【新型コロナウイルス】変異種が猛威を振るイギリスから最新レポート!(2021年1月14日現在)

新しい変異種の存在が明らかになってから約1か月あまり。イギリスでは2020年春の一度目のピークを超える勢いで感染力の高い変異種が猛威を振るっています。現地イギリスより現状や街の様子、また急ピッチで進むワクチンについてお伝えします。

目次

3回目のロックダウンスタート

イギリスでは、2020年12月中旬に感染力が強いとされる変異種の存在が明らかになりました。2021年1月14日現在も、その勢いは止まらず2020年春の一度目のピークのころよりも状況は深刻さを増しています。

2021年1月5日よりイングランド全域で3回目のロックダウンがスタートしました。深刻な感染拡大状況なため、ワクチンの効果が見えてくる2月下旬までは続くであろうと予測されています。

そもそもロックダウンとは?

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<近所の森を散歩>

日本の緊急事態宣言とロックダウンの違いは?日本も現状を受け緊急事態宣言が発令された地域もあり飲食業が時短営業を余儀なくされるなどしています。日本の緊急事態宣言とロックダウンの違いはなに?

  • レストランやパブなどの飲食店の閉鎖(テイクアウトは今のところOK)
  • 生活必需品を取り扱わないお店の閉店(スーパーや薬局などは例外)
  • 学校はリモートで自宅学習(医療従事者などの子供は例外、学校で面倒を見てくれます)
  • 在宅勤務が基本
  • 不要不急の外出が禁止(食料品の買い出しや一日に一度のエクササイズを自宅の近辺で行うことはO)

日本のステイホームや緊急事態宣言との大きな違いは「外出を控えてください」というお願いや要請とは違い、法律なので守らない場合は罰金(200ポンド、約28,000円)が課せられます。例えば、車に乗って20分程度のところにある公園へ散歩に行った場合も「地元を離れての運動」ということで違法。友達と3人で散歩をしていた場合も「いっしょに住んでいない人とグループで会うことは禁止」なのでこちらも違法なので罰金となります。

現地で感じる街の様子

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<静かなオックスフォード中心部>

実際に感じる街の様子は?と言うと、現在の状況を深刻に受け止めている人が多く長引くパンデミックに医療崩壊、経済へのダメージなど総合的に不安を感じている人が多くいるように感じます。ただし、すでにコロナ禍も10か月以上となり、いい加減うんざりという人も。コロナ慣れという意味では、食料が日用品の買占めのようなことはまったくなく、混乱は少ない日常です。

2020年3月から始まった1度目のロックダウンの際は、街には車も通らずまるでゴーストタウンのようだったのに対し、3度目の現在のロックダウンでは人出は多いとは言えないものの全く人がいない、というほどでもありません。筆者の住むオックスフォードの中心は、銀行や眼鏡屋さん、ドラッグストアなど開いているお店もあるため日中は普段の1-2割の人出があります。

身近な人が次々感染

現在までに300百万人以上感染しているとされるイギリスでは、新型コロナにかかるということがとても身近なことになりつつあります。例年ならば、同僚や友達、親せきが「インフルエンザにかかったんだって」と聞くより高い頻度で感染が広まっている感じです。

私個人の感想ですが、私の周りでも感染した人もやはり大人がかかった場合はひどい風邪、インフルエンザぐらいの症状の人が多く、子供だと無症状、もしくはちょっと調子が悪い、機嫌が悪いなという程度。ただインフルエンザと違うのは健康で若い人でも一気に肺炎など重症化して酸素吸入などが必要になるケースがまれにあることです。

ニュースなどで聞く新型コロナの症状や重症化のケースなどを、実際に身近な人から体験談として聞くことで、必要以上に新型コロナが怖いという恐怖心を持つことはなく、身近なものとして冷静に生活ができています。

現実味をおびる医療崩壊

イギリスでは新型コロナ専用の病院や病棟が多数あるため、30,000人を超す入院者数がいる今現在でも、新型コロナの患者のためのベッド数自体はまださほど切迫していないと言われています。

ところが状況が深刻なロンドンなどでは救急車が足りておらず、数時間待ちというようなケースもあるとか。現在は、消防や警察官が救急車のドライバーとしての訓練を受けてサポートするなどの対応をしています。新型コロナ以外での病気やケガの際に必要な医療を受けられないという意味では医療崩壊がはじまっているというのが現状です。

ワクチン接種がパンデミック終息の希望

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<パブでビールが楽しめるのはいつ?>

イギリスでは、2020年12月下旬よりワクチンの接種が始まりました。1月15日現在260万人が1回目、42万人が2回目の接種を完了しています。1週間に200万人を目標に、2月後半までに高齢者、医療従事者、基礎疾患のある人たちへの1回目の接種を完了させる計画です。

感染力の強い変異種は、厳しいロックダウンだけでは抑え込むことは難しく、ワクチンがそのカギを握るとされています。ワクチンの効果が目に見えてくるのは早くても3月上旬と言われていますが、そのころには「パンデミック後の新しい世界」への入り口が見えてくることを願ってやみません。

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ちき

イギリス、オックスフォードにイギリス人の夫と4歳の男の子と暮らしています。好きなことは、見晴らしのよいところ、ワイン、マーケット(蚤の市)散策。

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