ジップラインの基礎知識まとめ! 体験方法や服装、スポット紹介など

ジップライン

旅先などで楽しめる屋外アクティビティにはさまざまなものがありますが、特に近年人気が急上昇しているのが「ジップライン」です。森の中や湖畔などに張られたワイヤーロープを滑車で滑り降りるアクティビティで、ムササビのように空中を移動する疾走感と、上空からの景色が人気の理由。

いま注目のジップラインについて、楽しみ方や当日の服装、実際にジップラインが体験できるスポットなどを一挙にご紹介します。

目次

<1. ジップラインとは>

<2. ジップラインの楽しみ方・料金など>

<3. ジップラインにおける身長や体重の制限>

<4. ジップラインに適した季節・時期とは>

<5. ジップラインの予約・申し込み方法>

<6. ジップラインの参加に必要な準備や服装>

<7. ジップライン当日の流れ>

<8. ジップラインに関するQ&A>

<9. 全国のジップラインできる場所一覧>

<10. 海外でのジップライン>

1. ジップラインとは

「ジップライン」とは、森の中や湖畔、海辺などに架けられたワイヤーロープを滑車で滑り降りるアクティビティのこと。

アトラクションとしてのジップラインはフランス発祥といわれますが、ジップワイヤーは古くから山岳国を中心に輸送方法として活用されてきました。中国・雲南省の僻地などでは、近年まで川を渡るためにジップワイヤーが使われていたといいます。

鳥のように宙を移動する浮遊感や疾走するようなスピード感が楽しめるジップラインは、「ターザン気分を味わえる」と、近年日本でも人気急上昇中。森の中を走り抜けたり、上空から森、湖、海などの絶景を眺めたりできるのもジップラインの醍醐味です。

2. ジップラインの楽しみ方・料金など

ジップラインのコースには、大きく分けて1本の長いワイヤーを滑るロングジップスライドと、10名前後のグループを組んで、ガイドとともに10本前後のコースを周るアドベンチャーツアーの2種類があります。

所要時間や料金は内容によって大きく異なり、1回きりのロングジップスライドなら所要10~15分で1,000~1,500円程度、複数のコースを周るアドベンチャーツアーの場合は所要2時間~2時間半程度で4,000円~5,000円前後が相場。季節や曜日によって料金が変動する施設もあります。

アドベンチャーツアーには、ジップライン以外のアスレチック体験が含まれる場合も。複数のコースが用意されている施設もあるので、興味や目的に合わせて選びましょう。

3. ジップラインにおける身長や体重の制限

ジップライン
<出典元:写真AC

安全上の理由から、ほとんどのジップラインには身長・体重の制限があります。条件は施設やコースによって異なりますが、おおむね「身長140m以上」「体重25kg以上100kg以下」といった制限が設けられています。ただし、コースの難易度や環境によっても異なり、なかには身長110cm以上から参加できるコースや、体重130kgまで利用できるコースもあります。

年齢制限については、「小学生以上」「小学4年生以上」など、下限を設けている施設が多数派。なかには年齢制限がないコースもありますし、「小学4年生以上または140m以上」など、年齢または身長いずれかの制限を満たしていれば参加できるコースもあります。

たいていの施設では年齢制限に上限が設けられていないため、身長や体重の条件を満たしていてかつ健康であれば、年配の方でも参加できることがほとんど。ジップラインそのものは滑車で滑り降りるだけなのであまり体力を要しませんが、ほかのアスレチックと組み合わさったアドベンチャーツアーの場合、それなりの体力や脚力が必要になってくるので、自分の身体と相談して参加しやすいコースを選んでください。

4. ジップラインに適した季節・時期とは

ジップラインのコースは屋外の自然豊かな環境にあることが多いため、基本的には春~秋にかけての行楽シーズンがジップラインに適した季節だといえます。緑広がる初夏の高原を爽快に駆け抜けたり、秋の紅葉を眺めたり...アウトドアに適した過ごしやすい季節のジップラインは「最高!」のひとことです。

反対に、ジップラインにはあまり適していないと考えられるのが、寒く風が強くなりがちな冬。とはいえ、白銀の森を飛ぶ冬のジップラインを楽しめる施設もあり、冬だからこその魅力も見つかります。

5. ジップラインの予約・申し込み方法

一般的に、1本の長いワイヤーを滑るロングジップスライドは予約なしでも体験できますが、複数のコースを組み合わせたアドベンチャーツアーに参加したい場合は、事前の予約が必要。当日空きがあれば参加できるケースもありますが、日程が決まったら早めに予約しておいたほうが確実です。

予約方法は、おもに直接施設に申し込む方法と、旅行会社が運営するアクティビティ予約サイトから申し込む方法の2種類があります。直接施設に申し込む場合は、公式ホームページの予約フォームやメール、電話など、所定の方法で予約をしましょう。

アクティビティ予約サイトは、複数の施設やプランを一覧で比較できることや、サイトのクーポンが使えたり、ポイントが貯まったりすることがある点がメリットです。

6. ジップラインの参加に必要な準備や服装

ジップライン
<出典元:写真AC

続いて、ジップライン参加にあたって必要な準備や服装に関する注意点などをご紹介。事前に気をつけるポイントを知っておくことで、より快適にジップラインを楽しむことができますよ。

6.1 自分で用意する道具や服装

ジップラインはハーネスを装着して空中を滑るアクティビティ。したがって、スカートは避け、男女問わずパンツスタイルで参加するようにしましょう。また、森の中を移動するようなロケーションでは、草や枝が脚に当たったり、虫に刺されたりすることを考えると、長ズボンが無難。

トップスは自由ですが、Tシャツやプレーンなニットなど、余計な装飾がない服のほうがハーネスの着用がスムーズです。

靴は、足が保護できてかつ歩きやすいスニーカーなどがベスト。肌が露出するようなサンダルやヒールのある靴、浅く脱げやすい靴などでは参加できません。

ネックレスやイヤリング等のアクセサリーはすべて外し、長い髪はヘルメットがかぶれるよう、低い位置でひとつに結びます。

ジップラインに特別な持ち物は必要ありませんが、複数のコースを周るツアーに参加する際は、滑り止め付きの軍手があると便利。軍手の貸し出しを行っている施設もあります。また、雨天時に備えてカッパやウインドブレーカーなどがあると安心です。

6.2 当日レンタルで使えるもの

ジップラインに参加するにあたっては、ヘルメットとハーネスの装着がマストになりますが、それらは当日施設で貸し出しているのでご安心を。色々な持ち物を揃えることなく気軽に参加できるのがジップラインの嬉しいところです。

7. ジップライン当日の流れ

ジップライン当日は、まず指定の集合場所に集まり、受付を済ませます。次に、手荷物を預け、ツアー中の注意事項の説明を聞いたり、スタートと着地の練習をしたりした後、スタート地点に移動。ハーネスとヘルメットを着用したら、楽しいアクティビティタイムのスタートです。

※当日の流れは、施設やコースによって多少異なります。

8. ジップラインに関するQ&A

ジップライン
<出典元:写真AC

続いて、ジップラインに関する気になる点をQ&A形式でご紹介。「ジップラインに興味はあるけどちょっと不安」という方は、ここで不安や疑問を解消してください。

8.1 高所恐怖症でも大丈夫?

ハーネスとヘルメットを着けている以外はほどんど身体ひとつで挑むジップライン。高所恐怖症の人にとっては「かなり怖いのでは?」と気になりますよね。

実際のところは、「ものすごく怖かったので高所恐怖症の人にはおすすめできない」という意見もあれば、「ジップラインの前にアスレチックをやって慣れたせいか、高所恐怖症でも意外と楽しめた」という声もあり、人によって異なる様子。高所恐怖症の人は、まずは高度が低いコースからスタートして様子を見るといいかもしれません。

8.2 ジップラインの安全性は? 事故は起こらない?

ジップラインに限ったことではありませんが、自然の中でのアクティビティは「100%安全」とはいいきれません。

現実に、これまで国内外で落下をはじめとした事故も起きていますが、事故の多くはアメリカの自宅の庭等に設置されているジップラインや、発展途上国の施設など安全管理が不十分な場所で起きています。日本国内でインストラクターの指示を守って楽しむ限り、重大な事故に至る確率は限りなく低いといえるでしょう。

8.3 ジップライン中の撮影はできる?

基本的に、ジップライン体験中は、両手で滑車のハンドルを握る必要があるため、滑空中の写真撮影はできません。ただし、スマホ用の首掛けケースを貸し出している施設もあり、それを使えば自分の首にスマホを掛けた状態での動画撮影が可能。

施設によっては、ツアー中にインストラクターが参加者の写真を撮影するサービスを行っているところもあります。また、「シェラトン沖縄サンマリーナリゾート」の「パンザ沖縄」では、ドローンによるジップライン中の動画・写真撮影のオプションサービスも提供しています。

9. 全国のジップラインできる場所一覧

ここで実際に、日本国内でジップラインが体験できるおすすめのスポットをご紹介。北から南まで、個性豊かなコースがそろっています。

9.1 水上高原フォレストジップライン(群馬県)

群馬県利根郡みなかみ町にある「水上高原フォレストジップライン」は、日本でも有数の長さを誇る全長1.3kmのジップライン。90分間のツアーで計9本のワイヤーを滑空し、水上高原の雄大な山々の景色や、森の中の探索が思う存分楽しめます。

4番目の「キツツキライン」はダブルラインになっており、同行者と手をつないで2人同時のスタートが可能。ジップラインだけでなく、アスレチックがセットになったバラエティ豊かなコースがあるのも魅力。大自然の中で、森と風との一体感を味わう冒険を楽しみましょう。

9.2 飛行おにのジップラインアドベンチャー【ムーミンバレーパーク】(埼玉県)

「飛行おにのジップラインアドベンチャー」は、埼玉県飯能市に位置するテーマパーク「ムーミンバレーパーク」内にあるジップライン。

往復の長さは往復約400m。小説『たのしいムーミン一家』に出てくる「飛行おに」気分で、ルビーの王様を求めて森の中を駆け抜けることができます。

30分程度で気軽に体験できますが、ジップライン中に眺める園内風景は格別。木々のあいだを抜けて湖上に出ると一気に視界が開け、ムーミン屋敷や水あび小屋などを一望することができ、ムーミンファンならずとも忘れられない思い出になること請け合いです。

9.3 ジップツアー【ロッテアライリゾート】(新潟県)

「ロッテアライリゾート」は、新潟県妙高の雄大な自然に抱かれたマウンテンリゾートホテル。圧倒的な積雪量を誇るスキースポットとして有名ですが、アジア最大規模の全長1,501mのスケール感あふれるジップラインも見逃せません。

標高950mのスタート地点から一気に滑り降り、高低差は240m。最高速度は時速80kmになるため、高度の変化がなだらかなジップラインに比べ、ひときわ強い疾走感とスリルが味わえます。

前半でスリルを堪能したのち、後半は北信越の山々と高田平野の眺望が見どころ。広大な緑のじゅうたんや見渡す限りの銀世界など、四季折々の美景が待っています。

9.4 メガジップライン【Tree Picnic Adventure IKEDA】(福井県)

福井県今立郡池田町にある「Tree Picnic Adventure IKEDA(ツリーピクニック アドベンチャー いけだ)」で楽しめるのが、480mと510m、合計約1kmを滑る「メガジップライン」。

最高地点は日本最大級の60mに達し、川を眼下に鳥になったかのような気分が味わえます。ほとんど身ひとつで山の尾根や森を飛び越えるダイナミックな体験は、いつまでも忘れられません。メガジップラインに加え、森の中のアスレチックやリラックスが楽しめるディスカバリーコースを組み合わせたコースもあり、1日中、森とふれ合えるのが魅力。

さらに冬季は、雪山を飛び、一面に広がる白銀の森を見下ろす「メガジップライン winter ver.」が楽しめます。スノーピクニック(スノーシュー体験)やお餅を使った冬グルメとともに、北陸の冬を満喫しましょう。

9.5 ジップラインアドベンチャー【びわ湖バレイ】(滋賀県)

滋賀県大津市、日本最大の湖である琵琶湖畔で体験できるのが、リゾート施設「びわ湖バレイ」の「ジップラインアドベンチャー」。

約2時間かけて、片手を離して飛ぶコースや両手を離して回転しながら飛ぶコースなど、趣向を凝らした全7コースを周ります。最後のラインでは、リクエストすれば背面に命綱を付けての「スーパーマン飛び」も可能。上空から眺める琵琶湖とスキー場の緑のコントラストは、文句なしの絶景です。

「びわ湖バレイ」には、地上約5mの木の上で、揺れる橋や丸太渡りなど全3コース33アイテムをクリアして進むアトラクション「スカイウォーカー」もあり、ジップラインと合わせて楽しむのもいいでしょう。

9.6 パンザ沖縄(沖縄)

「パンザ沖縄」は、沖縄県国頭郡恩納村の「シェラトン沖縄サンマリーナリゾート」内にあるメガジップライン。

日本国内では森や湖畔のジップラインが多いなか、ここは沖縄の美しいビーチの上を滑るのが特徴。全長約250mのジップラインの上空からは、真っ青な海と白い砂浜が織り成す、リゾート感満点の景色が広がります。

「パンザ沖縄」には、地上13mの高さから海がある真下に向けてダイブする「ゴーフォール」もあり、両方を体験すればダブルのスリルが味わえますよ。

  • 住所:沖縄県国頭郡恩納村字冨着66-1 シェラトン沖縄サンマリーナリゾート内
  • HP:パンザ沖縄

10. 海外でのジップライン

日本国内だけでなく、海外でも大人気のジップライン。もちろん世界各地にスリルや絶景が楽しめるジップラインがあります。

世界最長のジップラインとして知られるのが、アラブ首長国連邦(UAE)のラアス・アル=ハイマにある全長2.83kmのジップライン。「世界最長のジップライン」としてギネス世界記録にも認定されており、最高時速は150kmにもなるというから驚きです。

ほかにも、アメリカ・ラスベガスのリンクプロムナードを見下ろしながら滑空するジップラインや、オーストラリア・シドニー近郊のアクティビティ施設「TreeTop Adventure Park Central Coast(ツリートップス・アドベンチャー・セントラル・コースト)」にある、森の中をくねくねと滑るローラーコースター型のジップラインなどさまざま。

日本人には、グアムのタモン湾に面したジップラインや、計7本のコースが楽しめるハワイ・オワフ島ノースショアのジップラインなども高い人気を誇っています。

さらに、ジップラインというと、森の中や湖畔、海辺など「自然の中で楽しむもの」というイメージが強いですが、世界には都市型のジップラインもあります。その代表格が、ドバイにある世界最長の都市型ジップライン「ドバイ X LINE」。ドバイが誇る高層ビル群を駆け抜けるジップラインは日本ではできない非日常体験です。

日本国内外にたくさんあるジップライン。興味のある方は、まずは基本的な知識を押さえたうえで、ジップラインにチャレンジしてみてください。ジップラインをお目当てに旅先を決めるのもいいかもしれませんね。

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