【埼玉県・大高取山】低山でありながら6つの眺望が楽しめる穴場の山

大高取山

こんにちは! たびこふれ編集部、低山クライマーのシンジーノです。

東武東上線は「奥武蔵」と呼ばれる登山ルート群がある路線ですが、他山に比べ、地味な山が多いエリアです。

そんな渋~いエリアの中で、今回は私が好きな大高取山(おおたかとりやま)をご紹介したいと思います。

この山、知名度はイマイチですがとっても魅力に溢れている山なんです。

その辺りのことをじっくりお伝えしたいと思います。

>>【低山おすすめ】首都圏から気軽に行ける山登りルート15選の記事はこちら 

目次

大高取山へのアクセス

大高取山への登山ルートの起点は、東武東上線~越生線の越生(おごせ)駅です(途中、坂戸駅から越生線へ乗り換え)。

山登りというと、駅から登山口までバスやタクシーで向かわなければならないところが多いですが、大高取山は駅から歩いてアプローチできるのが嬉しいポイントです。

越生駅
<東武越生線 越生駅>

登山ルート・スケジュール

大高取山は初心者でも気軽に登れる体に優しい山です。大高取山の特徴を挙げると次の7つです。

  • 駅から歩いて登り始められる(これ大事)
  • 山頂まで近い(駅から1時間半程度でメインの大高取山に登頂できる)
  • 縦走も楽しめる(これも大事)
  • 低山の割に眺望の良い展望スポットが、なんと6つもある(恐るべし!)
  • 登山道が整備され、フラットで歩きやすい道もけっこうある(これを私はご褒美ロードと呼んでいる)
  • ルート上にお風呂があり、下山後汗を流せる(これすっごく大事)
  • 人が少なく空いている

登山ルート

越生駅~<30分>~世界無名戦士の墓~<15分>~西山高取(271m)~<30分>~幕岩展望台(246m)~<20分>~大高取山(376m)~<20分>~だいこう寺跡(ふれあいの里山展望台)~<25分>~桂木観音(281m)~<45分>~オーパークおごせ~<25分 無料送迎バスあり>~越生駅

【記号の説明】

~:徒歩/< >内:凡その歩行時間/( ):標高

大高取山縦走の見どころ・6つの展望スポット

では、東武越生駅(西口)から、さっそく出発!

車道

越生駅西口から垂直に伸びる車道を歩き、突き当りの丁字路を右に曲がり、すぐ左に折れ「世界無名戦士の墓」を目指します。アスファルト登りの車道が続きます。

世界無名戦士の墓
<世界無名戦士の墓>

越生駅から30分登ったらひとつめの展望スポット「世界無名戦士の墓」に到着。

世界無名戦士の墓とは?

越生町大観山の山頂にある慰霊碑。第二次世界大戦で戦死した無名戦士の墓も兼ねる兵士の供養塔で、国の登録有形文化財に指定されている。

展望所

標高は176mとさほど高くはありませんが、展望所からは筑波山、東京スカイツリーが見えました。動画で眺望をご覧ください。

山道

無名戦士の墓からいよいよ登山道が始まります。

冬晴れの気持ちよさが伝わるでしょうか。夏に比べて草木が生い繁ることなく、虫もおらず、足下では乾いた落葉がカサカサと鳴り、空気がひんやりとしていてとっても気持ち良いです。

山道

世界無名戦士の墓から次のピーク西山高取までの道がこのコース上の一番の急登かもしれません。ただ長さはそれほどでもありません。ひと汗かいて西山高取へ到着です。

西山高取

2つめのピーク「西山高取」

西山高取

このルートは、360度ぐるっと周囲を望める山頂や展望所はありません。

しかし、どうです、いいでしょう、この雰囲気。

こちらも動画でお楽しみください。

どんどん先を進みます。西山高取から道は下り基調となり、3つめの展望スポット「幕岩展望台」に繋がります。

幕岩展望台
<幕岩展望台>

こちらは山頂ではなく、開けた展望台です。標高は246mですが、ちょうどよい高さから眼下に街並みを見渡すことができます。

ここはガイドブックにも「大高取山コース屈指の展望スポット」と紹介されています。

ではこちらも動画でどうぞ~!

IMG_5609.JPG

幕岩展望台から再び登り返し、本日の最高ピーク「大高取山」をめざします。途中フラットな木立の広場があり、そこから5分程度で大高取山登頂です。

大高取山山頂からの風景
<大高取山山頂からの風景>

今日の最高地点です(376m)。ガイドブックによると、大高取山は以前はまったく眺望がなかったようですが、現在は樹林の一部が伐採されており眺望を楽しめます。ここでは空をとても高く感じました。

大高取山山頂からの風景

大高取山山頂からの風景

ちょうど母娘のおふたりがベンチで休憩されていたので遠景からパチリ!

大高取山山頂は本当に少し開けているだけですが、逆にそれがとってもいい雰囲気を醸成しています。

こちらも動画でお楽しみください。

では5つめの展望スポット「だいこう寺跡(ふれあいの里山展望台)」へ。

ここはガイドブックには載っておらず、現地の案内板で知りました。「幕岩展望台と並び眺望が良いのでぜひ立ち寄ってみてください」と書いてあったので、少し遠回りとなりますが立ち寄ってみました。

だいこう寺跡

今回のルートの中では(無名戦士の墓を除いて)一番ワイドに展望が楽しめる場所が「だいこう寺跡」でしょう。ガイドブックに載っていなかったので、ごく最近に展望所として整備されたのではないかと思います。

マップ
<越生ふれあいの里山マップ案内板>

だいこう寺跡

ではこちらも動画でご覧ください。

だいこう寺跡には丸太のベンチがたくさんあってランチ場所にも良さそうなので、ここで昼食を摂ることにしました。

ランチ休憩セット

私のランチ休憩セットです。山では木のベンチに座るのも良いのですが、硬くて座りごこちが良いとは言えないし、先客が居たら座れないので、山荷物に余裕がある時は椅子を持参しています。この椅子の座り心地が最高なんです。この日もここで1時間くらいゆったり過ごしました。

椅子の正体は以下の記事を見てください。

>>「チェアリング」って最近聞くけど、どうなの?

ランチ休憩セット

私の山の簡単ランチパック。おにぎり、カップラーメン、魚肉ソーセージ、チーかま、どらい納豆。山でのラーメンは体が温まる味噌味、またはカレー味がおすすめです。

カップラーメン

ちなみにペットボトルの白いドリンクはカルピスウオーターではありません。

にごり酒

にごり酒です。山でのにごり酒、旨いです!

だいこう寺跡

だいこう寺跡で、鳥のさえずりとひんやりした空気に癒された私は再び歩き始めました。

桂木山の山頂

途中 桂木山の山頂を通りますが、山頂というよりは丘みたいな感じで眺望もなく、畳3畳くらいの広さしかありませんでしたのでそのまま通り過ぎました。

桂木観音

さて最後のポイント「桂木観音」が見えてきました。

桂木観音
<桂木観音>

桂木観音とは

毛呂山町の桂木地区にある古刹で標高281m。奈良時代の僧・行基(ぎょうき)が創建したとされている。奈良の葛城山に似ているところからこの地を「桂木」と名付けたと伝わる。観音堂の中には千手観音立像が安置されている。

とても雰囲気の良い、歴史を感じる観音堂でした。

桂木観音のおすすめポイントは、鐘を突くことができるという点です。→状況が変わりました。

【編集部註】

後日再訪したところ、鐘をつくことは出来なくなっていました。

「騒音防止・安全管理のため、平時での鐘をつくことはご遠慮ください。桂木寺役員」と表示が追記されていました。確かに近隣にお住まいの方のことを考えるとその通りですね。

鐘

桂木観音展望所

本日最後の展望スポット。桂木観音展望所からの風景です。

無人販売所

ここ桂木地区は「日本最古のゆずの産地」だそうで、道沿いにはゆずの木や、無人販売所が見られました。

ゆずの木

空

この日は本当に天気がよくて、空は青く澄みきっていました。これだから冬の低山歩きはやめられません。

桂木観音から歩くこと45分。オーパークおごせに到着です。

オーパークおごせ
<オーパークおごせ>

以前は「ゆーパークおごせ」と言っていました。今でもあちこちの案内板は旧名のままでした。

館内
<オ-パークおごせの館内>

登山ルート上にお風呂があるなんてなんと贅沢な!

ここは温泉ではありませんが、大浴場や露天風呂など設備が整っており、山の汗を洗い流すことができます。下山後に風呂に入るのと入らないとでは気分は雲泥の差です。ここに寄れるだけでもこのルートは秀逸です。

オーパークおごせから越生駅までは無料の送迎バス(1時間に1本程度)が出ていますが、歩いても30分くらいで越生駅に着けます。

>>オーパークおごせ無料送迎バス時刻表

>>オーパークおごせの公式サイトはこちら

大高取山まとめ

山登りはふつう早朝から始めます。始発電車で出かけることもしょっちゅうです。

しかし大高取山は朝ゆっくり出発で全然大丈夫です。今回も越生駅発10時でランチにたっぷり時間をかけても2時半にはオーパークおごせに着けました。

お風呂で汗を流し越生駅に戻ったのは15:40ごろ。こんな楽ちんな山行はありません。

「都心(池袋)から1時間ちょっとの立地、しかも駅から歩き始めることができ、かつ初心者でも登れる気軽さ。その上、6つも眺望が楽しめる、これだけ便利なのにそれほど混んでいない。こんな山に初めて出会った」

私の正直な感想です。朝起きて「おっ、天気いいな、ちょっと良い景色でも見に行くか!」とふいに思い立っても出かけられる、そんなありがたい山です。

個人的には冬がおすすめ。空気が澄んでいて遠くがよく見渡せるからです。

次の週末あたり、山のおいしい空気を吸いに、癒しの風景を愛でに、大高取山への登山 & お風呂なんていかがですか?

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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