癒しに満ちた名刹!丹州観音寺を訪ねよう

丹州観音寺

京都市内から車で約1時間30分、京都府福知山市にある丹州観音寺をご存じでしょうか。創建は奈良時代という由緒を誇るだけでなく、あじさいの名として有名で、「関西花の寺二十五カ所」の第一番札所として知られる名刹です。近年では話題の展望台や、なんだか癒される境内にも注目が集まっています。

目次

なんといっても有名なのはあじさい

丹州観音寺

丹州観音寺といってまず思い浮かぶのは、やはりあじさいです。別名「あじさい寺」とも呼ばれていて、毎年6月から7月にかけての見頃には毎年多くの観光客が訪れます。

丹州観音寺

丹州観音寺

広々とした境内の丹州観音寺ですが、あじさいはその広い境内のいたる所に咲いています。その数は約100種類1万株にもおよび、さながらあじさいの桃源郷といった雰囲気が漂います。

丹州観音寺

近年では窓ガラスに映りこんだあじさいや、庭に放たれている小国鶏(しょうこくけい)という種類の鶏とあじさいのコラボレーションがまるで伊藤若冲の絵画を彷彿とさせると話題になっています。まさに"絵になる光景"ばかりなのです。

そもそも丹州観音寺があじさい寺と呼ばれるようになったのは、観音様の霊力で眼病が治って再び目が見えるようになったお礼にと、あじさいを植樹されたのが始まりなのだとか。それが今や境内を埋め尽くすほどの規模に。紫、青、ピンクに白と鮮やかに咲き乱れる光景を眺めていると、目も心も癒されること間違いなしですね。

丹州観音寺を訪れるのに一番おすすめしたい季節はあじさいの頃ですが、春には藤の花、秋には紅葉、初春の頃には蝋梅と、一年を通じて花や紅葉が境内を彩る寺でもあるのです。

癒しに満ちた境内

丹州観音寺

丹州観音寺

丹州観音寺

丹州観音寺

境内には無数の小さな石像が点在しています。これらは「わらべ仏」と呼ばれ、どれもが愛くるしい姿をしているだけでなく、それぞれに一言のメッセージが添えられています。その柔らかな表情を見ていると、日常生活でトゲトゲしてしまっていた心を丸くしてくれるような癒し効果が・・・。

また、丹州観音寺の本堂を参拝するには石段を上らないといけません。その高さにやや怯んでしまう人もいるであろう石段なのですが、意を決してその石段を上り始めると、手すりの部分に励ましの言葉が。今の辛い歩みも無駄ではない、とポジティブ思考をしてしまうような細かい"仕掛け"があるのです。

丹州観音寺

丹州観音寺

丹州観音寺

丹州観音寺

境内にはこうした言葉がたくさん配置されています。それらすべてが癒しであり、優しさであり、救いに満ち溢れた言葉ばかり。本来宗教というものは人の心が救われるために、神を信じ、仏を信じ、祈りをささげるもの。近年ではSNSブームなどに乗っかるような寺社も多い中、この丹州観音寺は、実にお寺らしいお寺だなと感じるのです。

メディアで話題!?なげきの展望台

さて、近年あじさい以外の話題でこの丹州観音寺が何度かニュースに取り上げられました。それは「なげきの展望台」と呼ばれる展望台がちょっとした名所になっているからです。癒しに満ちた丹州観音寺に似つかわしくない、何やらおどろおどろしい名前が付けられた展望台。それが今やすっかり丹州観音寺の名所のひとつとして数えられるようになっているのです。

なげきの展望台

なげきの展望台

その展望台へは百八段あるという石段を上っていきます。これだけ辛い思いをして石段を上がれば、さぞかし素晴らしい景色が待っていることでしょう。

なげきの展望台

煩悩と同じ数の石段を息を切らして上ったところにはこじんまりとした展望台が。しかし、こともあろうか特に何もない・・・!逆に草木が茂っていてせっかく見えそうな景色を邪魔しているじゃないですか!

過去にここで同じ思いを持った人が多かったそうで、この展望台からは下にあるお寺にまで聞こえるような大きな声で、「何もないやんかー!」というなげき声がしばしば聞こえていたそうです。そんなところからつけられた名前こそが「なげきの展望台」。

しかし、この展望台は単に何もないことをなげく場所ではないのです。いろいろ期待したところで何もないのが人生。しかし、その何もない人生の中こそが一番の幸せなのでは?展望台には、住職からのそんなメッセージが記されているのです。確かに何もなく、この高さにまで上って来ることができる身体があるだけでも、ひとつの幸せ。何もない、ということはありませんね。

じっくりと境内を散策しよう

丹州観音寺

丹州観音寺

丹州観音寺のその他の見どころもご案内しましょう。本堂ではおみくじを引くことができるのですが、ちょっと変わっただるまみくじがあるので挑戦してみましょう。だるまは持ち帰ってもOKですし、本堂の格子にお供えすることも可能。ズラリと並んだだるまみくじはフォトジェニック!なお、お供えする場合はだるまに願い事を書いて納めましょう

丹州観音寺

また「にぎり花仏」もおすすめ。こちらもある種のおみくじのようなもので、木箱の中に手を入れ、好きな花仏さまを取り出します。各々の花仏さまには仏さまからのメッセージが刻まれていて、どんなメッセージが添えられているのかは花仏とのご縁次第。そんな花仏さまを握って念ずると、不安や迷いが消えて穏やかな心になるのだとか。身近においておきたいかわいい仏様なのです。

丹州観音寺

丹州観音寺

いのちの詩人と呼ばれた相田みつを氏のように、心に響く言葉に満ちた丹州観音寺。これらの言葉は住職の小藪実英氏によるものです。住職は兵庫県立高校で十七年間教職を務め、その後に丹州観音寺の住職となりました。

そして住職を務める傍らで詩画作家としても活躍、温かみのある墨彩画と心に響く詩をまとめた日めくりカレンダーをはじめ、心の安らぐメッセージを記した著書も多数刊行されているのです。著書は境内で購入が可能ですので、"心のお守り"に授与してもらってはどうでしょうか。

丹州観音寺

最後に

あじさいなどの花や自然に癒され、そして言葉の持つ力にも癒され、心が軽くなり元気を貰える丹州観音寺。きっと笑顔になって帰れる、そんな素敵なお寺をぜひ訪ねてみてください。

丹州観音寺

  • 住所:京都府福知山市観音寺1067
  • 電話番号:0773-27-1618
  • 拝観時間:9:00~17:00(あじさいの期間は拝観料が必要)
  • HP:https://www.tanba-ajisaidera.com/
    ※記載の情報は2021年6月現在のものです。最新情報は公式HPをご覧ください。

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