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お家にいながらオーストラリアを味わえちゃう!在住者のおすすめオーストラリア映画5選!
オーストラリアが国境を閉ざしたのが2020年3月。まだ国境が開く予定はありませんが、そんな中オーストラリアに行きたくてウズウズしている人がいるのではないでしょうか?!そんな方に向けて、オーストラリアのど田舎に住む私が、リアルなオーストラリアを感じられるような映画を紹介します。
目次
1. 海:ブレス あの波の向こうへ
オーストラリアと言えばやっぱ海でしょう!
14歳の2人の少年がサーフィンと出会って成長していく物語。
サーフィン映画というと少し派手な印象があるかもしれませんが、この映画は思春期の少年たちの葛藤や成長を描くものであり、見ていてノリノリになる感じではありません。どちらかと言えば静かな映画です。見終わった後は少しもやもやするような、でも清々しくも感じるような。
映画を見ていると、どこか見覚えのあるような景色や地形だと思っていたら、実は私がたまに通りかかるエリア(西オーストラリア州のデンマーク)が撮影地でした。
このエリアの海は南極海で岩が多いのが特徴で、またサーファーにもかなり人気エリアです。
この映画は、オーストラリアの作家ティム・ウィントンの自伝的小説『ブレス』を映画化したものです。
2. 砂漠:奇跡の2000マイル
いやいや、オーストラリアと言えば砂漠でしょう!
アリススプリングという街からインド洋までの2,000マイル(約3,000km)を約7カ月かけて、一人の20代の女性がラクダと愛犬を連れて渡りきるという壮大な物語。
アリススプリングとは、ウルル(エアーズロック)に行くときに拠点となる街です。すなわち、オーストラリアのど真ん中から、西に向けて横断したことになります。
彼女が道中で見る景色や、先住民アボリジニーとのふれあい、最後に見る砂漠から海の広がる光景など、オーストラリアの未知なる美が溢れている映画です。
しかも驚くことに、これ実話なんです!1977年にロビン・デビッドソンという当時24歳の女性が成し遂げた旅の記録を書いた小説が映画化されたものです。
若い女性がラクダを連れて約3,000kmの砂漠を渡りきる姿が想像つくでしょうか?
3,000kmというと、津軽海峡から下関までが約1,600kmなので本州の約2倍の長さということになりますが、その間ずっと砂漠なのです。オーストラリアは日本の21倍の面積がありますが、実はその国土の約40%が雨のほとんど降らない砂漠地帯です。
オーストラリア大陸にはもともとラクダはいませんでしたが、19世紀に内陸部を探検するために持ち込まれ、今ではそれが野生化してしまい世界で最も野生のラクダがいる国でもあります。そのため、道路にはカンガルーと同様ラクダ飛び出注意の看板があります。
3. 森:ジャスパー・ジョーンズ
実は知る人ぞ知る、オーストラリアの森も美しいんです!
1960年代のオーストラリアが舞台で、読書好きの少年チャーリーがアボリジニーの混血児ジャスパーの騒動に加担する中で成長していく話。オーストラリアの作家クレイグ・シルヴェイが2009年に発表したベストセラー小説が原作になっています。
テーマが家庭内不和や人種差別であり、オーストラリア版スタンドバイミーとも言われた映画でもあります!チャーリーがいろんな出来事に心揺さぶられながら成長する姿に涙が出ます。
実はこれ、私が以前暮らしていた町(西オーストラリア州ペンバートン)が撮影現場となっています!撮影当時は町に住んでいましたが、撮影が始まる直前に日本へ一時帰国してしまったので撮影現場は見ていませんが・・・
しかし、映画を見ていると家や警察署、公民館、図書館などペンバートンの町そのものなのです!
映画は60年代の設定ですが、ペンバートンは政府の重要文化財に指定された地区もあり、今でも古き良き町並みが残っています。
映画にちなんで、町からすぐ歩いて行ける森の中にはジャスパー・ジョーンズ・トレイルと呼ばれるハイキングコースもあります。
また、ペンバートンエリアの森に生えるユーカリの木はとても高く、世界で最も危険なアトラクションと言われる木登りが出来ることでも有名です。
※残念ながらこの映画は日本では配信および映像ソフトの発売はされていないようです。
4. 探鉱:レッドドッグ
オーストラリアを支えるマイニング(探鉱)の様子も知るべし!
オーストラリアは探鉱がとても盛んな国で、世界中からの出稼ぎ労働者がいます。
そんな西オーストラリア州北部にあるダンピアの探鉱地の様子を人間味をもって教えてくれくるのがこの映画。そこに赤毛のレッドドッグが主人公として話が展開していきますが、この映画はオーストラリア版忠犬ハチ公と呼ばれています。
というのも、この犬が死んだ主人を探すために西オーストラリア州中だけでなく海を越えて日本にまで来たという実話なんです!!もともと放浪癖のある犬だったそうなので、主人を探してなのか普通に旅していたのかは不明だという声もありますが、1970年代後半に日本でも目撃されています。
レッドドッグは生涯人々にとても愛されており、亡くなってからはダンピアに銅像が置かれています。タイトルからして子ども向けな感じがしますが、どちらかというと大人の胸にグッとくる映画です。
※残念ながらこの映画も日本では配信および映像ソフトの発売はされていないようです。
5. 恐怖:ウルフクリーク 猟奇殺人谷
ホラー好きならば、オーストラリアらしさのあるホラーもどうぞ!
旅先で出会ったオーストラリア人男性とイギリス人女性2人の計3人がいっしょに旅を続けることになり、道中でトラブルに巻き込まれてタイトルそのものの猟奇殺人の被害に遭ってしまう・・・という何とも恐ろしい映画です。
この映画の何がオーストラリアらしいのかというと、旅先で出会った国籍の違う人たちが車で長距離旅行をすることや、旅先で古い中古車を買ってアウトバック(内陸部の人が住んでいないような所)を旅すること、車が動かなくなっても通りがかりの人が助けてくれること(必ずしもではないが助けてくれる人は多い)、キャンプファイヤーを囲んで夜を明かすことなど、オーストラリアあるあるなのです。
オーストラリアにはこういった旅をすることに憧れて世界中からバックパッカーが来ますが、アウトバックは本当に何もないので何かトラブルがあっても誰も気付いてくれません。そのためしっかりした準備と、ある程度の車のメカ技術や生き延びる知識がないと危険なのですが、それを怠るととんでもない結果になってしまうことも・・・
という脅しを含めて、バックパッカーに見せるべき映画だとも言われています。
この映画の出来事そのものが実際にあったことだと勘違いしている人がいますが、この映画は実在したいくつかの事件を組み合わせて作られたものです。
とはいえ、バックパッカーを惨殺した事件は実際にありますし、映画の冒頭には『オーストラリアでは年間3万人が行方不明。そのうちの90%は一ヶ月以内に見つかるが、二度と見つからない人もいる。』というクレジットが流れます。
実は私は、この映画は恐ろしすぎて最後まで見ることができませんでした。
映画の殺人事件の現場となったのがウルフクリークという名の場所なのですが、これは西オーストラリア州北部に実在する場所です。
オオカミでも出てきそうな不気味な名前ですが、実はここは約30万年前に隕石がぶつかってできた世界で2番目に大きなクレーターで、ここを調査していた人(ウルフさん)の名前をとって付けられたそうです。
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まとめ
改めて選んだ映画リストを見返してみると、実は全て西オーストラリア州がメイン舞台となっている映画ばかりです。それだけ、西オーストラリア州には夢とロマンが詰まっているということだと思います。
時代設定が古いものもありますが、田舎暮らしの私からすると今と別に変らないことがほとんどです。どの映画にしても、リアルなオーストラリアを感じることができますよ!
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- 西オーストラリア州南部のド田舎でヤギとアルパカの世話をしながら建築業を営む兼業農家。都会のオシャレな情報よりも、僻地のクセある情報に強いです!