争によって破壊されましたが、現在は再建されて歴史博物館として利用されています。
博物館の展示はとても充実しており、様々な展示品を通じてドイツの歴史を辿ることができます。特に中世の鎧や武器のコレクションは目を見張るものがあるので、中世の歴史や騎士が好きな人には打ってつけの場所かもしれません。
ドイツ歴史博物館 / Deutsches Historisches Museum
- 住所: Unter den Linden 2, 10117 Berlin
- 開館時間 : 10:00〜18:00、10:00〜20:00
- 入館料 : 10ユーロ(展示により異なる)
- 公式サイト:ドイツ歴史博物館
※注: 2025年末まで武器庫の建物はリノベーションで休館予定。新館は開館しており、訪問可能
ベルリンで観光スポットをまとめて訪れるなら、フォーラム・フリデリツィアヌムを訪れよう
フォーラム・フリデリツィアヌムは、わずか数百メートルの場所に多くの見所が集まる観光におすすめの場所。また建物は昔の姿で再建されているため、歴史的なドイツの街並みも楽しむことができるでしょう。最近では地下鉄の最寄駅「博物館島」がオープンしており、世界遺産の博物館島と共に気軽に訪れることができるようになりました。もしベルリンを訪れる際に多くの観光スポットを訪れるのであれば、フォーラム・フリデリツィアヌムはおすすめの場所です。ぜひ訪れてみてください。
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K.Hayashi
- 大学卒業後に渡独。フリーランスライターとしてドイツの文化について多くの記事を執筆中。