圧巻のライトアップ、世界遺産の街で開催されたイベント「ポツダマーシュロサーナハト」

ドイツの首都ベルリンの近郊にはポツダムの街があります。決して大きくはない街ですが、世界的に知られている見どころがあります。それは世界遺産に指定されているサンスーシ宮殿。このような世界遺産がある街では毎年8月に多くの人が訪れる大規模なイベントが開催されます。そのイベントはポツダマーシュロサーナハトと呼ばれるもの。そこでサンスーシ宮殿を始め、周辺の宮殿や庭園がライトアップされるなど、ポツダムでの夜を楽しめるものとなっています。今回はそんなイベントを実際に訪れた様子を報告したいと思います。

夕方から深夜まで開催されるイベント

今回イベントが開催されたのは8月19日と20日の金曜日と土曜日の2日間です。開催されるのは17時から1時半までという時間帯。

この時期のドイツでは日没が20時近くなので、夕方から深夜がイベントの開催時間になります。当日訪れたのは夕方過ぎでした。会場は既に明かりで照らされており、来場者を暖かく迎え入れてくれます。

夕闇の中に照明に照らされた道が浮かび上がり、宮殿近くの庭園には漂うのはロマンチックな雰囲気。小雨が降っている状態でしたが、それでも多くの人が会場へと訪れている様子が印象的でした。

ライトアップだけでなくプロジェクションマッピングも

暗闇が広がる頃には雨も上がり、ライトアップされた建物が夜空を背景にして浮かび上がります。会場となるのはサンスーシ宮殿や庭園、その周辺にある宮殿で、建物の多くはライトアップされていました。

特にオランジュリー宮殿と絵画館はライトアップされるだけでなくプロジェクションマッピングがされており、建物をキャンバスにして光が模様を描いています。普段ではサンスーシ宮殿の脇役となってしまう宮殿ですが、今回のイベントでは主役に劣ることのない美しい姿を見せてくれます。明るく彩られた宮殿にただ圧倒されることになりました。

会場の至る所で開催されるコンサートやパフォーマンス

会場となる広大な庭園では様々なイベントが開催されます。小さなコンサートは会場の至る所で開催されており、それが楽しみで会場をくまなく歩くことに。

印象的だったのは宮殿の雰囲気に合ったパフォーマンス。それはゼンマイ仕掛けのようなアンティーク調の人形が舞台の上を動くというもの。ですが、それは人形ではなくパフォーマーが演じるパフォーマンスです。そのユーモラスな動きは子供から大人まで魅力して、多くの人が見入っていました。このように数多くの小イベントが開催されており、会場内を巡ることに飽きることはありませんでした。

圧巻のサンスーシ宮殿のライトアップ

忘れていけないのは主役とも言えるサンスーシ宮殿です。普段訪れることができるのは日中の時間で夜のサンスーシを眺めることは簡単ではありません。

今回のイベントでは建物内に入ることはできませんが、ライトアップされた宮殿を見ることができました。宮殿は美しくライトアップされており、見ることができるのは昼とは全く異なる姿。宮殿は丘の上に建っており、丘にはブドウが植えられて、階段状に取り付けられたブドウ棚が大きな特徴となっています。建物だけでなくブドウ棚もライトアップされており、印象的な風景を生み出していました。