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私のマイクロツーリズム宿泊編〜茶臼山高原「御宿 清水館」ジンギスカンとおもてなしに心癒される旅〜
今だからこそ地元・愛知のお宿をご紹介する今回の企画。第2弾は、愛知県の北東部にある茶臼山高原の「御宿 清水館」をご紹介します。家族経営で、今のオーナーは5代目。
山や渓流の幸が詰まった朝夕食、広々とした大浴場、そして暖炉のあるロッジ風のロビー。秘境といえる場所にありながら、とても綺麗で趣のある旅館です。
街から離れた非日常な場所に、まるでもう1つ実家が増えたような、そんな素敵な滞在ができたので今回紹介してみようと思います。
>>宿泊編 第一弾「蒲郡温泉郷「天の丸」で夜景・雪見風呂・ご馳走三昧」はこちらから
目次
- 四季折々美しい。南アルプスの絶景広がる「茶臼山高原」
- 暖炉のロビーがお出迎え。秘境にある趣たっぷりの一軒宿
- 広々としたお部屋と大浴場。心安らぐ癒しの滞在
- ジンギスカンが絶品!山の幸を堪能できるお食事
- また来たい!おもてなしこそ、お宿の愛される理由
四季折々美しい。南アルプスの絶景広がる「茶臼山高原」
名古屋や豊田など、都会や工業のイメージが強い愛知県ですが、実は北東部の奥三河エリアには、豊かな自然が根付いています。その中でも、愛知県民にとってアウトドアのメッカと言える場所が、設楽郡豊根村の「茶臼山高原」です。
愛知県唯一のスキー場があり、冬にはたくさんのスキー客で賑わいます。また近年は、5月に満開となる「芝桜」を鑑賞する観光客や、「茶臼山(標高1,415m)」や「萩太郎山(1,358m)」へハイキングを楽しむハイカーも多いです。
特に素晴らしいのは、この南アルプスの雄大な山並み。日本第2位の標高の北岳(標高3,193m)や、南アルプス最南端の光岳(標高2,592m)など、冬から春にかけて白く冠雪した山脈を一望できます。
愛知県でこれほど見事な山岳絶景はなかなか見られないこともあり、その息を呑む美しさに、何度も再訪してしまいます。
そんな「茶臼山高原」。普段は日帰りが多く、なかなか宿泊には至らないのですが、今回は愛知県民割「愛知旅eマネキャンペーン」を使って、贅沢に宿泊してきました。
暖炉のロビーがお出迎え。秘境にある趣たっぷりの一軒宿
今回宿泊したのは、茶臼山高原の東山麓に位置する「御宿 清水館」。県道506号・茶臼山線沿いに佇む一軒宿です。昔ながらの趣を感じつつ、立派で綺麗な外観。入る前から気分が高まります。
宿名の「清水」は苗字でなく、お宿の裏手に流れる湧き水からとって名付けたそう。茶臼山山麓の豊かな自然を物語るエピソードですね。
ちなみにこの時は、寒波が到来していたタイミング。冬には国道も凍結するので、スタッドレスタイヤを履いていて良かったです。
お宿に入れば、老舗のお宿ながらとても綺麗な印象。ところどころ古材の梁が生かされ、古民家のような風情ある空間になっていました。
ロビーには暖炉があり、横には薪が積まれています。寒さが厳しい冬だからこそ、体も心もほぐしてくれるような、温かみのある空間が良いですね。
若女将も気さくに迎え入れてくださり、家族経営ならではのアットホームな雰囲気に癒されました。
広々としたお部屋と大浴場。心安らぐ癒しの滞在
総部屋数は7部屋と小柄なお宿ではありますが、10畳〜18畳と1つ1つのお部屋がとても広いのが特徴です。写真は「やまはぎ」というお部屋。野草の名前をつけているのが可愛いですね。
畳・こたつという、伝統的な日本らしい和室は、都会に暮らしているとなかなか味わえないもの。久々にこたつでぬくぬくと温まりながら、ほっこりと何気ない時間を過ごしました。
大浴場も広々とした空間。温泉ではないものの、まるで温泉へ入浴したかのようなポカポカ感でした。思わず吐息が漏れてしまう気持ち良さです。
せっかくならということで、夕食前後で2回入浴しました。夕食前には、窓に映り込む木々の緑も美しかったです。
お部屋もそうですが、大浴場も古さを感じさせない清潔ぶり。しっかり手がかけられていて、おもてなしの心を感じます。こうした細やかな配慮が滞在の満足感を高めてくれますね!
ジンギスカンが絶品!山の幸を堪能できるお食事
雰囲気やおもてなしも素晴らしい「御宿 清水館」ですが、醍醐味と言えるのが、山の幸が詰まった料理です。中でも秘伝の誰が決め手の「ジンギスカン」は、お肉の旨みたっぷりの濃厚な美味しさで、ご飯とも相性抜群!
また、お肉がかなりボリューミーなのも嬉しいポイント。1人前で20枚近くあります。一緒に添えて焼く、地元産のお野菜も甘くて、大変美味しいです。
その他にも、たくさんの和食が並びます。川魚のお刺身や塩焼きや、和え物、出汁の効いた茶碗蒸し。どれもほっと肩の荷が下りる、優しい味付けの料理ばかり。
中でも奥三河の郷土料理になっている、くるみタレの手作り五平餅は絶品でした。香ばしい味噌と、モチモチのお米は、一度食べたら病みつきになる相性の良さ。三河出身の筆者にとっては、まさにふるさとの味です。
夕食も最高だったのですが、朝食も抜かりありません!手作りのお漬物や佃煮がこれでもか!?というほど盛られており、ご飯がとても進む内容でした。
野菜もたっぷり、朝から活力の出る朝食は、1日のスタートに最適。お櫃いっぱいのご飯もありがたいです。「しっかり休んでしっかり食べる!」できそうで中々できていない、身体のリズムを整えられた気がします。
また来たい!おもてなしこそ、お宿の愛される理由
最後に、お宿のカラーがわかるエピソードを少しご紹介!まずは写真の通り、三ケ日みかんのダンボールです。フロントには「ご自由に食べて!!」と書かれたダンボールが置かれていました。
またチェックアウトの際に、これから山登りをする旨を女将さんへお伝えしたところ「おやつにどうぞ!」と、甘夏とレモンピールをいただきました。
こんなところから、ビジネスらしさが出ておらず、アットホームなお宿の魅力を感じてもらえるのではないでしょうか?1回の宿泊が、どこか心の拠り所になってくれるお宿。また再訪したいお宿。そうしたお宿は貴重ですし、いつまでも変わらずに残って欲しいと思うものです。
忘れられない旅の思い出が、また一つ増えました。ふと近場を巡るだけで、こういうお宿と出会えるのも、旅の魅力ではないでしょうか。
御宿 清水館
- 住所:愛知県北設楽郡豊根村坂宇場御所平45-1
- 電話番号:0536-87-2025
- HP:御宿 清水館
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土庄雄平
- 1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍ら、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて山登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。