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【ギリシャ】ティロス島で出会えた!珍しいシクラメンの葉っぱ料理
前回の記事では、プチアイランドホッピングでエーゲ海に浮かぶ小さな島、ティロス島へ日帰り旅行した時のことを書きました。
小さな島と言えど、日帰りではちょっと駆け足になってしまいますね。いくつか観光スポットを回って軽くビーチで泳いだあとは、私的には一番楽しみな地元グルメ!しかし、これが結構難航したのです......。
目次
コロナ禍の影響と、日帰り旅行の難点
ティロス島へ行くことは割と直前になってから知らされたので、島の見どころや郷土料理については急いでざっと調べてあっただけでした。レストランについてもいくつか気になるところに目星はつけていたものの、「よさそうな店を見かけたら入ってみよう」というスタンスでゆる~く出発。
山を下っていく途中で、見晴らしのよいタベルナがあったので車を停めて見に行ってみました。
昼間は営業していないらしく、厨房の前に置かれたテーブルには葡萄とフェタチーズがのったお皿がふたつ。店の主人がメゼをつまみつつ、友人と談笑していました。
メニューを見せてもらったら、ティロス島の郷土料理のひとつである山羊に米などを詰めてオーブン焼きにしたものがあったので訊ねてみると、「旅行者が減って客も少なくなってしまったので今はやってない」とのこと。その後、他のお店を回ってみても残念ながら見つけることはできませんでした。
なにしろ小さな島なのでレストランの数もそれほど多くないうえ、コロナの影響で閉まっている店や昼間は営業していない店も。日帰り旅行だとレストランの選択肢も限られてしまいますね。
こちらは結構賑わっていた海辺のカフェレストラン。
メニューの中では山羊だったか羊だったかの紙包み焼きがちょっと気になったのですが、もうちょっと他の店も見てみることに...。
偶然入ったレストランで、探していた郷土料理を発見!
途中、ミニスーパーのおばさんに郷土料理のレシピを聞いたりしつつ、もう一軒だけ見てみようと最終的にたどり着いたのがこちら。ホテルも兼ねているファロスというお店です。
疲れたし時間も押してきたのでここでいいかなと席につき、メニューを持ってきてもらいました。やはりここにも米詰め山羊の料理はなかったのですが、オーナーの説明を聞いているとドルマデス(葉っぱで米やひき肉を包んだ料理)はシクラメンの葉っぱで作っているとのこと。
シクラメンあるの!?と、途端に前のめりになる私(笑)
ドルマデスは一般的に葡萄の葉もしくはキャベツ(その場合ラハノドルマデスと呼ばれる)で作られる料理。毎年夏のバカンスを過ごしているシミ島や、その他いくつかの島ではシクラメンの葉を使うこともあります。シクラメンのドルマデスはレストランではほとんど見かけないもので、私たちがバカンスに行く夏は季節はずれで時期的にタイミングが難しいこともあり、出会えたことがなかったのです。
シクラメンの葉っぱ自体は特に個性的な風味はないのですが、やさしい味の一品でした。
こちらは豚肉のティガニァ。全国で見られる、肉をフライパンで調理した料理なのですが、かなりバリエーションが豊富で味つけや材料の組み合わせもさまざま。このお店のはトマト味で野菜たっぷりでした。
Faros Rooms Tilos
URL:http://www.farosroomstilos.com/
気になる今年2021年の観光事情、日本からギリシャへの渡航は可能?
冬から春まで長いロックダウンをしていたギリシャ。復活祭ごろから徐々に規制が緩められ、6月現在は比較的普通の生活に戻っています。すでに今年の観光シーズンはスタートしていて、EU・シェンゲン協定加盟国、その他一部の国に対して入国制限を緩和しています。現在日本は残念ながらその中には入っておらず、ギリシャおよびEU・シェンゲン協定加盟国の滞在許可を持っている場合など特殊な例を除いては原則として入国拒否の対象となっています。
ギリシャ政府としては一日も早い観光業の復興を目指していて、そのためにもワクチン接種を推奨しています。医療の脆弱な離島などは優先的にワクチン接種を進めていて、接種率が100%に近い島も。その効果があってか季節的なものか、一時は日に4千人近かった新規感染者数もかなり減り、重症者や死者の数も少なくなっています。ギリシャではマスクの着用義務など感染対策も比較的守られているので、秋からの第4波も懸念されてはいますが、このまま状況が落ち着くことを祈るばかりです。日本からも、再び多くの方がギリシャへ来られるようになりますように!
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アナグノストゥ直子
- アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。