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【山形】"裏"山寺!パワースポット"峯の浦(垂水遺跡)"を歩く
山形県の山寺(立石寺)と言えば、山の上にある五大堂からの絶景が素晴らしい有名な観光地です。その山寺のさらに奥に「裏山寺」と呼ばれているパワースポット「峯の浦(垂水遺跡)」があることをご存じでしょうか?そこは山寺を開山した慈覚大師円仁にゆかりのある、山寺を語る上でとても重要な意味を持った場所であると聞き、2020年9月に初めて訪れました。
繁体字版文章:【山形縣】"後"山寺!靈場"峯之浦(垂水遺跡)"出發
目次
線路を横断して行く峯の浦(垂水遺跡)
山寺は、正しくは宝珠山立石(りっしゃく)寺といい、貞観2年(860)清和天皇の勅願により慈覚大師円仁が開いた天台宗のお寺です。
裏山寺と呼ばれる「峯の浦」はJR山寺駅から徒歩約15分、山寺の門を左に見ながら道路を更に奥に進んだ所に入口があります。
今回はボランティアガイドさんに案内をしていただきました。
峯の浦は1周すると1時間半ほどかかります。今回は峯の浦のメインである垂水遺跡、円仁宿跡まで上がって折り返して戻ってくる約1時間のコースを行きました。
こちらが峯の浦入口の千手院観音の鳥居です。この石段を上がっていくと・・・
な、なんと線路が!そうなんです。ここは線路をまたいで行く観音さまなんです。ちなみにこの線路は山形と仙台を結ぶJR仙山線です。
線路を越えたところから後ろを振り向いた景色がこちらです。なんとも珍しい神社ですね。
線路からさらに石段を上ったこちらが千手院(せんじゅいん)観音です。そして私たちは観音さまの右手、お墓の横を山に入っていきます。
道は完全に山道です。坂はさほど急ではありませんが、靴はスニーカーがおすすめです。
木々の中をひんやりした風がそよいでいました。この日は日差しが強くて日なたは暑かったのですが、この道中は森林浴をしているようで気持ちよかったです。
ハチの巣のように穴のあいた巨岩の中にある神社
10分ちょっと登っていくと珍しい光景が現れてきます。
蜂の巣のように穴が開いた大きな岩。凝灰岩のため、もろく柔らかく穴が開いているのだそうです。
千手院観音から上ること約15分で今回のメインの目的地である峯の浦 垂水遺跡に到着しました。
大きな洞穴のようにえぐれた巨岩の内部に白木の簡素な鳥居が立っています。写真の右に見える少々急な石段を登ってこの洞穴の内部まで上がることもできます。
鳥居のところまで上がってくると左手上部に祠が見えます。古峯神社、稲荷神社が祀られています。
祠まで登ったところから下を見下ろした景色がこちらです。かなり高くて少々怖かったです。柵も手すりもないため、下りは特に慎重に下りないと危ないかも。
神社の隣に慈覚大師 円仁が山寺を開山する前に修行した宿跡があります。
巨大な岩の割れ目から水が滴り、中ほどの暗がりに不動明王が拝されています。左手の岩肌には千手観音が彫られていたそうです。
最後に
裏山寺と呼ばれる峯の浦(垂水遺跡)。
独特の奇景、うっそうとした森の中でひんやりした清廉な空気に包まれると、ここがパワースポットといわれる所以がわかるような気がしました。今から1000年以上も前、この辺りはきっと何にもなかったことでしょう。この場所で修行し、山寺を開山した慈覚大師円仁。信仰は1000年以上も脈々と受け継がれてきました。峯の浦は大正時代まで実際に山伏が修行していたそうです。
この地に佇むと、言葉では言い表せない感慨がありました。この空間に一度あなたも身を置いて何かを感じていただきたいと思います。
山道なので歩きやすい服装と靴を準備の上、お越しください。
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。