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オーガニックに浸るニュージーランド
最近は世界各国でオーガニック農産物や食品の市場が急成長していますが、ニュージーランド
も以前からオーガニック農産物の豊富な環境でした。今回はその一部をご紹介します。
目次
オーガニック農業に熱心なニュージーランド政府
コロナウィルスが世界中に蔓延し、ニュージーランドも国境を閉鎖したため、観光に頼っている国内経済は大きな打撃を受けました。そのような状況の中、農産物の輸出だけは堅調に伸びて、経済を支える大きな要因となっています。
ニュージーランドは長年、農業先進国であっただけでなく、100%ピュア、というキャッチフレーズの元、長年そのクリーン&グリーンというイメージで自国の農業をアピールしてきました。それに加えて今回のコロナウィルスのコントロールにも一定の成果があがったこともあり、輸出が伸びたのだろうと思います。
最近は、コロナウィルスの影響で傷んだ経済を人材育成を兼ねて押し上げるため、オーガニック農業を新たに学習する学生は、(一部の大学において)学費が全額免除という政策まで打ち出されました。ニュージーランド政府はオーガニック農業に熱心であると言えるでしょう。
オーガニックの食材を買うなら、ファーマーズマーケットへ
オーガニック食材は、ニュージーランドでは、スーパーならどこでも大概扱っています。野菜や果物だけでなく加工食品も含め、特別な努力をして探さなくても購入可能です。でも、残念なのはちょっと値段が高いこと。その点、ファーマーズマーケット(農家が直接農産物を直接販売する、週末などに定期的に公園などで開かれる市)なら安価です。
下の写真は、クライストチャーチのリッカートンブッシュといわれる自然保護公園で開かれているマーケット。私自身は毎週土曜日のこのマーケットに行くことは欠かせません。日常の殆どの食材をここで買います。スーパーにはお肉や食品以外のものを買いに行くだけです。それに、ここのマーケットでは、お祭りの屋台のように食べ物も沢山売られているので、賑わいの中でブランチ、というのも楽しい週末の習慣なのです。
<クライストチャーチ ファーマーズマーケット>
Christchurch Farmer's Market
住所 : 16 Kahu Road Christchurch, New Zealand
営業期間 : 毎週土曜日 9~13時 通年
URL : https://www.christchurchfarmersmarket.co.nz/
オーガニックカフェも沢山
さて、今日はちょっと外でランチ、というときにも、ニュージーランドではオーガニックの食材で営業しているカフェが主要都市ならどこの町にでもあると言っていいでしょう。家でも外でも、オーガニックな食べ物を口にできるのは本当に幸せです。
ちなみに、オーガニックというと、厳しい審査基準をクリアした農薬不使用だけでなく、肥料までも化学肥料は一切使わないものを指しますが、単に農薬を使わないだけ、の食品もよく販売されています。そういうものは、No Spray (ノースプレイ)と書かれてあります。
まとめ
ニュージーランドを長期滞在で楽しまれるなら、ぜひこの国の得意分野の農産物を直接調理して味わってみていただきたいものです。果物も野菜も日本特有のものも売られています。りんごは昔懐かしい、紅玉種にとても良く似たものもありますし、桃やスイカ、みかん(とそっくりなオレンジ)もあります。だいこんやチンゲン菜、白菜にネギ、はどこでも普通にみかけます。牛乳もオーガニックで美味しいものがスーパーで売られています。
ニュージーランドでは全国にオーガニック農家は広がっていますが、私の個人的印象では、南島のほうが品質の良いオーガニック食材が手に入るようです。というのも、北島よりも南島のほうが気温が年間を通して低めなので、そもそも、虫害を心配する頻度が少なくて済むからだろうと思います。庭にリンゴの木があったら、何もせず放っておいてもきれいな実を付けるくらいです。(オーガニックとは無関係ですが、南島では実はゴキブリも見ません!)
観光だけではない、食の魅力のニュージーランド。今は国境が残念ながら閉鎖されたままですが、旅行者を受け入れられるようになったなら、ぜひ、ゆっくりと遊びにいらしてください。
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久米能加
- 本業は建築家。世界各国を旅して落ち着いたのが、ニュージーランド。現在、当地にて建築設計事務所運営。建築に関する記事を現地雑誌へ連載中のライターでもあり、秋田犬をこよなく愛す、Dog people でもある。