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【イタリア】ポルト・サント・ステファノ、海底に眠っていた古代の難破船

記事投稿日:2020/05/10最終更新日:2020/05/10

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2008年10月の日曜日、トスカーナ州のポルト・サント・ステファノという港町に行ってきました。ローマからアウレリア街道を北上すること190キロ、エトルリアの街タルクイニアを過ぎ、50キロ程海岸線に沿って車を走らせると、モンテ・アルジェンタリオへの道が分離します。このモンテ・アルジェンタリオは砂州が海の中に延びた先に島のように存在するのです。

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実は、この島のようになった海に突き出た山は、別荘、避暑地としてイタリアでは有名なところで、その島の山際には、瀟洒な別荘が続き、海岸には、カフェ、シーフード専門のレストランなどが立ち並び、海辺でのんびり出来る素敵な場所なのです。
この海に突出た山があるところに、ポルト・サント・ステファノという洒落た港町があります。 

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(街の高い所にあるのが、スペインの砦です。)

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最近では、2012年1月13日(金曜日)の午後9時42分頃(現地時間)、コスタ・コンコルディアがこの街の沖合のジリオ島付近の浅瀬に座礁したことでイタリアではこの街が度々報道されていました。やはり、座礁が13日の金曜日だったということでも注目されました。

この街の歴史は古く、古代ローマ以前のエトルリアの時代に遡ります。この街の沖の海底より、古代エトルリアの難破船の中に眠っていたものが引き上げられて、今は廃墟になりかけていたスペインの砦を博物館として改造し展示されています。
(スペインの砦の正面入口)

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(スペインがこの街を支配した象徴の砦)

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スペイン王家の支配が14世紀にイタリアに及んでいた時代に建てられた砦なのですが、この時代は、まだイタリアが小さな都市国家に分かれて戦っていたとき、新大陸を植民地支配したスペイン王家の武力に敵するわけもなく、スペインの支配に甘んじていたころの砦なのです。非常にシンプルな砦なんですが、ここからの眺望は素晴らしいです。入場料は6ユーロ、展示内容にしては高めですが、素晴らしい眺望も料金に含まれるそうです。しかし、La fortezza spagnolaというのがイタリア語の正式名ですが、そのホームページには入場料は2ユーロと書いてあるのだが??4ユーロが眺望料金だったのか??

(古代の貿易船)

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(アンフォラの展示物)

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ここには、古代の船の模型と、船で運搬していた巨大な水がめと、ワインを入れて運んでいた壷(アンフォラ)が展示されています。アンフォラは最初、紀元前15世紀ごろのレバノンからシリアの海岸に現れて古代世界に広まり、古代ギリシア・ローマにおいてはブドウ、オリーブ・オイル、ワイン、植物油、オリーブ、穀物、魚、その他の必需品を運搬・保存するための主要な手段として用いられました。ワインを運ぶ船に固定するためにワインの壷は同じ大きさ、同じデザインに統一されていました。古代からこのような規格があったのは驚きですが、考えてみれば、揺れる船で運ぶにはしっかりと固定されなければならず、固定場所と壷は同じ規格でないと不便ですからね。

(ロンドンの大英博物館に展示されたギリシャで進化したアンフォラの壺)

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ワイン運搬用の壷, よく壷の形状を見てください。全て統一規格のように同じ形をしています。壷の下部の形状をご覧ください。細くなって、最後はとがっていますが、これは船にその壷がすっぽり入る穴の開いた板があって、それで固定するためです。古代はそんな大きな船はありませんから、どの運搬船も揺れたことでしょう。それにしても、地中海世界のワインの輸出に、統一規格の壷があったのは、非常に興味深いですね。

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8世紀にナポリやリグーリアの漁師がここに定住し始め、今でも人口の大部分を占めています。 第二次世界大戦中、ポルト・サント・ステファノは連合軍に大規模に爆撃され、ほぼ完全に破壊されました。 町は1950年代に再建されましたが、建築資材には古い石すべてを使用して巧妙に再建されたため、古い街並みがそのまま残っていたように感じます。
この街のいいところは、イタリアでは駐車場を探すのが大変苦労しますが、駐車スペースが海沿いにあり、しかも空いています。釣りをしている人も多く、何をするでもなく散歩しているひと、それぞれに日曜日の時間をのんびり過ごす姿がいい。癒されます。(マンションの中央に巨大なブーゲンビリアが、今にマンション全部を覆い尽くそうですが、切り取らないのがイタリアの優しさかな??)

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(文:ドルチェビータ)

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記事投稿日:2020/05/10最終更新日:2020/05/10

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