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【秋田】森の巨人「あがりこ大王」を見に行こう!獅子ヶ鼻湿原の歩き方
こんにちは!たびこふれライターの中尾です。
日本百名山の鳥海山(ちょうかいさん)は標高2,236m、東北第2の標高を誇る山。鳥海山北麓北側に位置する不思議の森『獅子ヶ鼻湿原(ししがばなしつげん)』はブナの原生林に囲まれています。鳥海山の伏流水が7か所から湧き出ていて、その流れが約26haの広さを持つ湿原を形成しています。この湿原には世界的に貴重なコケ(鳥海マリモ)が多種多量に群生していて多くのハイカーで賑わいます。また"森の巨人たち100選"に選ばれている「あがりこ大王」が威風堂々と鎮座しています。旅行会社のツアーでもよくハイキングで立ち寄られている『獅子ヶ鼻湿原』を写真と共に巡ってみましょう!
【目次】
- 獅子ヶ鼻湿原(ししがばなしつげん)
- 獅子ヶ鼻湿原の入口
- 入口⇒吊り橋(約10分)
- 吊り橋⇒分岐点①(約20分)
- 分岐点①⇒あがりこ大王⇒分岐点①(往復約20分)
- 分岐点①⇒分岐点②(約2分)
- 分岐点②⇒(時計回り)⇒鳥海マリモ群生地・あがりこ女王(約30分)
- 鳥海マリモ群生地・あがりこ女王⇒獅子ヶ鼻湿原の入口(約30分)
獅子ヶ鼻湿原(ししがばなしつげん)
獅子ヶ鼻湿原の紹介
獅子ヶ鼻湿原は、秋田県にかほ市の鳥海山の北西山麓に位置し、レクリエーションの森「鳥海自然休養林」に設定されています。獅子ヶ鼻湿原一帯は独特の形態をした奇形ブナ林、大小の湧水池、湿地などがあって自然庭園の趣があります。特に大きなブナの巨木「あがりこ大王」、氷河期からの生きた化石「ムカシブナ」、清らかで豊富な湧水群の「獅子ヶ鼻湿原」、世界的に珍しいコケの群落「鳥海マリモ」など、遊歩道でこれらをめぐることができます。希少植物も多く自然環境に恵まれ、自然探勝など森林レクリエーションの場として利用されています。(東北森林管理局HPより引用)
場所:秋田県にかほ市象潟町横岡字中島岱国有林
獅子ヶ鼻湿原のハイキングシーズン
例年5月中旬から11月下旬にかけてとなります。シーズン初めや終わりは残雪や積雪の状況を必ずご確認ください。
獅子ヶ鼻湿原へのアクセス
現在、獅子ヶ鼻湿原へは車でしか行くことができません。
※日本海東北自動車道の象潟ICより車で約15分
※JR羽越本線の象潟駅(きさかたえき)より車で約20分
※駐車場完備(無料)
獅子ヶ鼻湿原を歩くために必要なもの
- トレッキングシューズ(運動靴は避けた方がいいと思います)
- 雨具(上下)
- 帽子
- タオル
- トレッキングポール
- 飲料水
- 予備バッテリー
- ビニール袋
- 非常食
- 熊よけ鈴(熊います!)
などをリュックに入れて行動してください。
獅子ヶ鼻湿原の滞在時間(見学・休憩時間込み)
- ①ショートコース:駐車場からあがりこ大王を経由して、鳥海マリモ群生地とあがりこ女王を見て戻る:約2時間。
- ②フルコース:駐車場からあがりこ大王経由、獅子ヶ鼻湿原を時計回りに一周して、鳥海マリモ群生地、あがりこ女王を見て周遊:約3時間。
※フルコースは時間がかかり、さほど風景が変化しないのと、所々きつい山道がありますので、行かなくてもいいかなと個人的には思います。
※所要時間:約3時間 歩く距離:約5km
獅子ヶ鼻湿原を歩く上で注意すべき点
- ほぼ9割が木道。木道は雨天時ツルツル滑りますので注意。トレッキングシューズをお勧めします。
- 天候が急変に備え、雨具は必ず持っていきましょう。
- 雨天時、傘をさしての歩行は危険です。
- 遊歩道から外れてはいけません。
- 当たり前ですが、森林内は禁煙です。
- 駐車場から先にはトイレがありません。
- ペットの入山はできません。
- 駐車場から先、飲料の販売機はありません。(駐車場には自動販売機があります)
問合せ先
にかほ市観光協会:中島台レクリエーションの森 - にかほ市観光案内 (nikaho-kanko.jp)
※ガイドも依頼できます。詳細はにかほ市観光協会まで。
獅子ヶ鼻湿原の駐車場・入口
★僕が歩いた行程は前述②のフルコースです。
駐車場です。正面の建物がトイレです。途中、トイレはありませんので、出発前に済ませましょう。獅子ヶ鼻湿原の入口は右側の道を行きます。
左側には管理棟がありますので、何か不明点があれば尋ねてみましょう。
入山は15時まで。下山は17時までとなります。日没にひっかかると危険です。
※前を歩く大きな人はたびこふれライターでおなじみのシンジーノさんです。
入口には除去マットが設置されていますので、靴の裏をしっかり磨いて入山しましょう。
入口⇒吊り橋(約10分)
ところどころでこのような大きなブナの木を見ることができます。
このようにブナ林の中を木道がすり抜けるように設置されています。
大地の命をダイレクトに感じることができます。
吊り橋までは下り道が中心です。
階段を下ります。
階段を下った先が吊り橋です。
吊り橋からは赤川の渓流を見ることができます。まさに渓流浴です。
吊り橋⇒分岐点①(約20分)
吊り橋を渡ると今度は階段を上がります。
再び木道を歩きます。
あがりこ大王への分岐点①に到着です。
分岐点①⇒あがりこ大王⇒分岐点①(往復約20分)
木の形状を見ながら歩くのも楽しみのひとつです。
あがりこ大王の手前に大きなブナがあります。燭台(しょくだい)ブナです。
初めての人はこれがあがりこ大王かと見間違えるそうです。立派なブナの木ですね。湾曲した太い枝がガッツポーズをしているようにも見えます。
ブナの森を利用した炭焼き窯跡です。
江戸時代後期から戦後まで、炭焼きに使われていた窯跡です。
緩やかな登り道が続きます。あがりこ大王はもうすぐです!
大きなシンジーノさんも小さく見えます(笑)。
あがりこ大王に到着です。
あがりこ大王を中心に周りを1周することができます。
まさに森の主ですね。幹周りは7.62mもあるそうです。
分岐点①⇒分岐点②(約2分)
分岐点①まで戻ってきました。
少し登り坂となります。
木道が整備されていますが、雨上がりなのでとても滑ります。
分岐点②に到着です。
★ここが運命の分かれ道です!
僕たちはこの案内図の通り、左に進み時計回りに歩きました。団体ツアーは右に進み、鳥海マリモ群生地とあがりこ女王へ向かいました。実際に行ってみると時間がかかるのと、それほど風景が変化がないのと、ところどころきつい山道がありますので、行かなくてもいいかなと思います。
分岐点⇒(時計回り)⇒鳥海マリモ群生地・あがりこ女王(約30分)
まずは木道の登り坂です。
森林浴気分で木道を進みます。林の中なので展望はありません。
ところどころ渓流沿いに出ます。
緩やかな坂を登ったり下ったり進みます。
道が整備されているので迷うことはありません。
しっかり順路を示す標識も出ていますので安心して進めます。
分岐点②から歩いて約10分。湧水(出つぼ)ポイントに到着です。出つぼは別名「クマの水飲み場」と呼ばれています。
さらに山道を進みます。
森林浴を楽しめるのですが...。視界があまりないので途中で飽きてきます。
木道がなくなり岩場になります。
2ヶ所目の湧水(出つぼ)です。
森林浴には最高の場所ですが...。
いかんせん風景に変化がありません。
木道をひたすら歩き続けます。
木道を歩いて...
岩場を歩いて...。
導水路に着きました。
川沿いなので、空気が冷んやりしていて気持ちいいです。
水門があります。
勢いよく水が流れていました。
もう少し進むと...。
鳥海マリモ群生地・あがりこ女王に到着です。
まずは鳥海マリモ群生地へ。外気温と水温の温度差でゆらゆらと水蒸気が立っています。鳥海マリモとは、流水の中でコケ類が絡まり合ってボール状に発達した獅子ヶ鼻湿原固有のものです。
この先に鳥海マリモ群生地があります。
トントントンと進んでいくと...。
鳥海マリモの看板があります。
緑の苔の部分が鳥海マリモです。
神秘的ですね...。
この雰囲気は動画でご覧ください!
次はあがりこ女王を見に行きましょう。
1分も歩けばあがりこ女王です。
あがりこ大王同様に大きなブナの木ですね!十数本の白くてしなやかな幹が、立ち上がる姿が女性を思わせることから名づけられたそうです。
鳥海マリモ群生地・あがりこ女王⇒獅子ヶ鼻湿原の入口(約30分)
それでは駐車場に帰りましょう。
鳥海マリモ群生地を横に進みます。
ところどころ小さな滝が連続しているのを見ることができます。
渓流から離れて木道を進みます。
分岐点②まで登り坂がメインです。
分岐点②を通過します。
駐車場まで先ほど通った道を戻ります。
吊り橋を通過。
まもなく駐車場です。
入口まで戻ってきました。
管理棟の横には杖の貸出しがあります。最後に環境整備協力金箱にお金を入れました。
駐車場に到着です。
最後に...
何度も言いますが、雨上がりの木道はツルツル滑ります。ワックスがけ直後の床みたいです。転倒しないように充分気をつけてください。また地図通り、獅子ヶ鼻湿原を周回せずとも、あがりこ大王、鳥海マリモ群生地、あがりこ女王の3スポットを回れば十分だと思います。2時間程度で森林浴と散策が楽しめるのでぜひオススメです。
※途中、トイレがありません。
※飲料水の自動販売機もありません。
※熊が遊びにきます!
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※当記事は2022年8月に訪問した時のものです。訪問の際は、事前に情報収集をお願いします。
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。