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【飯能ハイキング】柏木山・・・まるで森の中に妖精がいるようなロマンチックな低山
こんにちは!たびこふれ編集部、低山クライマーのシンジーノです。
埼玉県の飯能市は、山登りのメッカのひとつ「奥武蔵エリア」の玄関口です。飯能には、手ごろに登れる低山ながら良い眺望が楽しめる魅力的な山がたくさんあります。その代表格が天覧山(てんらんざん)、多峯主山(とうのすやま)ですが、いつも混んでいるのが玉にキズです。
今回は、飯能の南側に位置し、お子さんでも安心して登れて、さほど混雑していない穴場的な山、柏木山(かしわぎやま)をご紹介します。
人気漫画「ヤマノススメ」の作者・しろさんが個人的におすすめなのが、この柏木山なのだそうです。はてさてどんな山なのでしょうか。
>>>「首都圏から日帰りで登れるおすすめ低山15選」の記事はこちら
目次
柏木山とは?
西武池袋線の飯能の南に位置しており、飯能三山(多峯主山、龍崖山、柏木山)のひとつです。ちなみに三山の中では最高峰です(といっても標高303mですが笑)。
道は整備されていますので、トレッキングシューズでなくスニーカーでも大丈夫。アップダウンも少ないので、お子さん連れでも安心して山歩きを楽しむことができるでしょう(飯能三山の中では一番楽に登頂できるかも)。この山の面白いところは、妖精が住んでいる森のような雰囲気が漂っているところです。他の山にはない柏木山独特の魅力があちこちにあります。目次の「柏木山の見どころ」の章でたっぷりご紹介しましょう。
柏木山へのアクセス
起点は、西武池袋線の飯能駅です。飯能駅は、西武池袋線の池袋駅から約1時間(急行なら50分)で到着。電車の便数も多いので便利です。柏木山への登り口までは、飯能駅から歩いて30~40分くらいでしょうか。茜台自然広場側の登り口(今回でいうと下った所)には約10台停められる駐車スペースがあります。また飯能駅からバスで登り口近くまで行くこともできます(後述)。
柏木山へのタイムスケジュール
今回は、飯能駅南口を出発し、あかね尾根道ハイキングコースから入って柏木山に登頂し、茜台自然広場方面に下りてくるルートを取りました。
ハイキングマップ上の濃い紫ルートが「あかね尾根道ハイキングコース」です。柏木山は「はんのうハイキングコース」の対象外なので、マップ上には記載がありませんが、あかね尾根道ハイキングコースの途中から逸れて柏木山へ登り、周遊して再びあかね尾根道ハイキングコースに戻り、茜台自然広場に下りてきます。上のマップと下のマップを合体させて見るようなイメージです(文字だけだとわかりにくいと思いますので、詳しくは「柏木山の見どころ」の章をご覧ください。)
行程は、以下の通りです。
すべて徒歩でも行けますが、横着な私は飯能駅からバスであかね公園まで行きました。
【コーススケジュール】
飯能駅南口==約6分==大河原工業団地入口バス停・・あかね公園・・約10分・・配水場広場・・約15分・・赤根が峠・・フェンスルート:約15分→柏木山山頂・・かもしか新道~シダの道:約40分・・茜台自然広場・・約15分・・永田会館前バス停==約6分==市民会館・博物館バス停・・約5分・・市立博物館・・約20分・・飯能駅(※所要時間は凡そのタイムです)
※表記:==(バス)、・・(徒歩)
※今回は下山後、飯能市立博物館に立ち寄りました。大河ドラマで話題の渋沢栄一パネル展をやっていたからです(入場無料)。
柏木山の見どころ
それでは、私が実際に歩いたルートに沿ってたどってみましょう。飯能駅では改札を出て右に進み、南口に下り、バス停に向かいます。
飯能駅南口から「ユーエイキャスター行き」または「クラウンパッケージ行き」バスで約6分「大河原工業団地入口」バス停で下車します。飯能駅から歩く場合は、30~40分かかると思います。
バス停を降りると「あかね公園」があります。そこが「あかね尾根道ハイキングコース」の出発点です。
階段を登って右に進むと・・・
うわっ、草だらけ! 私はこういう道が苦手です。蛇が嫌いなので。しかし、草だらけの道は100mくらいで終わり、その後の道は草刈りされていました。ここからの工場横のフェンス沿いの道で特に見どころもなく・・・再び車道に出て配水場広場に出ます。
配水場広場から再び山道に入ります。う~ん、ここから出発でもよかったような笑。この広場にトイレがありますので済ませておきましょう。
ようやく山道らしい道が現れてきました。この辺りにはモリアオガエルの群生地があるようでカエルの声が聞こえてきました(ということは蛇も・・・)。
工場横のフェンス沿いの道が続きます。ハイキング気分にどっぷりは浸れませんが、道の左側には緑深い森が広がっていて、鳥のさえずりも聞こえてきます。
フェンス沿いの道から少し中に入るとフラットな尾根道です。
赤根が峠は、昔はここを分岐点にあちこちへ向かう交通の要衝だったようです。今はとっても静かな佇まいです。
ほぼアップダウンのない歩きやすい道が続き、すこし丘を登ると、眺望のよい場所に出ました。
「富士見の丘」到着です。この日、残念ながら富士山は見えませんでしたが、遠く山並みを見渡すことができました。
再びフェンス沿いの道を進みます。
おぉそろそろ山頂かな?
柏木山登頂です。標高303m。飯能三山の中では最高峰です。
南側に約180度、眺望が開けています。低山とは思えぬ素晴らしい眺めです。
柏木山の山頂には、ベンチがたくさんあります。しかも山頂から下り傾斜に合わせてベンチが設置されているので、例えれば野球場のスタンドのようにたくさんの人が座ることができます。山頂の平らな場所はさほど広くないので、この心使いはとてもありがたいです。このベンチを作ってくれた人、ありがとう!
ということで、私はこのイタリア風の特等席を使わせてもらうことにしました。
柏木山頂での豪華山ごはん
私は普段、山頂でのお昼ごはんはおにぎりや魚肉ソーセージ、カップ麺などで済ませることが多いのですが、この日の山ごはんは、こちら!
山仲間のIさんから教わった「暑い時期におすすめ!冷やしたぬきそば!」。
材料はゆで麺、めんつゆ、かいわれ大根、天かす、練りわさびです。ポイントはめんつゆを前夜から凍らせておくこと。そうすると山頂に着く頃には凍っていためんつゆが解けてちょうどよい冷たさになっているからです。他の材料の保冷効果もあります。麺はほぐれやすい「シマダヤの流水麺」がおすすめです。
斜めから見るとこんな感じです(あんまりきれいでなくてすみません)。
どうでしょうか、冷え冷えのたぬきそばは、、、
暑い時期にはなによりのごちそうです。そしてこのそばを食べながら見える風景とは・・・
とか、
とか、緑豊かな風景です。こんな贅沢なお昼ごはんってあるでしょうか。
それでは山頂からの風景をぐるっと動画でお楽しみください。
柏木山は、別名「高ドッケ」と呼ばれているようです。「ドッケ」とは秩父地方の方言で「峰の尖った部分」という意味で、高ドッケとは、高山、高峰ということになりますね。
さて、柏木山の魅力のひとつとして、木で作られた人形とかオブジェが山のあちこちに現れるところです。
トコトコトコ、かわいいでしょう~
妖精が住んでいる森の中に迷い込んだような気がしてきます。
かもしかさんが休憩するカフェもあるそうな。
中には、カワイイとはいいがたいオブジェも笑。
柏木山は飯能市ハイキングコースの対象外になっています。「利用は自己責任で」と書いてありますが、これは登るのが危険だからというよりは、この山が私有地だからのようです。柏木山を歩いていると、この山に対する人々の愛情がそこかしこに伝わってきて好感が持てます。
さて、柏木山山頂の特等席でゆったり心豊かなランチ時間を楽しんだ後は、下山します。往路はフェンスコースを取りましたので、復路はかもしか新道、シダの道のルートを取ります。
これを見るとわかりやすいです。富士見の丘からフェンスコースで山頂に着き、かもしか新道→シダの道→富士見の丘に戻ってきて茜台(自然)広場に下るという周遊ルートです。
山頂から、かもしか新道の下りは、柏木山の中では比較的急斜面です。ゆっくり下りていきます。
かもしか新道の名前の由来は、特別天然記念物のニホンカモシカが生息しているからだそうです。途中に「かもしか神社」があり、パワースポットと言われているようです。
この辺りはウラジロシダの北限群生地のようです。今回すれ違ったご婦人が「今日は"シダの道"を歩きたくて来たのよ」、とおっしゃっていました。
ぐるっと周遊してここの分岐まで戻ってきたら、ここから茜台自然広場方面に向かって進みます。
こちらが茜台自然広場です。緑豊かな原っぱです。ここにもモリアオガエル生息地があるようでカエルの鳴き声が聞こえてきました。
登る人のために、杖が準備されていました。温かい心遣いですね。
茜台自然広場を越えると車道に出ます。ここから飯能三山のひとつである龍崖山への登り口、八耳堂までは徒歩10分くらいなので、歩き足りない人は柏木山、龍崖山の2山制覇も良いでしょう。
今回私は、吾妻大橋を渡って名栗川(入間川)を越えたところの「永田会館前バス停」から飯能駅行きバスに乗って、飯能市立博物館に立ち寄りました。
<飯能市立博物館>
飯能市立博物館に寄りたかった理由は、こちらで今、NHK大河ドラマで話題の渋沢栄一のパネル展をやっていたからです。
入館料も無料なので、おすすめですよ。
【飯能市立博物館 基本情報】
- 住所:埼玉県飯能市大字飯能258-1
- 電話:042-972-1414
- 開館時間:9:00~17:00 休館日:月曜日
- 入場:無料
柏木山 まとめ
飯能三山の最高峰 柏木山の特徴をおさらいすると、以下の8つです。
- アップダウンが少なく歩きやすい
- 手作りの木製人形やオブジェが次々に現れてきて、妖精が住んでいる森の中にいるような気分に浸れる
- どことなく外国の山みたいな雰囲気がある
- この山への人々の愛情がそこかしこに感じられていい感じ
- 山頂にはベンチがたくさんあり、ゆったりと山ごはんを楽しめる
- 初心者、お子さん連れでも安心して楽しめる
- 低山の割に山頂からの眺望が良い
- 混雑している天覧山、多峯主山に比べると空いている
手軽に山歩きを楽しみたい人、そこまでハードな山は心配な人にはぴったりのコースです。飯能にはたくさんの散策、登山、ハイキングコースがあり、組み合わせて楽しむこともできます。
ぜひ楽しい思い出を作ってくださいね。
それでは、また!
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。