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【紅茶大国インド】みんな大好きマサラチャイ!インドで飲める色々なお茶をざっくり紹介!
インドといえば紅茶。あつあつに煮立て、どっさり砂糖を入れたミルクティー(チャイ)はインド人の食文化に欠かせません。
一口で飲めてしまいそうな小さなカップに入ったチャイはもちろんのこと、ハイティー(アフタヌーンティー)やバター茶まで、インドのお茶文化はバラエティに富んでいます。
今回は、お茶大好きな筆者が撮りためた「インドのお茶コレクション」写真をお届けいたします!
目次
- チャイおじさんが作るあつあつで甘々のチャイがおいしい!
- チャイのハイエンド化&おしゃれさが大切!?ベンチャー・チャイ・チェーンの台頭
- ハイティー・バター茶・ジャンジャーレモンハニー。バラエティ豊かなインドのお茶
- まとめ:紅茶好き・冒険好きの方は一度は本場のチャイを味わうべき!
チャイおじさんが作るあつあつで甘々のチャイがおいしい!
インドのお茶といえばミルクティー。一般的にチャイは、小さなカップに入ったミルクティーを指します。
チャイは、粒状の紅茶の葉(インド人はティーパウダーと呼んだりします)をこれでもかというくらい煮出し、ショットグラスほどのカップに角砂糖を3〜4個くらい入れて、あつあつの状態のものを飲みます。庶民の味方は「Red Label」。ティーバッグなんて気取ったものは使いません!
インド人は熱いものを好む人が多く、チャイを冷ましていると「冷たくなってしまっている!」と温めなおされてしまうことも。
チャイは街中どこでも飲めますが、せっかくなのでチャイストールで飲みましょう。何十年もチャイを作り続けてきたおじさんが小さなお店で売るチャイが、一番おいしいのです。どれだけ疲れても、チャイを飲めば不思議と元気が出てきます。
インド人はチャイと一緒にビスケットや油で揚げたスナックが好きです。おこぼれをもらおうと、チャイストールは犬の溜まり場にもなります。
ご心配なく!犬たちは人慣れしているせいか、みんな行儀がとてもよいのです。飛びついてきたりすることもなく、お座りしてじっと見つめてきます。ビスケットは犬の健康によくないのですが、ついつい一枚落としてしまいますね...。
驚くかもしれませんが、中にはチャイに塩を入れる人もいます。レモンティーやブラックティーにブラックソルト(硫黄の風味のある塩)を入れるのが通の飲み方のようです。
地方によっては、夏は50度近くなることもめずらしくありません。積極的な塩分補給が欠かせないからかもしれませんね。
チャイストールの清潔さに疑問を抱く方がいるかもしれません。ご安心を!グツグツと高温で煮詰めるからでしょうか、私自身はチャイでお腹を壊したことはありません。
そして、名作「深夜特急」でお馴染みの素焼き器に入ったチャイ。Kulhad(クルハド)チャイと呼びます。これ、実は外に捨てても土に還らないそうですが...。使い捨てなので素焼きの器は清潔、とインド人から伺いました。
オフィスの休憩も、もちろんチャイです。インドのIT企業が入居するコワーキングプレイス「Cowrks」でITワーカーたちを観察してみました。
11時:軽食&チャイ休憩、14時:お昼ごはん、16時:チャイ休憩。いつ仕事をしているのか気になりました...。
チャイのハイエンド化&おしゃれさが大切!?ベンチャー・チャイ・チェーンの台頭
チャイは進化しており、若者のニーズに応えハイエンド化してきています。チャイストールのチャイは5〜20ルピー(8〜35円程度)ですが「Tata cha」「Chaayos」「Chai Point」などのチェーンでは一杯の量が多く、40〜100ルピー(60〜150円程度)と強気の価格設定です。
下記3枚目の写真は、チャイ・チェーンの中でももっとも強気な価格設定をしているchaayosの店内です。なんと1杯100ルピー超え!
チャイと聞くとマサラチャイのイメージがありますが、小さなチャイストールはミルクティーのみということもあります。一方これらのベンチャーのチャイ・チェーン店は種類が豊富で、マサラチャイ、ジンジャーチャイなどスパイス入りチャイを選べます。
個人的にはジンジャー・ブラックペッパーチャイがおすすめ。体がぽかぽか温まり、ブラックペッパーの刺激が砂糖の甘さに抜群に合います。
チェーン以外のカフェでもチャイは飲めます。ティーカップに入っていることが多く、30〜60ルピー(45〜90円程度)で売っています。ホテルの朝ご飯も、ティーカップに入ったチャイが提供される傾向にあります。
写真のお父さんは、ソーサーを使ってチャイを飲んでいます。「こうすると冷めて飲みやすい!」と教えてもらいました。
ハイティー・バター茶・ジャンジャーレモンハニー。バラエティ豊かなインドのお茶
ハイティー
イギリスの植民地統治により、インドにはイギリスの影響が今も至るところに残っています。その1つともいえるのでしょうか、インドでもアフタヌーンティーを楽しめます。
インドでは「ハイティー(High Tea)」と呼び、紅茶1ポット分と軽食2人前がセットが基本です。高級ホテルでもこの1セットで1,000ルピー(1,500円程度)なのでお得ですね。
油であげたもの・小麦で作ったスナックが多いので、お茶が進みます。
写真は、イギリス統治の名残を強く残すムンバイの「The Taj Mahal Tea House」のハイティーセットです。
【Brooke Bond Taj Mahal Tea House】
- 住所:Sanatan Pereira Bungalow, 36/A, St John Baptist Rd, Bandra West, Mumbai, Maharashtra 400050
- 営業時間:7:30〜23:00
- 定休日:年中無休
- 公式サイト:The Taj Mahal Tea House
バター茶
インドは多民族国家です。インドを語る上で忘れてはならないのがチベット人。チベットから亡命してきた方々がインド各地に住んでおり、故郷の文化をインドでも育んでいます。
チベットのお茶と言えば、バター茶!これは、バターと塩が入ったお茶です。
チベット亡命政府のあるインド北部・ダラムサラに旅行した時のこと。ハーブティーを飲みたかったので「チベタン・ハーバルティー」を頼んだところ、間違ってバター茶が運ばれてきました。気づかず飲み、その塩気とバターのコクに脳が混乱しました。
別の日にダラムサラのギャトゥ修道院で「寄付を入れる箱はどこ?」とお坊さんに話しかけたところ、「お金はあとでいいから、まずは朝ご飯食べていきなさい」とナンのようなパンをすすめられました。そして、茶碗に並々と注がれるバター茶!これが、パンに抜群に合いました。やさしい塩味とまろやかなバターが、味のないパンを胃に流してくれます。
お坊さんが淹れてくれたからでしょうか、特別おいしかった1杯です。チベット人はこのバター茶を1日20杯も飲むそうです!
【Gyuto Tantoric Monastry Temple】
- 住所:59P9+XG6, Sidhbari, Himachal Pradesh 176053
- 営業時間:5:00〜18:00
- 定休日:年中無休
- 入場料:無料
- 公式サイト:Gyuto Tantoric Monastry Temple
ジャンジャーレモンハニー
ダラムサラは観光名所としても有名で、新婚旅行や家族旅行のインド人に加え、たくさんの西洋人が滞在しています。
その影響もあるのでしょうか、すごくモダンでおしゃれな「ジンジャーレモンハニーティー」が名物となっていました。ダラムサラはヒマラヤのふもとなので寒さが厳しいのですが、ジンジャーレモンハニーティーを飲むとぽかぽか体が温まります。
外国人にも飲みやすく、ヒマラヤの恵みであるハチミツを味わえるジンジャーレモンハニーティーは、色々なカフェで注文されていました。
まとめ:紅茶好き・冒険好きの方は一度は本場のチャイを味わうべき!
炎天下で飲んでも、寒い朝に飲んでもおいしいチャイ。チャイを飲んでほっと一息つく瞬間がたまらず、旅の疲れを癒してくれるチャイはまさに冒険の味です。
ご紹介したように、ハイティーなど上質な紅茶を破格の値段で楽しめるインドは、紅茶好きの方は訪問必須の国です。
ぜひ、インドでお茶巡りをしてみませんか?
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やまもと
- インドのバンガロール・ムンバイの2拠点で活動している翻訳者・ライターです。インドの野良犬とヨガが大好きです!