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大阪からお得に那智の滝・熊野那智大社へ ~弾丸日帰り編~
和歌山の端にある那智勝浦に日帰りで行ってきました。
訪れようと思った理由は「JR西日本が面白い企画切符を発売しているから(2021年12月現在)」です。
それは「どこでもきっぷ」と呼ばれる切符です。JR西日本管轄内なら、在来線はもちろん新幹線・特急も乗り放題という夢のような切符です。
どこでもきっぷにも、西日本エリア全てカバーしているタイプ(3日間22,000円)と関西近郊のみ使えるタイプ(2日間10,000円)の2種類があります。そこで関西近郊の対象範囲を見ていただきたいのですが、和歌山駅から新宮駅まで長い線路(紀勢本線)が対象になっていることがわかると思います。
大阪在住の筆者は新宮方面には行ったことがなかったので、那智の滝を筆頭に日帰りで熊野方面へ行ってきました。この記事が少しでも、今後行こうと検討されている方の参考になればと思います。
目次
今回の旅程と特急くろしおの概要
今回使う切符はこちら。関西どこでもきっぷの値段は2日間で10,000円。
新大阪→那智勝浦間の特急指定席で6,820円、新宮→新大阪が特急指定席で7,150円なので、この往復切符のみで元が取れてしまうのが破格たる所以です。
そして今回乗る特急はこちら。特急くろしおは様々なタイプがあり、今回は偶然、パンダ仕様のくろしおに乗車。
特に内装自体は他のくろしおと違いはありませんが、白浜のアドベンチャーワールドに行く人には旅情が駆り立てられること間違いないでしょう。
ところで今回の大まかな旅程ですが、まず紀伊勝浦駅まで行き、バスで熊野那智大社・那智の滝へ行き、そして紀伊勝浦駅まで戻って新宮駅まで移動し、市内散策して帰宅という感じです。
まず最初に紀伊勝浦駅まで行きますが、和歌山県はお隣にも関わらず、新大阪駅からなんと4時間以上かかります。
これがおそらく、筆者がずっと大阪に住んでいるにも関わらず、行ったことがなかった最大の理由です。
またこれほどまでに時間がかかるのは、紀勢本線はカーブが多く、スピードが出せないことが原因ですが、実はこの特急くろしおで終点の新宮へ行くより、タイミング次第では新大阪から名古屋まで新幹線まで移動し、そこから特急南紀で新宮まで行った方が早い場合もあります。
もちろんその分お金はかかりますが、遠回りした方が早い事態が生まれるのは、新幹線が速すぎるが故の面白い現象です。
興味のある人は、実証しているユーチューバーがいますので下記リンクから、その様子をご覧ください。
>>YouTube:【新宮→大阪】『くろしお』よりも『南紀(名古屋経由)』の方が早い説!!!!!!
また、大阪から和歌山方面へ向かう際は、右の窓側の席がおすすめです。紀勢本線は和歌山の海岸線を終始進むことになるため、美しい和歌山の海を拝むために右側が空いてればぜひ予約してみてください。(今回筆者は右の窓席を予約できなかったため、泣く泣く左の窓側です。)
いざ熊野那智大社へ
長々と述べてしまいましたが、いよいよ本題です。
4時間、新大阪駅で適当に買った駅弁を食べながら時間を潰し、うたた寝をしながら紀伊勝浦駅に到着。紀伊勝浦駅からはバスで那智の滝に向かいます。
バス停は駅を出た直ぐの所にあり、特急との接続も基本的に取れているので、そこまで時間を心配する必要はありません。
そしてバスに揺られる事20分弱。熊野那智大社・那智の滝の麓の大門坂に到着。
バスの終点は熊野那智大社なので、そのまま乗っていれば到着しますが、もし那智の滝に行かれる際は大門坂での下車をおすすめします。
この大門坂は熊野古道の入り口にあり、熊野那智大社まで30分程石段の山道が続くのですが、その山道が神秘的な雰囲気で本当に美しいので、ぜひご自身の目で見て欲しいです。
今回は平日に訪れたため、人が写り込んでない写真も結構撮れたのですが、このような雰囲気のある場所は人のいない平日に行くに限ります。
大門坂を上ると到着するのが熊野那智大社。
さすが山中の神社ということもあり、階段も多いですがその分景色も映えます。
またサッカー日本代表のエンブレムに描かれている八咫烏(やたがらす)が祀られています。
絵馬も八咫烏仕様になっていて、ここでは八咫烏のお土産も多く展開されています。
また2004年に熊野那智大社は世界遺産に登録されたため、様々な場所で世界遺産の文字を確認できます。
なお、熊野那智大社の隣には青岸渡寺(せいがんとじ)という天台宗の寺があります。
いざ那智の滝へ
そして青岸渡寺を抜けると確認できるのがこの光景。
那智の滝といえば、この光景を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
この青岸渡寺の三重塔から滝は少し離れており、また山道を進むと滝の入り口に到着します。
那智の滝の滝壺は飛瀧神社という神社になっており、ここは那智の滝自体が御神体となっています。那智の滝落差は133mあり、これは1段の滝としては落差日本1位です。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、本当に神々しく、筆者はおそらく10分ほど滝を眺めてしまいました。
また300円払えば、さらに滝へ近づくことができ、このような小さな御守りも貰えます。
そこから那智の滝を後にし、バスに乗り込み紀伊勝浦駅に戻りました。
紀伊勝浦観光
直ぐ電車に乗って新宮に移動したいところでしたが、次の電車まで時間があったので紀伊勝浦駅近辺を散策。徒歩数分で到着したのが勝浦漁港にぎわい市場です。
ここ紀伊勝浦は日本で有数のマグロの漁港ということもあり、建物の入り口にはマグロのオブジェが飾られています。
また建物の中では漁師さんが、実際マグロを捌いている光景も見ることができました。
食べるスペースが用意されており、せっかくなのでマグロ丼をいただきました。
マグロ丼を食べたところで電車の時間も近くなったので駅へ移動。この写真ではわかりにくいかもしれませんが、紀伊勝浦駅は雰囲気も神社仕様になっています。
新宮観光
そして紀伊勝浦駅から、15分程普通電車に揺られ新宮へ移動。新宮駅から最初に歩いて向かったのは熊野速玉神社。
ここは熊野三山の1つであり、もちろん格式の高い神社です。熊野三山の後2つは前述の熊野那智大社と熊野本宮大社です。(熊野本宮神社は山深くにあるため、今回は参拝できませんでした。)
また熊野速玉神社の手前まで住宅街が広がっており、車の走行音で結構うるさいのですが、神社の中は別世界で物凄く静かで荘厳な雰囲気を感じることができます。
そして神社を後にし、新宮城跡に移動。
ここは城跡ということもあり、高台になっており、眺める景色も良く、三重県との県境を流れる夕焼けの熊野川を眺めることができました。
そして最後に向かったのが徐福公園。
筆者が訪れた際には17時を過ぎており、中に入ることができませんでしたが、門だけでも大変立派な造りになっています。
この和歌山の端に中国風の建物がある違和感は凄いですが、ここ新宮は徐福が秦の始皇帝の命で不老不死の薬を求め、辿り着いた場所とされています。その後徐福は新宮に住み着いたという伝承があるそうで、よって中国から遥か離れた場所であるにも関わらず、徐福を冠する施設等、新宮には多数存在します。
ぜひ新宮に訪れた際には、ご自身の目で確かめてみてください。
そして、17時46分発のくろしおに乗らないと帰れないので、この電車に乗って新大阪へまで戻り新宮を後にしました。
あとがき
今回弾丸で熊野方面へ行ってみましたが、神秘的な雰囲気で想像以上に面白かったです。
しかし、隣の和歌山にも関わらず、片道4時間以上かかることもあり、大阪に住んでいる人でも訪れる機会は少ないと思います。
今回使ったどこでもきっぷは、ひとまず12月で販売が終わってしまいますが、2020年にも発売されていましたし、今後も発売する可能性はあると思います。
筆者は日帰りでしたが、どこでもきっぷを駆使して、1泊2日にし、一緒に白浜・串本等を訪れてみるのも良いと思います。
これから定期的に、お得に移動できる旅行記を中心に記事を書いていこうと思います。どうぞよろしくお願いします。
おまけ
ちなみに、関西どこでもきっぷは2日間対象なのに「元は取れたといっても筆者1日しか使ってないやん、もったいない」と思ったそこのあなた、鋭いです。
筆者は翌日仕事だったため、日中から2日目を使うことができませんでした。
そして、勤務後の夜からでも日帰りで行ける場所を模索した結果、「夜ごはんを食べるためだけに岡山に新幹線で行く」という贅沢なことをしました。
これが岡山で食べたB級グルメのデミカツ丼(野村のかつ丼)とラーメン(中華そば山冨士 本町店)です。どちらも大変美味しかったです。岡山行かれる際にはご賞味ください。
>>「野村のかつ丼」のInstagramはこちら
>>「中華そば山冨士 本町店」の食べログはこちら
そして、帰路はみずほに乗って大阪へ帰りました。みずほは九州新幹線最上位種別で、東海道新幹線ではのぞみの立ち位置の速達型の種別です。みずほは2+2の4列シートなので、2+3の5列シートの東海道新幹線より1席あたりのシートピッチが広く、フカフカでグリーン席みたいになっています。
また特に追加代金等必要もないので、新大阪から西で新幹線を使う際にはみずほがおすすめです。
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もつ
- 2017年に世界一周済み。現在は大阪在住、旅行会社勤務のアラサー。日本47都道府県も全て1回は来訪済み。少しでもお得に旅が出来る情報を始め、役に立つ記事を中心にお届けしていきます。