公開日:
最終更新日:
【アテネ】エッジーな街、エクサルヒアでローカルっぽく過ごしてみよう
ギリシャの治安情報では、危険なエリアとして挙げられることが多いエクサルヒア。度々アナキストと警官の衝突が起きるのも事実なのですが、普段は平穏。アテネ大学に近く、若者に人気の飲食店なども多い活気のあるエリアです。
今回の記事ではエクサルヒアの青空市場やショップなど、地元の人々に愛されているスポットを紹介します。アテネでゆっくり滞在する機会があれば、ローカル気分で1日を過ごしてみるのはいかがでしょう?
目次
活気溢れる「ライキ」へ行ってみよう
ギリシャ、特に都市部での生活に欠かせないのが「ライキ」。
ライキ・アゴラ(庶民の市場)を略してそう呼ばれるのですが、あちこちの通りで月~土曜のいずれかに開催される青空市場のことで、アテネなら大体どこに住んでいても週に一度は徒歩圏内のライキで買い物をすることができます。
エリアによって規模の大小はあれど、新鮮な野菜や果物が豊富に売られているので、野菜・果物類はスーパーよりもライキで買うという人が多いです。他には魚、乾物、日用雑貨、衣料品、植物なども売っています。
エクサルヒアエリアでは毎週土曜日にカリドロミウー通りでライキが開かれるのですが、近くに宿泊施設も多いのか観光客の姿もよく見かけます。私の最寄のライキだと7・8月のバカンスシーズンは閑散として寂しいのですが、ここはいつでも活気があり、近くのカフェなどもすごく賑わっています。
アテネのランドマークのひとつであるリカヴィトスの丘の頂上の教会も見え、フォトジェニックな市場です。
市場はただ見ているだけでも楽しいですが、新鮮な野菜や果物を味わってみては?値段はkg表記ですが、少量でも購入可。袋をもらって、欲しいだけ自分で選んで入れるというシステムが基本です。チェリーなど細かいものは重さを言って入れてもらう場合が多いので、たくさん要らないなら「少し」とはっきり言いましょう(たまに押しの強い売り手がいるのでちょっと注意)。
お土産にぴったりな蜂蜜や蜜蝋軟膏、ピクルス、ハーブ、ナッツなども。
荷物が重くなりますが、ギリシャの蜂蜜はとてもおすすめです!写真中央の黒っぽいのはぶどうの汁を煮詰めたシロップ(ギリシャヨーグルトやパンと食べたり、料理やお菓子にも活躍)、透明のボトルは葡萄の蒸留酒。
※エクサルヒア地区のライキ・アゴラは、カリドロミウー(Kallidromiou)通りで毎週土曜日(祝日は除く)に開かれます。Googleの情報では時間は7:00~15:00になっていますが、8:00以降~14:00ぐらいまでに行くのが無難です
ローカルグルメや地元の商店も充実
ライキが開かれるカリドロミウー通りや、そのすぐ近くのお店もいくつかご紹介します。
イ・ムリア
市場の入口にあたる、ハリラウ・トリクーピ通りとカリドロミウー通りの交差点にあるカフェ。
周辺にはいくつかのカフェがありますが、こちらはギリシャ語で「カフェニオン」と呼ばれる昔ながらのスタイルで、レトロな雰囲気が可愛い。いかにもギリシャな雰囲気を求めるならおすすめです。カフェニオンはおじさんやおじいさんが多く集うカフェですが、女性や旅行者が入っても大丈夫。ギリシャコーヒー、ウゾ(アニス風味のリキュール)とおつまみなど、典型的なカフェニオンのメニューが楽しめます。
【Η Μουριά】
- 住所:87 Harilaou Trikoupi Street
- 営業時間:日~金曜 7:00~23:30、土曜 5:30~23:30
アマ・ラヒ
カリドロミウー通りの真ん中あたりにあるこのレストランは、おいしいモダンギリシャ料理をカジュアルに楽しめる人気店。時間帯により、カフェやブランチメニューもあります。
元々は小学校だった建物をリノベーションされたお店なので、建築物としても面白いです。
【Άμα Λάχει - Στης Νεφέλης】
- 住所:69 Kallidromiou Street
- 営業時間:月~金10:00~23:30、土日11:00~23:30
- 公式サイト:Ama Lachei
エリニカ・カルディア
アクロポリス近くにも店舗がある、ギリシャのグルメ食品のお店。
お土産に人気なパッケージされた食品類のほか、量り売りで少量から買える各地のローカルチーズなど。オリジナルのエコバッグも可愛いです。
【Ελληνικά Καλούδια】
- 住所:51 Kallidromiou Street
- 営業時間:月~木・土9:00~17:00、金9:00~21:00、日曜定休
- 公式SNS:Facebook
ミクロス・エロティコス
レトロ好きにはたまらない、古いおもちゃやレコードなどを集めたお店。
【Μικρός Ερωτικός】
- 住所:30 Kallidromiou Street
- 営業時間:月・水・土11:00~17:00、火・木・金11:00~19:00、日曜定休
- 公式SNS:Facebook
アシマコプロス
アテネの有名老舗菓子店のひとつ。昔ながらの定番ケーキ類やチュレキと呼ばれる菓子パン、お土産におすすめな量り売りのチョコレートやナッツのお菓子、クッキーなど種類豊富です。
夏季だけ売られるアイスクリームもぜひ味わってみてください。
【Αδελφοί Ασημακόπουλοι】
- 住所:82 Harilaou Trikoupi Street
- 営業時間:月~土7:00~22:00、日8:00~15:30
- 公式サイト:Asimakopoulos Bros
イノティポ
自家製ワインも取り扱うワインショップ。ボトルワインだけでなく、各種リキュール類、量り売りの樽ワインや蒸留酒など。量り売りワインや蒸留酒は試飲もできます。
【Οινότυπο】
- 住所:98 Harilaou Trikoupi Street
- 営業時間:月~土 9:00~22:00、日曜定休
- 公式サイト:Oinotypo
治安について
冒頭でも書きましたが、エクサルヒア地区は治安が悪いとも言われるエリアです。しかし必要以上に恐れることはなく、筆者の体感では日本と特に変わらず夜も出歩けます(保障できないので観光客にはおすすめはしませんが)。ただ、小奇麗に見えたり土地勘がなさそうな観光客がターゲットにならないとも言い切れませんので、常識で考えられる程度の注意は払ってください。
昼間、普通に歩いていてトラブルに巻き込まれることはよほど運が悪くない限りないと思いますが、いかにもな高級品は身につけない、貴重品はリュックのポケットなどすられそうなところに入れない、怪しそうな雰囲気の人に近づかない、デモや集会を見かけたらその場を離れる......といったことを心がけましょう。
おわりに
エクサルヒアは国立考古学博物館、国立図書館、アテネ大学、アテネ・アカデミーといった定番観光スポットに近いエリア。もし土曜日にアテネにいるなら、今回ご紹介した青空市場やショップも回ってみてください。そこで暮らす人々の生活を垣間見ることができて、ただ観光するだけよりも楽しい一日が過ごせるかもしれませんよ。今回ご紹介したお店以外にスーパーマーケットやベーカリーなどもあるので、食品や飲み物を買って近くにあるストレフィの丘やリカヴィトスの丘でピクニックをするのもおすすめです!
関連記事
Rankingギリシャ記事ランキング
-
アナグノストゥ直子
- アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。