モスクワのイルミネーション15選

モスクワ

冬のロシアときいて、多くの人が思いうかべるイメージは、「寒い」「暗い」だと思います。たしかに、日中も氷点下の日があったり、日の出が遅く、日没が早くて暗い時間が長かったりします。しかし、暗い時間が長いからこそ楽しめるのがイルミネーションです。

12月の冬至の前後は、16時には暗くなるので、早い時間からイルミネーション散歩を楽しむことができます。むしろ、昼間よりも暗い時間の方がきれいです。朝も9時くらいまで暗いので、早起きして、イルミネーション散歩をするのもありです。

そこで、今回は、モスクワ市内で楽しめるイルミネーション散歩にいい、スポットを紹介します。

目次

モスクワのイルミネーション

現在の市長のサビャーニンが就任してから、モスクワの中心部をはじめ、あちこちでイルミネーションが華やかになりました。ロシア正教のクリスマスは1月7日なので、12月15日ごろから、1月14日くらいまでヨールカ(ツリー)とイルミネーションを楽しむことができます。イルミネーションだけであれば、2月くらいまで楽しめます。

1. プーシキン広場

プーシキンの銅像の後ろにイルミネーションがあり、さらに、モスクワ国際映画祭が行われるロシア映画館の前の広場にもイルミネーションがあります。

プーシキン広場
<プーシキン広場前のヨールカ>

地下鉄駅から近いので、下車したついでに見ることもできます。

2. トヴェルスコイ・ブリヴァール

プーシキン広場から地下道を通ってすぐの場所にあるトヴェルスコイ・ブリヴァールの光のトンネルです。

トヴェルスコイ・ブリヴァール
<トヴェルスコイ・ブリヴァールの光のトンネル>

トンネルの中は、昼間のように明るくて、ロシア人にも人気で多くの人でにぎわいます。

3. モスクワ市庁舎前

先ほどのプーシキン広場前とトヴェルスコイ・ブリヴァールから歩いて行くことができるモスクワ市庁舎前です。イルミネーションが大きすぎて、全部を入れようと思うと、道路の反対側に行って写真を撮るしかありません。

モスクワ市庁舎前
<モスクワ市庁舎前のイルミネーション>

広場には、ヨールカがたくさんあります。

モスクワ市庁舎前
<モスクワ市庁舎前のヨールカ>

4. マネージ広場

モスクワ市庁舎前からクレムリン方面へトヴェルスカヤ通りを歩きます。国立歴史博物館の前にヨールカとともにイルミネーションがあります。

マネージ広場
<国立歴史博物館前のヨールカ>

マネージ広場
<マネージ広場のイルミネーション>

5. ボリショイ劇場前

先ほどのマネージ広場から歩くことができます。ボリショイ劇場前のイルミネーションは、LEDで明るすぎて、ボリショイ劇場のライトアップが暗く感じてしまうくらいです。

ボリショイ劇場前
<ボリショイ劇場前のヨールカ>

6. ツム百貨店

ボリショイ劇場と通りを挟んで隣にあるツム百貨店の前の広場には、毎年デザイナーさんたちがデザインしたヨールカが展示されます。

今年は、ロシア、オーストリア、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、イギリス、デンマーク、アメリカ(2本)、ドバイ、中国、韓国、日本と全部で15本のヨールカが展示されました。

ツム百貨店
<ツム百貨店前のヨールカ>

日本のヨールカは、ボリショイ劇場のバレリーナなどがデザインして「よいお年を」を書かれた飾りや鯉や提灯などの飾りもありました。

ツム百貨店
<ボリショイ劇場のバレリーナが日本をイメージしてデザインしたヨールカ>

7. 旧KGB前

またまた歩いて、旧KGB前のイルミネーションです。

旧KGB前
<旧KGB前のルビャンカ広場のヨールカ>

旧KGB前
<旧KGB近くのイルミネーション>

8. グム百貨店と赤の広場

旧KGB前から、1年中イルミネーションでキラキラしているニコーリスカヤ通りを歩いて、グム百貨店です。

グム百貨店内の通路には、毎年たくさんのヨールカが展示されます。

グム百貨店
<グム百貨店のヨールカ>

赤の広場には、スケートリンクもでき、お土産屋さんや食べ物屋さん、ちょっとした遊園地もあります。

赤の広場
<赤の広場の縁日>

そして、ロシアのクリスマスは、ジェット・マローズ(極寒じいさん)とスネグーラチカ(雪娘)がプレゼントを持ってきます。

ジェット・マローズとスネグーラチカ
<ジェット・マローズ(極寒爺さん)とスネグーラチカ(雪娘)>

9. ザリャーディエ公園

私のカメラでは限界ですが、モスクワ川に飛び出た橋からライトアップされたクレムリンを見ることができます。

ザリャーディエ公園
<ザリャーディエ公園の橋から見たクレムリン>

橋の反対側には、スターリン建築の1つの芸術家アパートも見えます。

芸術家アパート
<スターリン建築の芸術家アパート>

10. 救世主キリスト大聖堂前

ロシア正教の総本山である救世主キリスト大聖堂前の橋のイルミネーションもキラキラしていて、そこの橋からクレムリンも見えます。

救世主キリスト大聖堂前
<救世主キリスト大聖堂前の橋から>

11. キエフ駅前

キエフ駅前にショッピングセンターがあり、その前のイルミネーションはかなり華やかです。数年前は、モスクワの観光名所のイルミネーションでしたが、今年は、サンクト・ペテルブルクの観光名所のイルミネーションでした。

キエフ駅前
<サンクト・ペテルブルクの観光名所のイルミネーション>

ここの場所は、昼間や夕方早い時刻に行くことが多かったのですが、今回、夜9時くらいに行くと、昼間と少し雰囲気が違いました。土地勘がある場合は別ですが、初めての女性一人旅でここを訪れる場合は、日没直後から夜7時くらいまでの通勤ラッシュ時間帯をおすすめします。長距離列車が発着するターミナル駅があるので、遅い時間は、気を付けてください。目の前にショッピングセンターもあり、入り口には警備員さんもいるので、危険を感じたら素早く逃げてください。

12. 凱旋門

ナポレオンとの戦争の勝利記念の凱旋門前のイルミネーションです。

凱旋門
<凱旋門の前には、ジェットマローズとスネグーラチカ>

こちらも、キエフ駅前と同様、あまり遅くならない時間に訪れてください。

13. 勝利公園

凱旋門の近くの勝利公園前にもイルミネーションがあります。

勝利公園
<勝利公園>

14. ВДНХ(ヴェー・デー・エヌ・ハー)

モスクワ市内最大のスケートリンクがあるВДНХ(ヴェー・デー・エヌ・ハー)にもイルミネーションがあります。

ВДНХ
<ヴェー・デー・エヌ・ハーの入り口>

奥の建物の手前までスケートリンクになっています。スケートが得意な方は、ソビエト時代の建築を見ながら楽しく滑ることができると思います。リンクが広いので、スピードも出せます。もちろん、スケートをしないで、イルミネーションを見るだけでも楽しめます。


<モスクワ最大のスケートリンク>

15. ウームカという名の熊のイルミネーション

ロシア人に人気のスポットがこちらです。巨大な熊のイルミネーションです。

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<ウームカという名の熊のイルミネーション>

地下鉄駅から遠いので、バス(行きのみ)かトラムで行くことになります。歩いて行くこともできますが、片道20分くらいかかります。バスを待っている間に着いてしまう場合もあるので、元気であれば、歩いても行ける距離です。

イルミネーション散歩中に気を付けること

イルミネーション散歩は、日没後にすることになりますので、くれぐれも防寒対策は万全にしてください。ダウンコート、手袋、帽子、マフラー、ブーツは必需品です。ブーツですが、積雪があるときは、塩で雪を融かすので、ブーツが白っぽくなり、いたみも早くなります。もしモスクワでイルミネーション散歩をしようと思ったら、傷んでもいいブーツと言ったら変な言い方ですが、ものすごく高級な新品よりも履きなれたものをお勧めします。

今回、この記事を書くために、3回に分けて、モスクワ市内を歩きましたが、1回目は18,000歩、2回目は35,000歩、3回目は、18,000歩とかなり歩きました。靴擦れとかにもならないように履きなれたものをおすすめします。

そして、モスクワの冬は、日中も氷点下の日があるくらいよく冷えます。

イルミネーション散歩をしやすい気温は、マイナス5度くらいです。雪が少ない年は、プラスの気温でも大丈夫ですが、雪が多い年の場合、気温がプラスや0度くらいになると、道路の雪が融けて、道がぐちゃぐちゃして歩きにくくなります。マイナス5度だと程よく凍っているので、道はぐちゃぐちゃしません。

さらに、気温が下がり、マイナス10度からマイナス15度になるともちろん道はぐちゃぐちゃしませんが、スマートフォンやカメラの電池の減りが早くなります。せっかくのきれいなイルミネーションを前に、写真や動画を撮れないという事態が発生する可能性が高くなります。たっぷりと充電をしてイルミネーション散歩に出かけてください。それでも、電池がなくなってしまったら、モスクワ地下鉄の5号線(茶色の地下鉄、環状線)に乗車することをおすすめします。この路線は、新型車両が走っていて、座席や壁にUSBケーブルを差し込んでスマートフォンの電池を充電することができます。

USB
<5号線のUSBの差込口は座席にあります>

環状線なので、1周(約32分)乗っていれば、元の駅に戻ってくることもできます。また、駅のホームも豪華なので、地下鉄巡りもしながら乗車もできます。スマートフォン自体が冷たくなっていると、通常よりも充電の速度が遅くなりますが、地下鉄に乗りながら、充電することができます。

5号線以外、7号線(紫の地下鉄)、4号線(水色の地下鉄)にも充電できる新型車両が走っています。

USB
<4号線と7号線のUSB差込口は壁にあります>

1号線(赤い地下鉄)と6号線(オレンジの地下鉄)は、すべての車両が新型車両でなく、新型車両、旧型車両が交互にホームに入ってくるくらいですが、こちらでも新型車両を待てば、充電することができます。電池がなくなって、ピンチの時は、これらの地下鉄路線をご利用ください。すべて無料で充電できます。USBケーブルを持ってイルミネーション散歩に行きましょう。

マイナス20度になると、外に出てすぐにまつげと鼻が凍り、暖かい建物にこまめに入って体を温めながらすすまないとならないので、ここまで冷え込んだ日のイルミネーション散歩はおすすめしません。

また、テレビの天気予報で、マイナス1度と言っていたから、暖かいと思って外に出たけれども、風が強くて寒かったということもあります。ネットで気温を見ると、体感温度まで表示されるので、体感温度もよく見てください。気温は、マイナス1度となっていても、体感温度は、マイナス10度というように、実際の気温と体感温度が大きく違う日があるのもモスクワの天気の特徴です。寒さに慣れていない場合は、スーパーや、カフェなどに入って、暖まりながら、イルミネーション散歩をしてください。

まとめ

イルミネーション散歩は、防寒とスマホやカメラの充電対策をしっかりしておくと楽しめます。寒い時は、口から息を吸わずに鼻から息を吸うと風邪をひきにくいので、呼吸の仕方も気をつけてください。

人があまり入っていない写真を掲載していますが、12月の土日や新年休暇(1月1日~1月8日)は、大混雑でイルミネーション散歩を楽しむロシア人がたくさんいました。私は、12月の平日や新年休暇が終わったばかりで、まだ片付けていない時に歩きました。旅行時であれば、平日の夜も歩きやすいので、土日を避けて計画を立てたほうがいいかもしれません。

たびこふれオンラインサロンでは、イルミネーション散歩をしたときのライブ動画をアーカイブで見られるようにしています。サロンに入会すると今回の記事の写真だけでなく、動画も見ることができます。

今年の終わりから新年にかけて、モスクワのイルミネーションを見に日本から来られる方がいると嬉しいです。

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チェブラーシカ

高校3年生の時に好きになったロシア。音楽、文学、歴史、美術、バレエ、料理、ロシア人気質などに興味をもちました。でも、ロシア語を専門に学んだことはありません。ロシアが好きでいろいろ知るうちに、2016年12月にロシア人男性と結婚し、2017年4月からロシアに住むことになりました。普通のガイドブックには載っていない情報をお届けします。

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