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現地在住経験者がおすすめしたい、お手頃スペイン土産8選
旅行の楽しみのひとつといえばお土産探し。しかし、どんなお土産がいいか迷ってしまう人も多いものです。今回はスペイン旅行の際におすすめのリーズナブルなお土産を紹介しています。
美食の街で知られる、バスク自治州のサン・セバスティアンでワインの勉強をし、スペイン各地のワインショップや食料品店での職務経験のある筆者が、日本帰国時によくお土産で買っていたものをピックアップしてみました。 スペインを旅行して、現地の味をそのまま日本でも再現したい、日本ではあまり買えないスペインらしいお土産が欲しいという方は必見です!
※編集部註:一部のお土産は、日本でも通販などで購入可能です。
目次
- スペインのお土産1:ミシュランシェフ御用達!アニャーナ塩谷の塩
- スペインのお土産2:簡単に現地の味が再現できるパエリアミックス
- スペインのお土産3:帰国後のピンチョスパーティーに必須!ギンディージャ
- スペインのお土産4:軽くてお土産に最適なアンチョビ
- スペインのお土産5:気分はすっかりアンダルシア!ワイングラス
- スペインのお土産6:用途は様々?手芸用品店のボタン
- スペインのお土産7:スペインらしいデザインのピアス
- スペインのお土産8:巡礼者の証!?オシャレなアクセサリー各種
スペインのお土産1:ミシュランシェフ御用達!アニャーナ塩谷の塩
<アニャーナ塩谷の塩は自宅の料理をグレードアップ!撮影:MK>
まず紹介したいのが、スペイン・バスク自治州の内陸部アラバ県にある、アニャーナ塩谷で造られている塩です。塩のなかでもこちらは、「塩の花」と呼ばれている大粒のものです。
アニャーナ塩谷の塩は、多くのミシュラン星付きレストランのシェフが好んで使っており、もちろんバスクの星付きレストランでも使われています。観光客からも人気が高く、筆者がサン・セバスティアンの食料品店で働いているときは、多くの日本人観光客が買って行かれて、中には一人で5個以上買われる方もいらっしゃいました。
こちらの塩は現地のバルやレストランの場合、「チュレタ」と呼ばれる厚切りのLボーンステーキや「ピミエント・デ・ゲルニカ」という、ししとうに似たピーマンの素揚げにかけられて提供されています。ご自宅で使う場合も、現地と同じくステーキや野菜の素揚げにかけるのはもちろん、天ぷらにつけていただくと柔らかい塩味で上品な味に仕上がります。
塩が売られている場所ですが、バスク自治州のサン・セバスティアンやビルバオのスーパーマーケット、食料品店などで売られています。ミルで挽くタイプのものやハーブ塩、ワイン塩などもありますが、写真の「Flor de Sal Escamas」は125gと小ぶりでシンプルなのでお土産に最適です。 注意点としては、箱の角に少し力を入れて持つだけでも口が開くことがありますので、スーツケースで持ち運ぶ際にはエアキャップで包んでおくと安心です。
スペインのお土産2:簡単に現地の味が再現できるパエリアミックス
<可愛いパッケージにも注目。撮影:MK>
スペイン料理といえばパエリア!と思う方は多いと思います。とはいえ、スペインからパエリア自体を持ち帰ることはできませんし、材料のひとつとして有名なサフランは現地でも高く、なかなか手に届きません。そんなときにおすすめしたいのが、このパエリアミックスです。 ニンニクや香辛料なども少し入っているため味付けも簡単ですし、またピメントンというスペインのパプリカパウダーが色付けのメインですが、サフランも少し入っているため、見栄えはもちろん香りも良いです。
写真の「Carmencita Paellero」は、1箱に5袋入っており、値段は2ユーロ(約240円)程。1袋で約2~3合分に当たります。スペイン各地のスーパーマーケットにある調味料売り場で、Carmencitaに限らず様々なメーカーのものを買うことができます。
なお、日本で販売されているパエリアミックスは炊飯器で調理するものが多いですが、こちらのミックスの場合、フライパンで調理していただければ本場に近い味わいになると思います。またスペイン語ではありますが、1袋ごとにこちらのミックスを使ったスペインのお米料理のレシピが書かれていますので、翻訳アプリなどを使いながら手軽に現地の料理を作ることもできますよ。
スペインのお土産3:帰国後のピンチョスパーティーに必須!ギンディージャ
<青唐辛子の酢漬け、ギンディージャ。撮影:MK>
近年ブームになっている、サン・セバスティアンのあるバスク地方。旅行の醍醐味であるバル巡りの中でよく見る青唐辛子の酢漬け、それが今回紹介するギンディージャです。日本でも少しずつ輸入されていますが、通販や輸入食品店以外ではなかなかレアな逸品です。青唐辛子というと辛いイメージがありますが、こちらは辛さよりも後味の酸っぱさが特徴的で、口の中がさっぱりとして、食前の食欲増進や食事中の口直しにも最適。
バスク自治州のスーパーマーケットに行くと色々なギンディージャのブランドがありますが、写真のようにKマークが付いた商品がおすすめです。これは、バスク自治州で品質を認められた商品につくマークですので、値段は少し張るものの、美味しいものが多いですよ。
そのまま食べても十分ですが、バルで出されているような、オリーブとアンチョビを一緒に串に刺したピンチョスの原型である「ヒルダ」も自宅で簡単に作れますので、ホームパーティーにピッタリ!ギンディージャは残念ながら缶詰での販売はなく、全て瓶入りで販売されているため、衣類などで包んでスーツケース内で動かないように運びましょう。また飛行機での気圧により蓋が緩むこともありますので、幅が太めのテープで蓋を二重、三重に巻くこともおすすめします。
スペインのお土産4:軽くてお土産に最適なアンチョビ
<実はスペインも有力なアンチョビ生産国です。撮影:MK>
日本でアンチョビというと、イタリアやフランス、はたまたペルーなどを思い浮かべる方が多いと思いますが、スペインも負けず劣らず有名な生産国のひとつです。主な産地は、カンタブリア海に面したスペイン北部のカンタブリア州やバスク自治州。
この記事で紹介するのは、バスク自治州のゲタリアという港町に工場があるマイソール(MAISOR)社のものです。マイソール社は、ゲタリアの港沿いにショップ併設の工場を構えています。ショップでの商品を購入できることはもちろん、工場見学や現地で造られている白ワイン「チャコリ」のワイナリー見学とセットになっているツアーも開催されています。
日本では、アンチョビはパスタのソースに使うほか、キャベツやポテトに和えるときに使われることがよくありますが、スペインではそのまま食べる以外に、前述のギンディージャと一緒にピンチョスの一品として使われることが多いです。塩味がしっかりしているため、チャコリをはじめとした、スッキリした味わいの白ワインと非常に相性が良いですよ。 もちろんアンチョビはマイソール社以外にも、スーパーマーケットや食料品店では多くのメーカーから出ています。缶や箱がオシャレなものが多く、また非常に軽いのでお土産におすすめです。
マイソールの基本情報
- 名前:MAISOR(マイソール)
- 住所:Edificio Astillero, Puerto 3, 20808 Getaria, SS
- 営業時間・休業日:公式サイトより、最新情報をご確認ください。
- 公式サイトはこちらから
スペインのお土産5:気分はすっかりアンダルシア!ワイングラス
<オシャレなデザインのワイングラス。撮影:MK>
スペインは各地にワイン産地が点在しており、エノツリスモと呼ばれる、ボデガ(スペイン語でワイナリーの意味)見学などのツアーも立派な旅行産業の一つになっています。 エノツリスモはネットからの申し込みも可能で、英語でのツアーも開催しているボデガも多いため、スペイン旅行をしたら是非足を運んでみてください。なかでも旅行者が行きやすい産地は、街中に多くのボデガが点在するシェリー酒の産地のひとつ、ヘレス・デ・ラ・フロンテーラです。
シェリーをつくるボデガの中でも、日本でも有名な辛口のシェリー「ティオ・ペペ」を造っている、ボデガス・ティオ・ペペがおすすめ。こちらは、ボデガ見学コースの種類も多く、ツアーの後に訪れることが出来るミュージアムショップで販売されている、オリジナル商品の品揃えは他のボデガに比べても圧倒的に多いです。
その中から今回おすすめする商品は、上記写真のグラスです。スペイン語ではカタビノと呼ばれる小振りの形をしており、現地のバルでもシェリーをサービスする際によく使われています。 グラスには「ティオ・ペペ」社のロゴが入っており、他のボデガが販売するグラスよりもデザインがオシャレ。パーティー用や普段使い用にはもちろん、デザインを活かしてインテリアにも使えます。専用の箱には入っていますがグラスということもあり、持ち帰りの際にはエアキャップやタオル、衣類で包んで割れないように注意を。
ボデガス・ティオ・ペペの基本情報
- 名前:Bodegas Tío Pepe(ボデガス・ティオ・ペペ)
- 住所:Calle Manuel María González, 12, 11403 Jerez de la Frontera, Cádiz
- 営業時間:10:00~14:00
- 休業日:土曜日、日曜日、祝日
※営業時間については、公式サイトの最新情報をご確認ください - 公式サイトはこちらから
スペインのお土産6:用途は様々?手芸用品店のボタン
<色とりどりで模様も美しいボタン。撮影:MK>
写真は、筆者の母がサン・セバスティアンを訪問した時に連れて行った、手芸用品店「カサ・デ・ラボーレス(Casa de Labores)」で購入したものです。こちらは、筆者が以前「タンボラーダ」という地元のお祭りへ参加した際に、衣装のボタン留めに必要な糸と針を買うために訪れたことがありました。その時の話を母にしたところ行ってみたいということで、訪問しました。
1903年から続く老舗だからか、中では地元のおばあちゃんが店員とスペイン語や現地語であるバスク語で談笑している和やかな雰囲気。そんな店内で母の目に留まったのが、箱に大量に入ったボタンでした。これらのボタンは洋服のボタンとしてはもちろん、100均に売っているパーツを付けることでピアスやブローチなどのアクセサリーにしたり、セーターやシャツに飾りとして付けるのもおすすめ。値段は様々ですが、ひとつ数十セントと非常に安く、写真のように組み合わせを考えながら買う楽しみがあります。
しかし、同じものを探すことは容易ではなく母と二人で、これでもない、あれでもない、と言いながら探しました。そういった時間は、ボタンそのものと同様になかなか日本では得られない貴重な時間でした。
サン・セバスティアンというと、滞在中は多くの人が旧市街などのバルが密集したエリアで一日中バルを巡り、ミシュラン星付きレストランで飲んで食べて、という生活を繰り返しがちになってしまいます。もし、数日間の滞在をされる場合でしたら、散策も兼ねてこういった地元の人たちが住むエリアに足を延ばして、買い物を楽しんでみてはいかがでしょうか?
カサ・デ・ラボーレスの基本情報
- 名前:Casa de Labores(カサ・デ・ラボーレス)
- 住所:Elkano Kalea, 5, 20004 Donostia, Gipuzkoa
- 営業時間:[月~金]9:30~13:00、15:15~19:00 [土曜日]10:00~13:00
- 休業日:日曜日、祝日
※営業時間については、公式サイトの最新情報をご確認ください - 公式サイトはこちらから
スペインのお土産7:スペインらしいデザインのピアス
<撮影:MK>
続いてはピアス。スペイン北西部ガリシア州のビーゴという町での旅行中に、母が偶然見つけて一緒に入ったショップBijou Brigitteというショップで購入しました。
Bijou Brigitteはドイツに本社があるアクセサリーショップで、マドリッドやバルセロナといった都市部をはじめ、スペイン各地にも店舗を構えています。この記事では、バルセロナの中心地グラシア通りに面した店舗の住所を記載しています。
値段は10ユーロ(約1,210円)前後のものが多く、店内は若い女性グループや母娘で買い物をしている方たちが多い印象でした。フラメンコのバイラオーラ(フラメンコダンサー)が着けていそうな、大ぶりで大胆なデザインには、パワフルで元気なスペインっぽさが感じられます。またプラスチック製で高級感があるのに軽いことも嬉しいポイント。
ちょっとオシャレに、且つスペインらしいアクセサリーが欲しいという方にはかなりおすすめだと思います。きっと街行く人の視線も釘付けになることでしょう。
ビジョウ・ブリジットの基本情報
- 名前:Bijou Brigitte(ビジョウ・ブリジット)
- 住所:Carrer Gran de Gràcia, 97, 08012 Barcelona
※営業時間については、公式サイトの店舗最新情報をご確認ください - 公式サイトはこちらから
スペインのお土産8:巡礼者の証!?オシャレなアクセサリー各種
<巡礼のシンボルである、ホタテ貝のモチーフ付きチョーカー。撮影:MK>
<ホタテ貝と剣のメダイをあしらったロザリオ。撮影:MK>
スペインのガリシア州にあるサンティアゴ・デ・コンポステーラは、フランスから続く聖地巡礼の最終目的地。ここには、世界各国から多くの巡礼者が集まります。 巡礼者の証であるホタテ貝や杖、タルタ・デ・サンティアゴと呼ばれる、アーモンドケーキなど様々なお土産がありますが、持ち帰りやすさを考えたときにおすすめなのがこちらのチョーカーとロザリオです。
チョーカー(写真上)は巡礼のシンボルでもあるホタテ貝が描かれており、白のTシャツにも合わせやすい、シンプルなデザイン。一方のロザリオ(写真下)は、ホタテ貝のチェーンにサンティアゴ騎士団のシンボルをあしらった十字架という、サンティアゴ・デ・コンポステーラの特徴を全面に出したデザインです。 これらは、カテドラルと呼ばれる大聖堂のミュージアムショップで販売されています。他の街のカテドラルですと絵葉書や数か国語で訳されたガイドブックのみ、というシンプルな品揃えが基本。
しかし、こちらのカテドラルは巡礼者も観光客も多いからか、ご紹介したチョーカーやロザリオ以外にも、遺骨がある聖ヤコブの生涯と大聖堂の歴史を書いた絵本や、巡礼路に沿ったすごろくのようなボードゲームなど、老若男女問わない品揃え。ガリシアへ旅行した際には観光も兼ねて、ぜひこちらのカテドラルへ訪れてみてください。
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の基本情報
- 名前:Catedral de Santiago de Compostela(サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂)
- 住所:Praza do Obradoiro, s/n, 15704 Santiago de Compostela, A Coruña
※開場時間については、公式サイトの最新情報をご確認ください - 公式サイトはこちらから
スペイン旅行の際におすすめしたいお土産について、スペインのどこでも売っているものから、少し限定的なものまで紹介させていただきました。もちろん、この他にも魅力的なものがスペイン各地にあります。ぜひ、皆さんのとっておきを探してみてください。
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MASASHI
- 大学時代のスペインへの語学留学でスペインワインの美味しさを知り、2017年にスペイン・サン・セバスティアンにある料理大学バスク・クリナリー・センターの、ソムリエとワインマーケティングのマスターコースに入学。同年、卒業。セビージャ、マドリッド、サン・セバスティアンのワインショップ、食料品店にて勤務。