【フランス】2021年、帰ってきました! 年に1度の「シャブリ・ワイン祭!」

フランス シャブリ

目次

辛口白ワインの代名詞シャブリ

白ワインの中でもシーフードやお寿司との組み合わせが抜群のシャブリワインは、日本にも多く輸入されており、ワイン愛好家でなくとも耳にしたことがあるかもしれません。シャブリワインとは、フランス・ブルゴーニュ地方のシャブリで生産される、シャルドネを100%使った辛口白ワインです。この地方はブルゴーニュでも最北にあるため冷涼で、牡蠣などの貝殻をたっぷり含んだ石灰質の土壌が、さっぱりとした酸味とミネラル感を生み出します。シャブリの格付けは4段階に分けられ、特級畑で作られたグラン・クリュ、1級畑で作られたプレミエ・クリュ、一般的なシャブリ、カジュアルな値段帯のプチ・シャブリに分かれます。

シャブリには鉄道の駅が無いため、日本からアクセスする場合にはパリ・シャルル・ド・ゴール国際空港もしくはオルリー空港からオーセール(シャブリから約20km)もしくはラロシュ・ミジェンヌ(シャブリから約32km)の駅まで行き、駅からレンタカーもしくはハイヤーを手配する必要があります。パリからは160kmほどですので、車でアクセスすることも可能です。

地区の中心、シャブリ村はワイン畑に周りをぐるっと囲まれた人口2,500人程の小さい村です。有名なドメーヌ(ワイン生産者)、レストランやバー、テイスティングを行えるショップも揃っており、村内の滞在がおすすめです。

このシャブリ地区では毎年10月第4週末にワイン祭りがおこなわれます。1949年から続くこの伝統行事では、ワインテイスティング・購入はもちろんのこと、マラソン大会やワイン畑のウォーキングツアー、郷土料理の屋台などのイベントが盛りだくさん。2010年は新型コロナウイルスの影響で開催されなかったこのイベントが、2021年10月に復活しました。今回は、フランス伝統のワイン祭りの魅力をご紹介します。

シャブリのワイン祭

ガストロノミーとテイスティング

2021年のシャブリワイン祭りでは約50近いドメーヌが参加しました。シャブリ村の中心街に近い通りにワイン生産者の屋台が並びます。入り口でCovid check(ワクチンの二回接種証明、陰性証明書もしくは回復証明書などが登録されたQRコード)のチェックを受け、1人6ユーロでグラスを購入することで、並ばれたドメーヌのワインを無料で試飲することが可能です(試飲後購入しなくも悪い顔もされません!)。

テイスティング

それぞれのワインの説明を聞きながらの試飲は、生産者の思い入れが伝わってきます。

グランド・クリュからプチ・シャブリまで、同じ生産者でも造られる土地、ビンテージが違うことによる味の違いに驚かされることでしょう。例えば、日照時間が少なかった年(2014年など)のワインは酸味やミネラル感が一層強く感じられ、熱波の年にはバランスのとれたフルーティーな味わいが感じられます。日本でも馴染みがあるドメーヌといえば、ANAのビジネスクラスで提供されるWilliam Fèvre や、ムトンヌと呼ばれる希少な土地を独占所有するロン・デパキ。2021年はこれら2ドメーヌも参加しており、試飲・購入が可能でした。

また、シャブリのみならずその周辺オーセロワ地方のワインを楽しむことも可能です。オーセロワは日本ではまだあまり知られていませんが、赤ワインで有名なイランシーなどが生産されています。

ワイン

ワインの試飲のみならず、地元のガストロノミーも出店しています。シャブリではアンドゥイエット(Andouillette)と呼ばれる、豚や牛のバラ肉とホルモン(内蔵)を使ったソーセージが有名です。その他、ワインに合う牡蠣やシーフード、ソーセージの屋台も出ており、購入したワインを持ち込んで楽しむことが可能です。フォアグラやパテ、チョコレートなどをお土産に購入することも可能です。

屋台

テイスティング以外のイベントも目白押し!

シャブリのワイン祭りはお酒が飲めない方や子供達も楽しめるように、いろいろなイベントが盛りだくさんです。例えば、同時に開催されるシャブリ・マラソンはフルマラソンから子供向けのウォーキングまで、老若男女を問わず、様々なコスチュームをまとって参加できます。マラソン終了地点である村の入り口ではブラスバンドが完走者を迎え、盛り上がりは最高潮!

テイスティングの屋台が並ぶ横には、ワイン生産・収穫に欠かせない器具が展示されていたり、ワイン生産の工程が写真で見られます。

日曜日の朝にはワイン畑をガイドとともに歩くウォーキングツアーが開催されます。畑を抜け小高い丘に着くと、シャブリのワイン畑を一望しながら、その歴史・製造方法などの説明を聞きます。2021年は市庁舎前に集合で、朝9時から15分毎の出発でした。また、シャブリ騎士団のパレードとスピーチ、ライブミュージックも行われる他、子供向けの遊び場やフェイスペイントを行うコーナーが設置されたりと、大人も子供も楽しめる内容となっています。

シャブリ市庁舎
<シャブリ市庁舎の前に集合>

屋台
<現地の工芸品が飾ってあったり、くじ引きコーナーも設置>

美食の街シャブリで活躍する日本人シェフ達

ワイン祭りは18時で終了してしまうため、夕食はどうしよう...そんな時に、シャブリで大活躍する日本人シェフのレストランをご紹介します。シャブリの美食の街には、実は日本人シェフが何人も活躍されているのです。

1軒目はLes Trois Bourgeons (レ・トロワ・ブルジョン)。ミシュランの星付きレストランで修行されたシェフによるビストロです。ランチは平日24ユーロから、前菜・メイン・デザートのコースが楽しめます。新型コロナの影響で、2021年はお弁当も開始されたようです。

>>Les Trois Bourgeonsの公式HPはこちら

2軒目は、2020年にオープンしたばかり、Wine Not(ワインノット)。佐藤シェフはANAインターコンチネンタル東京やパリの星付きレストランで修行されたのち、シャブリで腕をふるっています。その名の通り、1,500本以上のワインを揃えたワインバーが併設され、最高のマリアージュが楽しめること間違いなしです。

>>Wine Notの公式HPはこちら

まとめ

今回は、年に1度のシャブリのワイン祭りの様子をお伝えしました。日本からはアクセスが難しいところですが、1年に1度のこのチャンスに、日本では中々入手困難なワインを求めに来てはいかがでしょうか?日本には輸入されていないワインもたくさんあり、自分好みの1本に出会えるかも!?

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Saori K. Courtois

西アフリカ在住の国際公務員。アフリカの日常的観光スポットから~旅行に役立つ情報まで幅広くお届けします。

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