コロナ禍でのタンザニア出国&日本入国レポート

タンザニア空港

新型コロナの影響がこんなに長引くとは、1年前には考えられませんでしたね。筆者は去年一時帰国を考えていたのですが、コロナ大流行でステイホームを選択。コロナが収まってからにしようとジッと耐えていたのですが、今春に歯の痛みが悪化。6月半ばに急遽日本へ行くことになりました。

今回はその時のタンザニア出国→日本入国の様子をレポートしたいと思います。

目次

タンザニアを出国

すべて2021年6月時点での情報です。最新情報は外務省のサイトでチェックすることができます!

それでは、まず出国前にしなければいけなかった準備についてご紹介します。

PCR検査

海外から日本への入国者全ては、72時間以内のPCR検査の陰性証明書が必要とされていました。PCR検査を受けるためには、タンザニア保健省のサイトでウェブ予約が必要です。2週間前から予約可能なようですが、筆者は3日前くらいに予約しました。

サイトで最初にパスポート番号を入力すると、医療機関と日にちを選ぶことができます。それから個人の詳細情報を入力して申請すると、登録したメールアドレスと電話番号に振込みを促すメールが届きます。銀行か携帯電話で振込めるようになっていて、当時は約1万円の支払いでした。振込み完了後すぐにレシートが送られてきます。

保健省のサイト
<最初に保健省のサイトで予約します>

予約日に予約した病院へ行き、受付でレシートとパスポートを見せます。この時病院にも手数料を支払わなければいけません。料金は病院によって設定が違っていて、私が受けた所は約3,000円でした。

検査結果は48時間以内に出る、と言われていました。私の場合は約26時間後に案内のメールが送られてきて、リンクをクリックすると保健省が出した証明書を手に入れることができました。

日本指定の陰性証明書

実はPCR検査の陰性証明書、一般に海外の医療機関が発行しているものでは日本で受け入れてもらえません。日本独自のフォーマットが必要なのです。この日本指定の証明書は、外務省のサイトからダウンロードできました

日本指定の証明書とタンザニア保健省が発行した証明書を印刷し、また同じ病院へ戻ります。受付で日本指定の証明書に情報を書いて欲しいとお願いします。比較的安い値段で検査してくれる病院は要注意で、さらに書類代を要求してくることがあります。

病院
<医療機関で検査します。写真はイメージです>

検査時に後日書類を書いてもらう旨を伝えた筆者は、なんとか上乗せ料金を払わずに済みました。検査を受けるときに、この日本のシステムについて伝えておくと、後でトラブルを回避できるかもしれません。

Trusted travel code

今回エチオピア航空を使ったのですが、実はエチオピア航空ではすべての旅行者(乗り継ぎだけの人も含む)は、6月以降「trusted travel code」なるものが必要だと判明。これはアフリカ連合の保健衛生に関する専門機関、アフリカ疾病管理予防センター(Africa CDC)が発行しているものです。PCR陰性証明書をCDCのサイトで電子版登録し、QRコードを取得し、必要な国で提示する、というコードです。

まずはサイトで自分のアカウントを作成。出発地と到着地の国を選択→自分が検査を受けた医療機関を選択→証明書をアップロード、という手順です。医療機関が選べない場合は、手で入力します。すると最後にQRコードが出てくるので、画面保存または印刷しておきます。

trusted travel code
<CDCのサイト。まずアカウントを作ります>

ただしこの制度、まだエチオピアでは対応しきれておらず、実際は全くチェックされませんでした。筆者は事前にエチオピア大使館やエチオピア航空に確認の電話をしたのですが、情報が錯綜していて職員さん自体も把握できていませんでした。エチオピア航空を使う時は、ウェブサイトのコロナ情報をこまめに確認することをおすすめします。

その他の書類

その他、日本入国に際し必要な書類がいくつかありました。まずは誓約書で、これも外務省のサイトからダウンロードして印刷することが必要です。コロナ禍で入国するにあたっての必要事項を記入し、注意点を読み、それを守るという誓約にサインする書類です。

また事前にウェブサイト上で質問表の質問にすべて答え、QRコードを取得して保存しておきます。出国地域や健康状態、滞在先などについての質問です。

また6月の時点で、アプリを3つ事前にダウンロードしておく必要がありました。感染者との接触情報を確認できるアプリCOCOAテレビ通話のできるアプリMySOS、位置情報を送るアプリOverseas Entrans Locatorの3つです。特にMySOSは先に個人情報を登録する必要があるので、早めに準備しておくと安心です。

実はこのCOCOAアプリ、iPhone7以降でないとダウンロードできません。筆者はiPhone6だったので、慌ててダウンロード可能な夫の携帯を借りました...。

アプリ
<この3つを前もってダウンロードしておきました>

ハイヤーの手配

空港から滞在先への移動手段は、前もって手配しておく必要がありました。家族に頼むかコロナ対策をした車を手配しなければいけません。日本に着いてその場でタクシーを頼む、という方法はありませんでした。

筆者は家族に万が一のことがないように、ハイヤーを予約しました。外務省のサイトにコロナ対策したハイヤーを呼べる会社リストがあり、それをすべてチェックして、2件ほど見積もりをしてもらいました。結果、一番お手頃価格の会社にSNSで予約、クレジットカードで後払いしました。

タンザニアの空港で

エチオピア航空から、出発の4時間前には空港に着くようにとのお達しが来ていました。過去の経験から、4時間前に行ってもやってないだろうな〜思っていたのですが、なんとちゃんと4時間前にオープンしていました!いつもは2時間前でもカウンターが空いていないのに...。コロナで手続きが増え、苦労している航空会社の方達への感謝が深まりました。

まず空港内に簡易の臨時チェックカウンターが設けられていました。すべての出国者はそこで陰性証明書や、入国予定の国の必要書類が揃っているかチェックされました。問題なしの場合、小さなシールをパスポートの裏面に貼ってくれ、それ以降職員は必ずそのシールを確認していました。

その後普段通りにカウンターでチケットの発行、荷物の預け渡しをしました。受付のお兄さんに示された空港の隅っこのテーブルへ行き、そこで陰性証明書に空港スタンプを押してもらいました。

空港
<端っこにあるのが、空港スタンプを押すテーブル>

あとはイミグレ通過後、ひたすら待つのみ。コロナ禍で人はまばら、証明書のチェックやセキュリティチェックもすぐに終わってしまい、結局3時間以上待っていました。必須事項を早く終わらせてしまえたので、心もリラックスできて良かったです!

日本に入国

途中エチオピアでの乗継ぎ、韓国でのセキュリティチェックを経て、ようやくたどり着いた日本。約17時間のフライトでヘトヘトでしたが、ここから2時間ほどの手続きがありました。

韓国
<セキュリティのため一度韓国で降りました>

書類準備

着いてすぐ、イミグレーション(入国審査)より少し前の廊下にパイプ椅子が並んでいました。そこに座って、渡された健康診断カードを記入。その後スタッフの方達が、座った入国者1人1人の書類をすべて確認、スタンプを押したりホッチキスで止めたりしてくれました。

書類提出

長机を前に6人ほどの職員さんがズラっと座り、市役所のように書類チェックをしてくれました。1人ずつ進み出て書類を提出、出国地はどこか、出国地によって隔離処置の説明、入国後のアシの確認など一通りのやりとりをしました。タンザニアから着いた筆者は自主隔離2週間であることを説明していただきました。

PCR検査

パーテーションで区切られた場所に進み、唾液の採取がありました。周りを気にせず唾液を試験管に出せるよう、配慮してくれたんだなぁと恐縮しました。試験管に引かれた黒線まで唾液が出たら、スタッフの方が検体と引き換えに検体番号を教えてくれました。後ほど結果をもらう時に必要になります。

様々な確認

唾液採取の後はどんどん廊下を進み、それぞれの地点でいろんな確認がありました。事前に行った質問表のQRコードの確認、アプリのダウンロード確認、アプリの設定に関する説明、メールアドレスの確認、滞在場所や移動手段の再確認...。確認事項は多かったものの、すべてスタッフさんが誘導してくださり、迷うことはありませんでした。

PCR検査の結果

すべての確認が終わり、椅子のあるロビーで検査結果を待ちました。だいたい1時間ほどで番号が呼ばれ、陰性結果を取得できました。日本語で数字が読まれるので、何人か外国の方が困っていました。もし今もそうなら、助け舟を出してあげると喜ばれるかもしれません。

陰性結果
<陰性結果のカードです>

終わりに

検査結果取得後、イミグレ(入国審査)を通過し、荷物を取り、入国が完了しました。ハイヤーで滞在先に向かい、2週間の自主隔離後、ついに歯医者さんへ行くことができました。

コロナにかかる恐れがある中、航空会社の皆さま、空港スタッフの皆さま、タクシー会社の皆さま...本当にたくさんの方が夜を徹して働いてくださっていました。感謝の心を忘れずに、自身も十分なコロナ対策を心がけたいと思う旅でした。

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