【全日本女子チア部☆AJO】私たち、勝手に応援しています!!!

全日本女子チア部AJO

こんにちは!たびこふれのシンジーノです。

とある木曜日の朝8時、東京・新橋駅前 SL広場のあたりが赤くざわついています。

「な、なんだ!この女の子たちは・・・?」

そこには、人生に打ちのめされ、悩み、もがき、その中で勇気を振り絞り、一歩でも前に歩みを進めようとしている勇者たちの壮絶なドラマがありました。

全日本女子チア部、略して"AJO" 劇場をご覧ください。

目次

まずはともかく動画を観てください

ともかくこの動画を観てください。

そして、彼女たちは駅前で何をしようとしているのか、を声高らかに表明します。

さあ、本編のダンスの始まりです。

ど、どうですか、朝からこの元気なエネルギー!

全日本女子チア部☆AJOとは?

毎週木金の朝、首都圏5か所の駅(新宿、新橋、池袋、後楽園、桜木町)で通勤のサラリーマン、OLの人たちを "勝手に応援" しているチアリーダーたちです。

創立からなんと12年!累計1,000回以上の応援パフォーマンスを繰り広げています。

チア部のメンバーは、主婦、お笑い芸人、OL、理学療法士、シンガー、整体師などそれぞれ本業を持っていて、駅前での応援の後、各々の職場に出勤しています。

応援は一年中やっていて、真冬も真夏も休みなし。北海道の旭川の冬のお祭りでは、マイナス12度の極寒の中、普段と変わらぬ応援コスチュームで踊ったそうです。(彼女らは真冬の応援を"越冬"と呼んでいる笑)

全日本女子チア部の略称は "AJO"。

※全日本女子チア部☆AJOは全日本応援協会の中にあるチームです。AJOは母体である全日本応援協会の略称です。

AJOの意味は、

  • A:ALL
  • J:JAPAN
  • O:応援

掛け声は「Go!Fight!Win!(ゴー・ファイッ・ウィン)」

リーダー朝妻 久実(あさづま くみ)さんのプロフィール

全日本女子チア部☆AJO部長の朝妻久実さんは北海道 旭川市の出身。愛称はクミッチェル。

アナウンサーを志し、就活するも落ち続け、その数なんと70社!!!

並みの人間なら、凹み、心折れ、アナウンサーという職業を諦めてしまうところでしょうが、朝妻さんは諦めず、受け続けました。

その後、山陰地方の契約局アナに採用されました。

契約期間終了後、フリーとなり活躍の場を東京に移しましたが、上京後も、テレビやラジオ番組のオーディションに落ち続け、苦難は続きました。

ついこの間まで局アナをやっていたという変なプライドもあって、学生時代の就活の時の苦しさよりも、精神的に追い詰められていました。

そんな、煮詰ってどうして良いかわからない時に全日本女子チア部に出逢い、「誰かを応援する」という自分の進む道が定まりました。

あれから11年。朝妻さんは駅前に立ち続け、2018年11月には一般社団法人 全日本応援協会を設立。朝妻さんは代表理事に就任しました。

現在は、駅前での応援だけでなく、全国各地、さまざまなイベントに出張応援など精力的な活動を続けています。

では、さらなる駅前での応援動画をドドーンとご覧ください。

聴衆の近くまで周ってくれます。

さらに熱いメッセージが発せられます。

このガッツポーズ、コロナ前はハイタッチだったそうです。

朝妻さんに、根ほり葉ほりインタビューしてみました

朝妻さん

なぜ駅前で応援をやっているんですか?

朝って多くの人が、テンション上がらないし、いやいや会社に出勤している人も多いでしょう?そんなサラリーマンやOLさんに、少しでも元気になってもらえたら嬉しいなと思って応援しています。

なぜ「チア」という方法を取ったのですか?

私、学生時代にチアをやっていたんです。チアは踊るだけで気持ちが上がります。スポーツクラブで汗を流す爽快感に近いようにも思います。

フリーアナウンサーとして上京した後、何をやってもうまくいかなくて、凹み、腐り、尖っていました。「私はこんなにも頑張っているのに、認めてくれない世の中が悪い」と人のせいにばかりしていました。

そんなネガティブ思考の私に友だちが喝を入れてくれたんです。「あなた文句ばっか言ってるけど、あなた自身はいったい何がやりたいの?」って。

そう問われた時、思わず私の口から出たのが「私・・・チアがやりたい」だったんです。

あの頃、ただがむしゃらにまっすぐに、純粋に燃えていた私。あの時のような気持ちにまた戻りたいな、とその時思ったのです。

もちろんその時は、今のような活動や仕事に結びついていくとは思っていませんでしたが。

すると友だちが「ふ~ん。ん?チア? チアと言えば、なんかどこかの駅で、一人でチアを踊っている人がいるって聞いたことあるような・・・」

それが当時、たった一人で駅でチアを踊り、行き交う人を応援していた全日本女子チア部☆AJO初代部長 齋藤 彩さんと出会うきっかけとなりました。

全日本女子チア部☆AJO初代部長 齋藤 彩さんとの出会いはどんなふうに?

駅前でチアを踊っている女性がいると聞いて、おそるおそる見に行ったんです。柱の陰からこっそり覗き見るような感じで笑。

そうしたら齋藤さんが踊っていたんです。たったひとりで。まるで侍のような孤高の人に見えました。今から思えばかなり尖がっていましたね。

齋藤さんは、「誰かの役にたちたい」と就職したものの人間関係がうまくいかず、苦しい毎日を送っていたそうです。そんな時、ボランティアを含めたさまざまな活動をしていたある会社のボランティア活動に参加するようになって、段々元気を取り戻していきました。そしてその会社の活動が一段落した時、思ったそうです。「今度は私の番だ」と。そして2009年、たったひとりで駅前で応援するという行動を開始しました。

そんな齋藤さんを最初は遠目に見ていたのですが、私の中にふつふつと湧きあがってくるものがあり「いっしょにやらせてくだい」と言ったんです。2010年の事です。そして2015年、齋藤さんが結婚を機に卒業することになりました。その時、齋藤さんに「やって」と言われたわけではなく、今後どうするかは「あなたに任せる」と言われ、自分で続けることを決め、2代目部長となりました。

駅前で応援しても、無視されたり、奇異な目で見られたりすることがほとんどだと思いますが、心折れることはないのですか?

私たちは、勝手に応援してるんです。無視されて当たり前と思っています。反応がないからと心折れたり、凹んだりするのは、やっていることに対して見返りを求めているからだと思います。見返りを求めなければ、反応を欲しがって落ち込むことはなくなりますよ。

応援を観ている人たちの反応には、どんなものがあるのですか?

路上で行き交う人たちを見ていると、いろんな人間模様があるんだな、とわかるようになりました。

ある時、年の頃は50代くらいの女性が踊っている私たちをじぃーっと見ていたんです。そしてチアが終わった後、彼女が私たちにずんずん近寄ってきたんです。「うわっ、もしかして怒られるのかな」と思ってドキドキしてたら、彼女はこう言ったんです。

「私、最近会社をリストラされたのよ。でもあなたたちを見ていると、なんか自分にもできることがあるような気がしてきた。」その時彼女はそのまま帰られました。しばらくして同じ駅前でチアをやっていたら、隣で靴磨きをしている人がいました。それが彼女だったんです。

「この人に"前向きのスイッチ"が入ったな」そう感じました。「応援」は人に一歩踏み出す勇気を与えてくれる、そのことを実感しました。

チアをやっている前を、多くの人は通り過ぎていくのですが、通りすぎる人の中にも、この人には届いているな、と感じることがあるんです。

例えば、歩みは止めないんだけど、小さくガッツポーズを見せながら通り過ぎるおじさんとかいるんですよ。目を見るとわかりますね。

朝チアのルーティンの中に「囲み応援」というのがあるんですよ。一人の方に向けてチアリーダー全員が、全力で応援するというものです。

この動画をご覧ください。

<この囲み応援、私(シンジーノ)もやってもらったのですが・・・元気出るんですよ~。想像以上に笑>

囲み応援する人には「何を応援してほしいですか?」って訊くんです。

ある男性が「彼女が欲しいので応援してほしい」と言ったんです。

また別の日に来たその彼は「彼女が出来ました。プロポーズしたいので応援してほしい」と。

そして、なんと彼はその彼女とめでたくご結婚されたんです。

応援をしていると、心からわかるんです。「応援は人の思考や行動を起こすスイッチを押す力がある」のだと。

囲み応援は、何度でも受けられます。毎回私たちに囲み応援をして欲しいという常連さんもいます。私たちは常連さんに訊くんです。「さあ、今日は何を応援してもらいたいんですか?」って笑。

チア部のメンバーはどうやって集まってきたのですか?

チアというと、華やかそう、楽しそう、といった明るいイメージを持たれる人が多いかもしれませんが、全日本女子チア部☆AJOのメンバーになる子の多くが、人生の中でもがいている人です。悩み、挫折し、苦しみ、自分がどうすべきかわからずにあがいている人。もちろん私たちの活動に感銘を受けて入部を決意してくれた子もいます。彼女たちはチアに、全身で打ち込める光を見つけたんだと思います。みんな人を応援することで心が豊かになり、人生を前向きに生きています。応援は、される側もする側も元気をもらえるんです。

全日本女子チア部☆AJOの将来の展望は?

私、最初は自分自身のためにチアをやっていたんです。今は "応援" というもののパワーを知りました。その可能性も知りました。

朝通勤する人たちだけでなく、地域や社会が元気になるよう、いろいろな場所で場面で応援したいと思っていて、活動の幅を広げていっています。

例えば、地方応援巡り。市役所とか道の駅とか、その土地のイベント、スポーツ大会、などに出没して応援しています。

>>>出張チアの詳細はこちら

現状メンバーは10名ですが、展開するには限界があります。ですから活動を加速させるために、応援マインドを持った人を増やしていきたいと思っています。東京だけでなく、北海道、関西エリアにもAJO支部を増やしていくことを考えています。

朝妻さんはとても明るく元気ですが、やはり人間、そうはいっても、いつも元気でハイテンションでい続けることは難しいのではないですか?

「がんばって明るくいようとすると、一時は明るく元気にいられるけれど、その反動で却って暗く沈むことはないのですか?」という問いに対して、「パワーを出すだけだったら干からびてしまいます。自分ももらうものがあるからずっと続けられるんです。」

応援はされる方もする方も元気をもらえる。

最近では、AJOの仲間が育つ悦びを感じてきていますね。私のやりがいにもなっています。自分だけが頑張るんじゃなくて、取り巻く環境も大事だと思います。

そうはいっても(くどい!)朝妻さんも朝、元気が出ない時、あるでしょう?そんな時、どうやってテンションを上げていますか?

脳をだます。」ですね笑。脳ってだまされるんですよ。

「できる!」「私、今日も絶好調!」と思うと、脳が「できそうだ」「今日も調子いいぞ」って思うんです。「ちょっと今日は調子が乗らないなぁ」って思ったら、脳がそう感じて調子悪くなるんですよ。ぜひ脳をだましてみてください。またテンション上げるには、声を発するのも良いですね。

インタビューを終えた感想

「チアをやっていても無視して通り過ぎられることに対して心折れることはないのですか?」という問いに対して「見返りを求めるから凹むんです。それが当たり前と思うと心折れることはありません。」という言葉。

「応援は人の思考や行動のスイッチを押す力があるんです」「応援はされる方もする方も元気をもらえるんです」という言葉がとても印象に残り、今も頭から離れません。

実は、私、以前このチアを踊る彼女たちを朝の通勤途中に見かけたことがあるんです。その時は、きっとテレビでプロデューサーとかが、話題作りのためのイベントでやっているんだろうなと思っていたんです。

大勢の人が見ている前で、バイト料かなんかもらって、嫌々踊っているかわいそうな女の子たちなんだろうなぁ。なんて思って通り過ぎた記憶があります。でもそうじゃなかったんです。彼女たちは自分たちの意志で踊っていた。見返りを求めずに。自分のために、ひとりでも多くの人に元気が出るように。

私も、囲み応援されて、本当に元気が出たんです(想像以上に元気をもらえます)。彼女たちの熱量が伝導しました。

朝の駅では、応援もですが「挨拶」にも力を入れています。「おはようございます!」「行ってらっしゃーい」って。これがとても気持ちいい。

そういえば、会社でも「おはようございます」と声かけあったら気持ちよくなるよな、って思いました。ぶすっとして目も合わせないで通りすぎるより遥かに元気が出ます。それも自分から声をかけた方が気持ちいい、声を掛けられて応えるよりも。自分からっていうところがミソです。

その日以来、会社行く時、自分から「おはよう」って声かけるよう心掛けるようになりました。そうしたら確かに気持ちいいんですよね。

朝妻さんが最後にこう、言っていました。

「自己肯定感ってすごい大事です。根拠のない自信でいい。それがチャレンジする原動力になります。でも「自信を持て!」「脳をだませ!」って言っても、自分に何もないとなかなか自信は持てません。「自信が持てないから元気が出ないんじゃないか!」って思っちゃう。だから、なんでもいいんですけど、なにか、ちっちゃなことで構わないので、自分が自信を持てるものが見つけられたらいいですね。それを心の支えに頑張れます。」

全日本女子チア部☆AJOのメンバーは、今日もまたどこかの駅で、行き交う人たちを応援しています。

あなたも彼女たちの姿を見たら、ぜひ中に入ってみてください。きっと元気をもらえますよ。そしてあなたの行動が彼女たちに元気を与えるんですよ。

がんばれ!AJO!ありがとうAJO!

撤収~

>>>全日本女子チア部☆AJOの公式サイトはこちら

【全日本女子チア部☆AJOの関連情報】

2022年11月19日(土)日本初!「第一回応援アワード」開催予定!そのためのクラウドファンディングに挑戦!4月23日(土)13:00開始。

>>>クラウドファンディングの詳細・応援はこちらから ※AJOの活動状況が随時更新されます。

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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