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【アメリカを感じる魅力的な移動手段】その②「グレイハウンドバス」
こんにちは、KYOKO☆です。前回のアムトラック(長距離列車)に続けて、今回は広いアメリカを小さな町まで網羅している長距離バス「グレイハウンドバス」を映画かぶれとアメリカかぶれ全開でお届けいたします。
>>>【アメリカを感じる魅力的な移動手段】その①「アムトラック」の記事はこちら
目次
- グレイハウンドバスは、街と街を結ぶ市民の足
- ニューヨークは「ポートオーソリティバスターミナル」から出発
- チケットに印刷された出発時間と行き先をゲートで確認する
- 快適になったグレイハウンドバスの車内
- 寝るのもいいけれどなかなか見ることができない景色を楽しもう
- 途中で休憩が入った時はロードムービー気分を楽しもう
- ボストンのサウスステーションバスターミナルへ到着
- 路線によっては飛行機よりも便利なバス。ネットを賢く利用しよう
- 最後に
グレイハウンドバスは、街と街を結ぶ市民の足
車体にはロゴマークのグレイハウンド
今ではアメリカの長距離バスも色んな会社のものがありますが、このグレイハウンドバスは創業が1913年と古く、自動車が各家庭に普及する前から市民の足としてアメリカの発展に貢献してきました。
そんなバスに、アメリカかぶれの私が乗らないわけがない♪
バスの名前は会社名と同じで、ロゴマークにもなっているドッグレースで最速の犬種グレイハウンドにちなんで名付けられています。20代の時にアメリカ大陸を縦断した時もこのバスのおかげでリーズナブルに旅を続けることができました。
今回はニューヨークとボストンを往復した時のことをご紹介します。
ニューヨークは「ポートオーソリティバスターミナル」から出発
ポートオーソリティバスターミナル
2、3ブロックにまたがる巨大なニューヨークのバスターミナル「ポートオーソリティバスターミナル(Port Authority Bus Terminal)」。マンハッタンの中心、タイムズスクエアの近くに位置しています。人間が豆粒に見えるくらいの大きな建物ですが、全米各地からここにたくさんのバスが集結するのだから、これくらいになるのでしょう。バスの乗り場は地下2階にあるので階段やエレベーターで降ります。
チケットをその日に買う人は地下1階がチケット売り場になっています。
チケットに印刷された出発時間と行き先をゲートで確認する
バス乗り場の表示
アムトラックとは違い、グレイハウンドバスは座席指定が出来ないため、乗り場に順番に待つことになります。1列に10人並ぶようになっていますが、家出したかのようなバカでかい荷物を持った人や、日本人の2人分くらいの体格の人がわんさかいるので、10人きちんと入ることはまずありません(笑)。もし途中の街で降りる場合はアナウンスなどがない場合があるので、わかりやすい前方の席に座りましょう。
出発は遅れがちなので、待つことにはなりますが早めにラインに並ぶことをおすすめします。バスに乗る前にネット予約でプリントアウトしたチケットをドライバーに見せます。チケットのバーコードを読み取るかと思ったのに、ドライバーはそのまま目視して受け取り、終了。何のためのバーコードなんだろう・・・(笑)。
バスの下の荷物入れ
荷物はバスの下の部分に自分で詰め込むのですが、みんな端に詰めて置いていこうなどとは考えもせず、好きなように置くのでスペースがあっという間になくなり、スタッフが再度積み直していました(泣)。そんなアメリカの効率の悪さが最高です(笑)。しかも出発時も人数を数えない(笑)。
快適になったグレイハウンドバスの車内
<グレイハウンドバスの車内の様子>
90年代に比べたら、見違えるように快適になっていた車内。シートもお尻が痛くならないくらいふわふわで、日本のバスに比べると幅がかなり広くてゆったりしています。ドリンクホルダーも登場しており、Wi-Fiやコンセントもありました。Wi-Fiはかなり遅かったので寝た方がいいかもしれません(笑)。冷房は北極並み(笑)なので、上着を必ず持って乗りましょう。
「あ!あれは!」
「キアヌ※が助けてくれる脱出口だ!」
※・・俳優キアヌ・リーブスのこと。映画『スピード』でバスジャックされた車内から乗客を救おうとするSWAT(スワット。アメリカの警察特殊部隊)の隊員。
>>>映画「スピード」情報はこちら
以前はなかった、天井にある脱出のための入り口です。私が興奮して写真を撮っているのに、パートナーは知らんぷり。映画かぶれはしばし妄想を楽しむ。待てよ、もしかするとあの脱出口に入るサイズの人からしか助けてもらえないのでは・・・。
あの穴に入るか一瞬不安になりながらも、窓から見える景色にすぐ意識は飛んだ(単純)。
寝るのもいいけれどなかなか見ることができない景色を楽しもう
映画かぶれは興奮する!? ブロンクスの荒んだ街並み
ニューヨークからボストンに向かう時は、ニューヨークで治安が最も悪いブロンクスを通ります。自分たちではなかなか行けないので、窓から凝視する私。犯罪アクション映画ではここ、ブロンクスがよく舞台になります。ロバート・デ・ニーロの映画『ブロンクス物語』もこの街を描いています。ブロンクスを過ぎると広大な田舎の景色が続きます。
鉄板で作った風見鶏や、サイロ、とうもろこし畑、真っ赤なピックアップトラックを観てアメリカかぶれは感動しっぱなしです(パートナーは熟睡)。
>>>映画「ブロンクス物語」情報はこちら
途中で休憩が入った時はロードムービー気分を楽しもう
アメリカのガソリンスタンド
往路は休憩がなかったけれど、復路は2時間経ったくらいで、ガスステーション(ガソリンスタンド)で休憩がありました。車内にも最後尾にトイレがありますが、キレイさには程遠い時があるので乗る前と休憩場所で済ます方がいいです。出発前に休憩があるかないか、ドライバーから案内があります。
アメリカのガソリンスタンドには小さなショップがあることが多い
ガスステーション付属のコンビニと言えば、アメリカ映画では警察や悪者に追われている主人公が食べ物を補給する場所で、防犯カメラに映らないようにキャップを深くかぶって入店します(笑)。「何かいるか?」「チップスとソーダを」という相棒とのやり取りを何度も映画で見ている私は、特におなかもすいていないのにもちろんチップスを買います(笑)。
<テンションあがる、チップスの棚!>
ロードムービー気分をより味わいたい人は映画『テルマ&ルイーズ』などを見ていくとバスの旅がより楽しくなります。
>>>映画「テルマ&ルイーズ」情報はこちら
ボストンのサウスステーションバスターミナルへ到着
サウスステーションバスターミナルのバス乗り場
ボストンのサウスステーションバスターミナル(South Station Bus Terminal)にニューヨークから4時間20分で到着。15分以上遅れて出発したけれど、フリーウェイでクラクションを鳴らしまくって、たくさん前の車を追い抜いたので予定通りに着いたのです(笑)。日本のバスにはありえない、自由さがアメリカにはあります(笑)。
サウスステーションバスターミナルのエントランスホール
ターミナル自体が新しくトイレもキレイなので、ここで済ませてボストン市内に向かいましょう。
サウスステーションのコンコースの飲食店
バスターミナルにそのまま直結している鉄道のサウスステーションのコンコースには地下鉄が乗り入れているので市内への移動がスムーズです。色んな飲食店が入っているので、ボストンからグレイハウンドバスを利用する時も食事には困ることがないので助かります(早朝から開いています)。
路線によっては飛行機よりも便利なバス。ネットを賢く利用しよう
ポートオーソリティバスターミナルのチケット売り場 当日券はここで
ニューヨークからボストン間は飛行機だと1時間くらいで到着しますが、空港に向かうのにそれぞれタクシーで50分程度、保安検査や荷物のでてくる待ち時間などを合わせると、バスの所要時間4時間20分くらいはすぐ超えてしまいます。
バスであれば、街の中心部から中心部を結ぶことが多く、乗ったら到着を待つだけで済むので時間も手間もかなり節約できます。インターネットで早くから予約すると、金額もかなり安く抑えることができます。
私の場合は半年前に予約して、往路9$復路12$でかなりリーズナブルに移動することができました。
これが飛行機だと、往復20,000円、タクシー往復140$で費用も時間もかなりかかります(NY⇔ボストンの例)。
ボストンサウスステーションの乗り場の表示 行き先と時間を必ず確認してバスに乗ろう
初めての街に行く時はお昼には到着する便を利用しましょう。小さな町はターミナルが町外れにあることが多いので治安の面からも早い時間にホテルに着けるようにしておくと安心です。初めて乗る場合は比較的治安がよく、乗り方もわかりやすいニューヨークからボストン間がオススメですよ。
最後に
バスの正面にもグレイハウンドのロゴマーク
アメリカのバスは、時間通りに出発することはほとんどありませんが、最近はかなり改善されてきています。行程を楽しむ余裕がある日にチャレンジしてはいかがでしょうか?休憩時間を聴き間違えて置いていかれることもあるので(笑 アメリカのバスは遅れるくせに、乗客にはシビア)、英語に自信がない場合は自分と同じバスに乗っている人を覚えておいてその方の行動をチラチラ見ながら休憩するのをオススメします(笑 優しそうな人を選ぼう)。
長時間の移動は昼食を取る時間が与えられる場合があり、特に「15分」と「50分」の聴き間違いには要注意(私は一度それでハラハラしたことが)。紙に数字で書いて休憩に行く前にドライバーに確認する方が確実です。
乗る前にドアの上の番号を覚えておこう
休憩するドライブインには似たようなバスがいっぱい停まっているので自分のバスの番号を写真やメモにとって戻り間違いがないようにしましょう。日本のバスに比べ、冷酷無慈悲な感じがするかと思いますが(笑)、スリル満点で乗るからこそ、忘れられない思い出になると思います。帰国した時、日本の普通のサービスに、ありえないくらいのありがたみを感じること請け合いです。
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KYOKO☆
- 教科書とマンガと映画で見たものを自分の目で確かめに行かないと気が済まない、ミーハー旅を生涯かけてやってる女です。11か国39都市を旅し、1番好きな国はアメリカです。小さい頃から欧米かぶれなわたくしKYOKO☆の、かぶれ旅をぜひご覧ください。メジャーリーグやNBA、スタバの1号店からマックの1号店まで、あらゆるミーハー旅の限りをお届けします。