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【イギリス】世界最大級!大迫力のボービントン戦車博物館(タンクミュージアム)
イギリス南部のドーセット地方ボービントンには世界最大級の戦車博物館があります。戦車を開発し世界に先駆けて戦場へと送り出したイギリスが誇る開発の歴史や、300台を超す戦車コレクションなど、とにかく大迫力でオモシロい!戦車にこれといって興味のなかった筆者ですが、大満足の一日が過ごせました。
目次
- ボービンドン戦車博物館 基本情報
- 戦車誕生の秘密に迫る
- 展示はリアリティある大掛かりなものばかり!
- 日本の戦車にも会える
- 戦争から戦争へ、今も続く戦場の様子
- キッズも楽しめる!工夫された博物館
- ギフトショップでお気に入りのモデルを手に入れる!
- 戦車からエンジニアリングの壮大な歴史を感じる
ボービンドン戦車博物館 基本情報
世界最大規模の戦車博物館は、イングランド南部のドーセット地方、ボービンドンというところにあります。ロンドンから電車で約2時間半のところにあるWool(ウール)という駅からさらに徒歩30分ほどかかる場所にあります。イギリスに住んで長い筆者もボービンドンというところは全く聞いたことがない場所で、世界でも有数の博物館なのになぜここに!?と思わずにはいられないなかなかの片田舎にあります。これは、第一次世界大戦のころからイギリス軍が実際に訓練場や駐屯地として使用している場所に戦車博物館を設立したためです。
料金:大人14ポンド(約2,100円)、子供8.75ポンド(約1,400円)
大英博物館などほとんどの博物館が無料のイギリスとしては決して安くない価格設定ですが、入場チケットは一年有効なので近くに住んでいる、または次の日も堪能したいなどの場合は何度でも訪れることができます。また、一度の訪問でも充実した展示に最低半日は十分楽しめる場所なので決して高くは感じませんでした。
戦車誕生の秘密に迫る
世界25か国以上の実際に戦場で使われていて現在も破損することなく生き残っている戦車が展示されている様子はとにかく圧巻!第一次世界大戦で初めてイギリスが使用したMarkI(マークI)や戦車と言えば!というほどの人気を誇るドイツのTiger(ティガー)など世界中の有名な戦車がところ狭しと陳列する様は大迫力でした。
<戦車ができるまで>
<初めて実用されたMark I(マークI)>
特に戦車マニアでない筆者がもっとも興味深かったのは、戦車開発の歴史をとても分かりやすく知れたことです。19世紀末にマシンガンの登場によって馬が主力だった戦争の時代が終わりに近づきます。
<再現されたトレンチ>
トレンチ(塹壕)と呼ばれる溝を掘って、敵からの鉄砲撃から身を守りつつ戦うという戦略が定着していきます。しかしこのトレンチ、通常の車やトラックのようなものでは突破することができずどうしたものかと誕生したのが、戦車なのです!
展示はリアリティある大掛かりなものばかり!
<再現された戦場>
戦車ばかりではなく、第一次世界大戦当時の戦場を再現した展示もかなりリアリティのある凝ったものばかりでとくに子供たちは大興奮していました。
日本の戦車にも会える
<ビルマでの様子>
日本の戦車の展示は唯一太平洋戦争、ビルマで使われていたハゴ(八号)と呼ばれるもの一両でした。
<日本戦車ハゴ>
ジャングルだらけのビルマでは小回りの利く小型戦車が使われていました。
戦争から戦争へ、今も続く戦場の様子
<湾岸戦争のころの戦車>
日本人の私たちにとっては戦争、戦車というと太平洋戦争までの古いものという思う人も多いでしょう。20世紀以降もベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争と実際の戦争やアフガニスタンへの軍隊の派遣など実は戦車がいまだになくてはならない存在でもあるのです。
<戦地での仮設トイレ>
現代の戦地の様子や軍人たちの生活も紹介され、過ぎ去った歴史としてではなく現在進行形で今も戦地にいる人がいることに複雑な気持ちになりました。
キッズも楽しめる!工夫された博物館
<子供むけのアクティビティも多数>
子供でも一日楽しめるように、展示物のいたるところにアクティビティが用意されています。
<カフェには室内プレイエリアも併設>
また、博物館内に併設されたカフェには無料のプレイエリアもあるので、大人は安心してゆっくりコーヒーを飲みつつ、子供たちも走りまわれます。
ギフトショップでお気に入りのモデルを手に入れる!
ギフトショップももちろん戦車一色!忠実に実物を再現した戦車のモデルが何百種類もありました。
ご当地ビールを制覇するのが趣味の筆者は戦車の名前の付いたビールに興味あり。
戦車からエンジニアリングの壮大な歴史を感じる
正直、戦車にはあまり興味がなく、こんな辺鄙な場所にある戦車博物館に行くのか・・・とあまり乗り気ではなかった筆者でしたが、実際に行ってみて大感動!今まで行った数多くの博物館の中でもトップクラスと言えました。
終わることのない戦争や内戦への感情はあまり刺激されず、むしろ19世紀末以降のエンジニアリングの歴史を戦争、戦車から学べる興味深い展示が多かったように思います。
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ちき
- イギリス、オックスフォードにイギリス人の夫と4歳の男の子と暮らしています。好きなことは、見晴らしのよいところ、ワイン、マーケット(蚤の市)散策。